今も市民を弾圧 「秘密警察」時代 プーチン氏の原点

2024年11月16日放送 0:57 - 1:07 TBS
NEWS23 (特集)

6年前に見つかった職員証にはウラジーミル・プーチンと直筆で書かれている。当時33歳のプーチン氏の職員証。長年保管されていたのはドイツにあるシュタージ文書館。シュタージとは旧東ドイツに存在していた秘密警察のこと。一般市民を徹底的に監視し、反体制派の摘発や国外での情報工作を担当した他、一般市民をスパイにしたて上げ暗躍した。かつてベルリンにあったシュタージの本部。秘密裏に活動していたシュタージの当時の記録が残された場所にカメラが入った。こうした膨大な資料の中にまぎれていたのが、プーチン氏の職員証。それはシュタージの職員証だった。KGBとシュタージを研究するダグラス・セルベージ博士は、KGBはシュタージより偉いとされていたのでシュタージと東ドイツ警察は彼らに仕えたという。
当時のKGB ドレスデン支部が入っていた建物。アメリカ軍の動向を探っていたとされるプーチン氏。当時、シュタージに宛てた「一般市民のスパイと連絡が取れなくなった 至急支援してほしい」という手紙も見つかっている。5年に及んだドレンデンでの任務の終わりは突然訪れる。1989年11月9日、ベルリンの壁 崩壊。民主化が加速し、ドレスデン駅でシュタージに市民らが抗議の声を上げた。デモを呼びかけたヘルベルト・ヴァーグナーさんは「自分に対するスパイ行為の文書を見たいと叫ぶ人がたくさんいました」と振り返った。約5000人が抗議し、KGBの建物にも向かったという。ヘルベルト・ヴァーグナーさんは「デモの参加者が守衛のところでベルを鳴らすと私服姿の若い男が門のところにでてきたそうです」「無許可で敷地に立ち入れば銃を使用していいと命令を受けていると」「そういって守衛とともに武装していた男がプーチン氏でした」「声を上げた市民らを武器で脅すことで言いなりにする経験をそこでしたのだと思います」と明かした。
2年前にウクライナ侵攻を始めたプーチン大統領。ロシア国内では反発して声を上げた市民への弾圧・拘束が繰り返されている。シュタージに拘束されたハンス・ユルゲン・バートさんは「かつての東ドイツと同じです 恐怖心 恐怖心 恐怖心 東ドイツでは何も言ってはならなかった 今のロシアと同じです」と語る。47年前バートさんは東ドイツの奴隷ではないとプラカードを掲げ拘束され 4ヶ月半収容された。ベルリンの壁の崩壊から35年。


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