三越伊勢丹HD CFOに聞く 株価上昇率首位のワケ/百貨店 成長戦略をどう描く

2024年6月28日放送 6:34 - 6:41 テレビ東京
モーサテ (インタビュー企画)

きょうで2024年上半期が終わるが、為替は歴史的な円安水準が続く中、日経平均株価は4月以降4万円の大台を超えることができない。そんな中、先月5月の株価上昇率を見てみると円安が追い風になる銘柄が並んだ。上昇率トップは「三越伊勢丹ホールディングス」。インバウンド回復により百貨店業界は業績好調が続くが、三越伊勢丹ホールディングスの株価が大きく上昇した要因の1つが5,000億円規模を投資する大規模な不動産の再開発計画への期待。今後の戦略などをCFOに聞いた。
取材に応じてくれたのは三越伊勢丹ホールディングスの牧野CFO。今月12日に上場来高値をつけた株価への受け止めを聞いてみると「2008年の三越と伊勢丹の統合以来最高株価は2015年の約2,400円。それを大きく超えることができ良かったと思う」と話す。2008年に三越と伊勢丹が経営統合して誕生した「三越伊勢丹ホールディングス」。株価は統合から7年後の2015年に2,395円の高値をつけたが、新型コロナの影響で下落。2020年には500円を割り込んだが、今年に入って大きく上昇している。株式市場の評価が高まった要因の1つが業績。コロナ禍には最終赤字に転落したが、経済活動の回復とともに業績も回復。2025年3月期の営業利益は2年連続で過去最高になる見込み。”稼ぐ力”が大きく改善した理由の1つに挙げたのがクレジットカードやアプリの会員を中心にアプローチする戦略。データを活用し、顧客ごとの好みを分析して様々な提案を仕掛ける。さらに囲い込みのために用意しているのが顧客がゆっくり買い物を楽しめるための個室。伊勢丹新宿本店では各フロアに個室を用意している。こうした取り組みで売上高の拡大を目指す。
そして株式市場がもう1つ注目しているのが新宿の町が描かれた地図。今年5月に明らかにしたのが百貨店周辺の不動産開発。2031年3月期を目処に工事に着手し、新宿や日本橋の再開発に5,000億円規模を投資する計画。再開発中の百貨店の営業については「閉めることについては全く考えていない。日本橋エリアにおいても日本橋の本館・三越の本館については同じような考え方で進めていきたい」とのこと。三越伊勢丹ホールディングスが大規模再開発で目指すのは「百貨店依存からの脱却」。まちづくりを通じ、不動産収入の拡大にとどまらず、子会社で手掛ける内装・物流などの需要獲得を見込んでいる。こうした子会社の競争力強化につながるのであればM&Aも検討する姿勢を示した。スタジオの矢作さんは「事業の多角化を模索されていると思うが、本業の小売がインバウンドを中心に好調なことが基礎にあると思う。私の有人のアメリカ人もよく日本に来て『マストバイは何だ?』と聞かれる。ただ、インバウンドは移ろいやすいのでリスク管理は必要。そうした中で事業の多角化は1つの戦略になると思う」などとコメントした。


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