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フランスの下院国民議会の選挙では先月30日に行われていた1回目の投票では極右が得票率で首位に立っていたが、決選投票の結果一転して、今度は左派の連合が最大勢力になる見通し。僅か1週間で、言ってみれば正反対の結果となった。他の政党が極右を封じるために行った候補者の一本化によるものといえる。2段階で行われるフランスの選挙は今回の議会選挙では6月30日に1回目の投票が、7月7日に決選投票が行われ、全国で577の小選挙区で行われた。1回目の投票で、過半数を超える得票を得た候補者が出てこの段階で決着がついた選挙区は76選挙区。一方で残りの501の選挙区については主に、1回目の投票で1位となった候補と2位になった候補の間での決選投票となった。選挙戦は大きな構図として極右、左派、中道の戦いとなった。注目されたのが1回目の投票の結果極右の候補がトップとなり左派か中道の候補が2位になった選挙区。こうした選挙区では左派と中道の間で候補者の一本化の動きが進んだ。つまり、3位の候補が決選投票に進む資格があってもあえて立候補を辞退することで決選投票では3位の候補への支持が2位の候補に加わる形となりトップだった極右の票を上回ることが各地で起きた。極右は、自分たちを排除するための策略だと批判した。選挙を経てフランス議会の最大の焦点は次の首相の選出。最大勢力になる見通しの左派にしても過半数には達していない。オリンピックがまもなく始まるが、不安定な政治情勢の中での開催となる。