みみより!解説 (みみより!解説)
原油高の影響を解説。トランプ大統領は今週、イランとの停戦延長を表明したが、ホルムズ海峡の事実上の封鎖状態は続いている。特に中東産の原油の依存度が高いアジア地域の国々への影響が広がっている。ガソリン価格は、イランへの攻撃前と比べる日本は8%の上昇。政府による補助金で上昇は抑制的だが、他国ではミャンマーで108%上昇など影響は大きい。各国の対応として、38か国は節約の呼びかけを実施している。フィリピンでは非常事態宣言など、シンガポールやバングラデシュなどはエアコンの推奨温度を設定するなどしている。EUは在宅勤務の促進など対策を取りまとめる。日本は代替調達と備蓄放出の組み合わせで来年の年明けまで確保できるとしている。ホルムズ海峡封鎖は長期化の予想。戦闘開始前は1日あたり平均138隻が通航していた。現在は約850隻がペルシャ湾に取り残され、うち日本関係の船は42隻。安全な脱出にも相当な時間が必要となる。IMFは今月、2026年の経済見通しを引き下げた。引き下げ幅が大きいのはフィリピンで4.1%。対して、日本は据え置き。WTI先物価格は3月8日に一時119ドルになり、その後90ドル前後で推移している。経済見通しは、2009年のリーマン・ショックと2020年の新型コロナ感染拡大以来の低い水準。日本エネルギー経済研究所・小山堅専務理事は、「ホルムズ海峡の封鎖の前と後で世界が変わった。イランは世界を動かせることを認識した。価格高騰に注目が集まるが、今後エネルギー・石油製品の量確保できない厳しさも出てくる」と指摘、IEA・ビロル事務局長は「中東全体の生産量がイラン攻撃前の水準に戻るには2年程度かかる。豊かな国であっても今回の危機を免れる国はひとつもない」と述べている。
