団塊世代が75歳以上に 介護崩壊も「2025年問題」

2025年1月6日放送 4:15 - 4:18 TBS
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2025年は団塊の世代全員が75歳以上の後期高齢者となる年。介護が必要な人が急増することで、介護現場では2025年問題と呼ばれる深刻な状況が危惧されている。戦後の第1次ベビーブームに誕生し、学生運動が盛んだった団塊の世代。600万人弱がこの世代に当たる。2025年には、団塊の世代全員が75歳以上の後期高齢者となり、高齢化が加速する。介護が必要な人も急増することで既に人手不足の状況にある介護の現場では、必要なサービスが受けられなくなることが危惧されている。淑徳大学・結城康博教授は「おそらく2025年からは介護崩壊の始まる可能性がある年だと予測している」と述べた。厚生労働省の推計によると2026年度には240万人の介護職員が必要となり、毎年6万3000人ほど増やしていかなければならない。それにもかかわらず、先月厚労省が発表した2023年の介護職員数は、介護保険がスタートした2000年に調査を開始して以来初めて減少に転じた。原因は、他の産業に比べて賃金が低いことにある。結城教授は「介護職員の賃上げを全産業並みにしてほしい」と語った。
介護が必要な人が増える中で仕事をしながら家族の介護を担うビジネスケアラーの増加も避けられない。経済産業省の予測では、今年は300万人を超えるとみられている。今年4月からは介護休暇などの仕事と介護の両立支援制度について、企業が従業員に周知することが義務化され、企業側の対応も求められる。介護が必要な人は年々増え、ピークを迎えると予想されるのは2040年ごろ。淑徳大学・結城康博教授は「2035年〜2040年にかけて介護の環境を整えていかないと日本の経済や社会は成り立たず、50代、60代の誰しもが親の介護のために困り、仕事ができないという時代に突入する」と述べた。2025年問題を機に社会全体の変化が求められている。


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