ワールドビジネスサテライト (ニュース)
アメリカ・トランプ大統領と中国・習近平主席の会談がいつ行われるかといった情報はまだない。中国はトランプ大統領の最初のジャブをうまくかわしたカナダやメキシコと比べると、ディールで押されている印象は拭えない。また中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」からアメリカの圧力によってパナマが離脱する意向を表明したことも中国にとっては大きな痛手。太平洋と大西洋を繋ぐ要衝であるパナマ運河は港の運営権を香港系の企業が握るなど中国による影響力が強まっていた。これに対してトランプ氏が運河を取り戻すとしてパナマに圧力をかけた。アメリカの主張に対して中国は傅聡国連大使が「根拠のない中傷だ」と反論するのがやっとだった。さまざまなカードを繰り出してくるアメリカに対して今回、追加関税に踏み切らなかった航空機や農産品への課税など中国が切れるカードは限られている。中国政府は国内経済の冷え込みに更なる追い打ちをかけるような決定的な対立は避けなければならない。会話を続けながら、時間を稼ぐ必要に迫られている。