モーサテ (特集)
今年に入り食品の値上げが加速する中、正月おせちにも値上げの波が直撃している。そして今、この値上げに追い打ちをかける新たな危機への懸念も生まれている。ローソンストア100が開いたおせち完成披露試食会、100円の商品を中心に販売するコンビニチェーンだが今年は150円シリーズを仲間入りさせると発表。100円おせちは2012年の発売から累計1500万食販売している人気シリーズで31種類が100円で販売される。一方、今年登場した150円おせちは、去年まで100円だった商品については、燃料費や物流費の高騰、人手不足から内容量をプラス10gにし値上げとなった。また100円おせちについても内容量を減らすなどとなっている。この価格改定については苦渋の決断だったという。年末年始を襲う値上げの波にさらに追い打ちをかけたのが鳥インフルエンザの発生。25日、佐賀の養鶏場で今季最初の感染が確認されると27日には茨城県で、30日には埼玉県で今季3例目の感染が確認された。今後拡大した際懸念されるのが卵の価格上昇。鳥インフルが全国的に流行した昨季は卵の出荷数が減少し1キロ350円まで価格が上昇。その後価格は落ち着いたが今後の感染状況次第では「エッグショック」が再びおとずれる恐れがある。鳥インフル拡大に懸念を示すのは洋菓子店。「パティスリープラネッツ大泉学園本店」では1日に10kgの卵を使うとのことで、どのケーキにも卵がふんだんに使われておりこれからのクリスマスシーズンでは卵使用量が1年で最も多い時期となるという。この店では鳥インフル対策として栃木や青森など復数の地域から卵を仕入れリスクを分散しているという。しかし鳥インフルが各地で流行すれば入手困難となり仕入れ価格が高騰する可能性もある。しかし全てを商品転嫁するわけにもいかないという。国内の養鶏場で鳥インフルが発生するのは4年連続となっている。有識者によると、カモなど渡り鳥がウイルスの運び屋と考えられており、夏シベリアで過ごし秋に日本に渡るとされているが、個々数年はシベリアで鳥インフルが定着しておりそこで感染した渡り鳥が日本に南下することで日本での感染が発生しているという。対策としては養鶏の分散化が必要だというが、生産者のプラス投資が必要となるため卵価格が戻ることは難しいとという。