国際報道 SPOT LIGHT INTERNATIONAL
朝鮮戦争を共に戦い「血で結ばれた同盟」とも呼ばれる中国と北朝鮮。その関係に異変が起きている。こちらは2018年に金正恩総書記と習近平国家主席が会談した際に散策した海岸に“友好の証し”として残された足型だが、突然消えた。中国と北朝鮮の関係に今何が起きているのか取材。今年6月韓国メディアが足型が消えたことを報じると外交関係などの間で関心を集めた。6月はプーチン大統領が平壌を訪問しロ朝の蜜月ぶりが際立った時期だったためだった。いつ、なぜ足型は消されたのか中国政府は明らかにしていない。両国の国境である丹東を訪れると以前のような活発さはない。北朝鮮は新型コロナの収束を宣言しながらも中国とのヒトとモノの往来を制限している。今月発表された今年1月~7月までの中朝貿易総額は前の年の同じ時期と比べて10%あまり減少した。中国国営メディアによると過去には毎年20万人の中国人観光客が訪朝していたが新型コロナ以降北朝鮮は受け入れを拒否したまま。一方例外がロシアで今年から団体ツアーを受け入れ経済協力も活発化させている。新鴨緑江大橋は10年前に完成も未開通のままとなっている。北朝鮮は国連安保理決議に違反する形で労働者を中国に派遣し外貨を獲得していた。制裁決議では労働者の北朝鮮への送還を義務付けたが北朝鮮は新型コロナ対策として国境を封鎖し、中国も黙認してきた。北朝鮮は去年の夏以降労働者を段階的に帰国させている。北朝鮮側は新規の派遣を中国側に打診しているが中国側は制裁決議に違反すると労働者の受け入れに慎重な姿勢を崩していないことが北朝鮮の反発を生んでいる。