列島ニュース (広島局 昼のニュース)
南海トラフ巨大地震について国は2012年に被害想定を公表したが、10年以上が経過したことから対策の効果や最新のデータを踏まえて従来の想定を見直し、今日発表した。それによると、M9クラスの巨大地震が発生した場合、広島県の死者は最悪の場合約2200人に上り、前回の想定の約800人の2.8倍に増える試算となった。死者が増加した主な要因は前回に比べて津波の浸水エリアが3倍以上に広がったためで、津波による犠牲者は約7割にあたる1500人に上ると想定されている。こうした中、対策をすれば被害を減らせる推計も行っていて、多くの人が地震直後に避難できた場合津波による死者を約60人まで減らせるとしている。一方、広島県は2013年に今回の国の想定よりさらに大きな被害が出る想定を発表していて、この中では最大1万4000人を超える犠牲者が出ると想定した。県も今年10月を目処に市や町ごとの津波の影響などの想定を見直し、公表することにしている。