国会中継 衆議院 予算委員会質疑
日米関係について。米国の技術自体が発展著しい状況だが、対等性を維持するためには日本の技術力も同じように向上させなければならない。どのように成し遂げていこうとしているのかと質問。石破総理は「AI・半導体等について2030年度までに10兆円以上公的支援をするという枠組みをつくり、次世代半導体の量産に必要な法案を提出する。日本と米国が組んで他国を凌駕できるかどうかレベルだと認識している。ご指摘を頂きながら良くしていきたい」と述べた。日本の研究者を元気にしていただきたいと訴えた。石破総理は「研究活動に専念できる待遇・環境を整備していかなければいけないと思っている。博士人材の増加に向けた博士後期課程学生に対する支援も拡充させなければならない。研究者の方々が安心して研究に専念できる環境の充実に今後も努めていく」と述べた。USスチールの買収計画に関するトランプ大統領の一連の発言に関し、石破総理は「日米で優れた鉄を作ることでアメリカの製造業を復活させる、日米ともに世界に向けて多くの優れた製品を広めていくということにおいて協力していく」と述べた。
核軍縮について。日米首脳会談でトランプ大統領が核軍縮に触れたことはあったのか、今後トランプ大統領と連携して核軍縮を押し進めるのかと質問。石破総理は「限られた時間で優先順位を付けていかざるを得なかった。その中で拡大抑止の強化ということも確認している。それと核軍縮をどう整合させて議論していくのかということは今後のテーマとして残っている。核を持った我が国とは全く違う政治体制の国が取り囲んでいる状況において拡大抑止の実効性は高めていかなければならない。色んな知見を承りながら努力を重ねたい」と述べた。
公明党はアジア版OSCEの創設を構想しており、戦後80年の今春を目処に発出予定の平和創出ビジョンに盛り込むことにしている。安全保障を巡る課題は多様化しており、迅速性が求められる状況において、OSCEのような常設機構は必要ではないかと考える。石破総理は「政府として地域外構をより一層協力に推進するために本部をどこに置くのか、その資金はどのように分担すべきなのか等の具体像を構築しなければならないと考える。この問題には強い関心を持っており、知見を承りながら具体化に向けて努力する」と述べた。
ヒロシマ・アクションプランについて。米国以外の新しい各国首脳に対しても被爆地訪問を呼びかけてほしい、ヒロシマ・アクションプランの一貫のプラントして展開されている「ユース非核リーダー基金」の研修プログラムを継続するだけでなく拡大してほしいと訴えた。岩屋外務大臣は「広島サミットの時に各国首脳に原爆資料館を訪問していただいたのは有意義だったと思う。今後とも世界の主導者の方々に被爆地を訪問していただき、被爆の歴史を知ってもらえるように外務省としても努力する。ユース非核リーダー基金プログラムは我が国による1000万ドルの拠出に基づいて国連が立ち上げたプログラムであり、2030年まで4クール実証していくことになっている。さらに充実した成果が得られるように引き続き積極的に展開していきたい」と述べた。
核兵器禁止条約について。会議への日本政府のオブザーバー参加についてオンライン署名が若い世代を中心に行われた。直近の40日間程度で約7万人が賛同した。本日キャンペーンの賛同団体の代表が外務省を訪れられたが、その受け止めを質問。岩屋外務大臣は「キャンペーンの一環として行われたオンライン署名活動の結果を頂戴した。核兵器のない世界に向けて熱意を持って活動されていることは心強いことだと思っている。皆様方のご要請はしっかり受け止めさせていただいた」と述べた。
ガザ地区について。石破総理はマレーシア・アンワル総理と首脳会談を開催されたが、安全保障・経済・防災・人材育成について協力を進化していく方針を発表された。パレスチナ・ガザ地区の支援などを協議するガザ地区支援会議を7月に日本と共同開催することが合意された。訪問直後にガザの停戦が合意されたところであり、局面が大きく変わってきている。当該会議に対してどのような思いを持って臨むのかと質問。石破総理は「我が国は独立したパレスチナが平和かつ安全に共存する二国家解決の実現に向けて東アジア諸国の知見を導入して国造りを支援していきたいと思っている」と述べた。
ウクライナ復興支援について。平林議員が停戦が成し遂げられた場合にはウクライナの復興に積極的に貢献していくべきであると訴えた。