皇室日記 (皇室日記)
12月23日、上皇さまは90歳の誕生日を迎えられた。持病の心不全については薬の服用などで安定しているという。上皇后さまと規則正しい生活を心掛けられ、夕食後には侍従とオセロや将棋を楽しまれることがあるという。また、皇居内にある生物学研究所に足を運ばれ、ハゼの研究にも意欲的。50年以上の交流があり、御用掛の林公義氏は「90歳になられた今日、現役で標本を見ながら研究される方が世界に何人いるだろうか。陛下以外にいない」と話す。上皇さまは20代から魚類の本格的な研究に着手され、ハゼの分類がご専門。これまでに30を超える論文を発表され、上皇さまが考案された分類方法は多くの学者が取り入れたという。2007年、分類学の父と称されるカール・フォン・リンネの生誕300年記念行事に招かれ、ロンドン・リンネ協会の外国会員になられた。世界に50人しかいないとされる。退位後、新たに2種のハゼを発見したことも発表されている。現在、発表された論文の再検討をするなど、変わることなく研究にひたむきだという。