- 出演者
- 村上信五(SUPER EIGHT)
2人のトップシェフが1つのエリアで全国的には知られていない食材・食文化を発掘。土地の魅力が詰まった新名物をプロデュースするのだが、それはヒットグルメを解析・抽出したトレンドワードを無作為に散りばめたビンゴを満たす料理でなければいけない。決戦の地となるのはNHK朝ドラ「あんぱん」の舞台としても話題の高知県。
オープニング映像。
村上信五は「シェフの腕がどんだけか試される。よく出演を受けましたね」と画面越しに問いかけた。
難易度の高い企画に名乗りを上げたのは手島竜司シェフ。37歳でパリの一等地に自らの城「PAGES」を構えると、わずか1年半で本場の1つ星を獲得。JAL国際線のメニューを監修。京都にオープンさせたアトリエではスイーツやショコラが飛ぶように売れている。もう1人は森枝幹シェフ。シドニーの世界的名店で研鑽を積んだ後、25歳で独立。現在は東京・渋谷のタイ料理「CHOMPOO」をベースにグルメ雑誌の編集、様々なレストランでメニュー開発に当たるなど、サステナブルな美食を追求するマルチフードクリエイター。食材調達のタイムリミットは24時間。まずは作戦会議。手島シェフの狙いはニラ。高知はニラの生産量が全国で一番。あえてこすられ過ぎているニラに注目。森枝シェフはまず食材を見に行くことに。手島・山之内チームはニラの産地・香美市へ。森枝・村上チームは駅近の朝市を目指す。
高知県のニラは緑が濃く香りが強く甘いものが多い。シェフは生で試食。ビニール栽培は土の水分量・温度・湿度を管理できるので柔らかいニラが育つ。採れたては味が全然違う。どう育てればおいしいニラができるのか高知では県をあげて徹底的に研究。さらに安定して収穫できるハウス栽培に力を入れているため、収穫量は日本一に輝いている。おいしいニラの選び方はみずみずしい・色が濃い・茎が太い。さらに刈ると水分が出てきた。ビンゴカードは大人の味を選択。ニラとフォーを掛け合わせる、あかうしをご飯に混ぜるとのアイデアが浮かんだ。
森枝・村上チームは高知駅近くの朝市へ。ごちそうビンゴのルール:ラインをそろえて料理を創作する。森枝シェフは出来るだけ沢山の食材をゲット、後で辻褄を合わせるという作戦だったが、2人にハプニング発生。
ネットで調べた情報を頼りに駅近の市場を目指すことにした森枝・村上チーム。金曜市は昭和初期から続く朝市。毎週約20店が食材をお手頃価格で販売。到着も全ての店が撤収済みだった。
続いてはナスの一大産地・芸西村へ。高知は年間を通じ温暖化。ナスの生育に適した気候こそが収穫量日本一たる所以。高知県のオリジナル品種・土佐鷹なす。皮が薄くて実が柔らかいのが特徴。白石さん夫妻が作っているナスは一般的な規格の倍以上のサイズ。特別大きな土佐鷹は受注生産となっている。オススメの食べ方はレンジで加熱したもの。皮を使って調理するアイデアが浮かんだ。手島シェフってどんな方?と質問。森枝シェフは「フレンチ界では知らない人はいない。肉とか使ってきたらスゴい料理ができちゃう」と話した。
「土佐あかうし」は年間500頭しか出荷されない幻の和牛。土佐あかうし料理を提供する店を訪れた。おすすめの食べ方はステーキだという。土佐あかうしの特徴は黒牛のうま味の2倍以上、熟成させると4倍以上になるうま味の濃さ。手島シェフいわく、牛として味が付いているとのこと。土佐あかうしはローストビーフにすることに。
高知市を訪れた森枝シェフら。田野屋銀象さんが作っているのは高知の伝統的な製法で作る塩。海水は地面を掘った場所で汲む。ハウスの中の木箱に海水を入れ、太陽の熱でゆっくり乾かしていく。その際1時間に1度は混ぜなければ塩のばらつきがでてしまうという。シェフの好みに合わせ、作る塩の種類は約200近く。魚料理のために作られた塩「Ginzo Salt -Fish-」は濃いめの味付け。肉料理のために作られた「Ginzo Salt -Meat-」は硬さが違うという。「Ginzo Standard」は野菜用。野菜を飲み込むのといっしょに溶けていくような塩に仕上がっている。
手島シェフらはひろめ市場を訪れた。名物がカツオの藁焼きと餃子、うつぼ。高知の新名物であったら嬉しいものを県民に聞いたところ「〆に食べられるもの」との声が。
タイムリミットまであと4時間。森枝・村上チームが目指すは漁師町の須崎。須崎港に到着。沖合に黒潮が流れることから100種類以上の魚が水揚げされる。森枝シェフが目をつけた魚は、未利用魚。安定的には取れないので地元で使われるには至らないという。高知県はカツオで商売されている方も多いので、アナゴを扱える人がいないという。今回の新名物に未利用魚を取り入れたいと考えていた。
手島シェフが向かったのは、毎週土曜日開催されているオーガニックマーケット。高知市の池公園で開催される土曜日には約60店舗が出店。料理に風味をもたらすハーブなどを購入。イタドリは高知県で古くから親しまれている山菜。食感のアクセントに購入。これにて食材調達完了。しかしメニューは決まっておらず、候補は2つでフォーと肉混ぜご飯。土曜市で聞いて、フォーが良いとの意見をヒントにした。
2人のシェフが調理中。山之内すずが試食などした。
高知の新名物対決。判定は5人の高知県民。手島シェフの料理は「しめニラ~麺」。スープは土佐あかうし・カツオ・椎茸を贅沢に使用。麺はお酒を飲んだ後でもサラッと食べられるよう素麺を採用。味の決め手は高知名産のニラとグレープシードオイルを合わせたオイル。トッピングには土佐あかうしのローストビーフとイタドリを乗せた。また味変アイテムとしてハーブもあるとのこと。判定員からは「ダシが効いていて美味しい」などの声があがった。
森枝シェフの料理は「高知のフィッシュ&チップス」。未利用魚は完全天日塩をまぶし、小麦粉・米粉・片栗粉を合わせた衣で一尾丸々揚げる。土佐鷹なすはそれぞれの食感を味わってもらうため、身と皮を分けて揚げた。すじ青のりは完全天日塩と合わせてフライドポテトの味付けに使用した。判定員からは「魚が美味しかった」などの声があがった。
高知県の新名物にしめニラ~麺がラインナップ決定。村上信五は「キャリア長くなってきたんで大体わかるんです。今日出てこないなっていうのは」などと話した。レシピは番組HPにて公開。