サタデーウオッチ9 (ニュース)
今週、株価が大きく乱高下したニューヨーク株式市場。11日ダウ平均株価は一時800ドルあまり値上がりした。事態が大きく動いたのは日本時間の10日、トランプ大統領が「報復措置をとらなかった人々のために相互関税を90日間停止した」と突然表明した。日本の株式市場にも影響を与えた。突然の方針転換の背景に何があったのか。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、アメリカの長期金利が急上昇した想定外のショックだったんだと思うと話した。相互関税などの発表後、アメリカ国債を一時買う動きが広がるも、その後売る動きが広がり金利が上昇。停止の理由について問われた際、トランプ大統領は「債券市場を見ていた 債券市場は非常にやっかいだ」などと話していた。また関税措置をきっかけに米中間の貿易摩擦も激化。世界経済に打撃を与えるリスクが一段と高まっている。互いに100%以上の追加関税をかけあう異例の事態になっている。ホワイトハウスのレビット報道官は、報復を続けることは中国にとっていいことではない、トランプ大統領は中国との取引に前向きであることを名確認していると述べた。中国商務省報道官は、中国は今後このような数字あそびには取り合わないなどとするコメントを発表している。