ZIP! TOP NEWS 解説
ここからはKARADA内科クリニック 五反田院・佐藤先生に解説いただく。厚労省によると全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザ感染者数は、10月下旬に流行期の目安とされてる「1」を超えており、先月18日の週には2.36に増加、11月25日には一気にさらに2倍となり、今月2日はさらに約2倍の患者数となった。佐藤先生のクリニックでも現在感染者が急拡大している。気温が低い日が続き乾燥する→ウイルスが動きやすくなる。全国で推定34.7万人の患者数のうち、0~9歳が約9.5万人、10~19歳が約9万人と若年層が最も多い。そこに次ぐのが40代・50代。佐藤先生は「インフルエンザは子どもから大人に家庭内感染を起こしており、今後はさらに家庭内で高齢者の方にうつっていくと思うのでますます注意が必要。インフルエンザは熱が出るとすぐにクリニックに行く人がいますが、検査は陽性になるまで時間がかかる。約12時間はあけて検査しないとすり抜けることがある。有効な対策は手洗いとマスクをすること。予防接種も重要。まだ流行のはじまりなので、ワクチンは打ってから1~2週間で効果が出てくるので今からでも間に合う」などと話した。
現在、インフルエンザ以外にも感染症が流行している。佐藤先生は「今はインフルエンザが圧倒的に多いが、マイコプラズマ肺炎・手足口病もまだまだ出てくる。これだけ多くの感染症が一気に出るというのは珍しいことなので、同時に2個・3個かかるという方も今年は多いと予想される。コロナで感染をブロックできていたのが今はできなくなっている。そうするとこれまでかかっていなかった病気の免疫が少し落ちているので、それが一度流行するとなかなか止まらないということ」などと話した。また、新型コロナについてはこれから感染者が増加する時期。佐藤先生のクリニックでは先週はほとんどいなかったものの、きのう突然6人の感染者が受診しており、「きのうだけの数字なのでなんとも言えないが、これが流行の始まりじゃなければいいかなと思う。今年度からワクチンが有料となってワクチンの接種率が下がっているので、コロナで重症化する人が多くなるのではないかと思っている。コロナ禍でアルコールで消毒することが増えたと思うが、アルコール慣れに注意してほしい。手足口病やリンゴ病などアルコールが効きづらい病原体もあるので、しっかり石鹸とハンドソープでゆすぐ手洗いを織り交ぜることが重要。つま先・親指の付け根・手の甲の指の間は洗い残しやすいので気をつけるようにする」などと話した。