サタデーウオッチ9 デジボリ
選挙期間に合わせて国民民主党が公開したネット動画は高評価の数は45万余と、ほかの政党よりもかなり多くなっていた。動画では給与の手取りの額を増やすことなどを訴え、手取りということばなどが特定の年代の有権者の関心を集めたとみられる。各党の公約に含まれるキーワードを検索していた年代のまとめでは、政治とカネに関することばは60代以上の人が多く検索、国民民主党が動画で訴えていた手取りといったことばは20代〜40代の人が検索していた。衆議院選挙の出口調査では国民民主党が比較的若い世代を中心に支持を集めていた。玉木代表の最初の街頭演説を立ち止まって演説を聴いたとみられる人の年代を分析すると、ふだんと比べて20代の割合が増えていた。定期的にライブ配信を行い、視聴者に映像を切り抜いてSNSなどで拡散するよう呼びかけた。選挙戦最終日には街頭演説で聴衆を巻き込んで一体感を演出する様子をライブ配信し、SNSにも同時に投稿した。政党のネット動画の中には、YouTubeやXなどで有料広告として配信されたものもある。選挙運動として有料広告をネット上に出すことは禁じられているが政党側は知名度を上げるために行う政治活動と位置づけて選挙期間中も出している現状があり、今回の選挙でも政党の有料広告は多く流れた。ネット広告が活用された背景にターゲティングという仕組みがある。特定の地域や年代などに絞って支持を拡大したいと考えた場合条件に合った有権者を狙って広告を配信することができ、費用対効果が高いとされている。選挙プランナーの松田氏は政治活動としてネット広告に多額の資金が使われていることに課題もある、積極的に自分から情報を取りにいくことも必要になってくると指摘した。