Nスタ (ニュース)
今月17日に投開票された兵庫県知事選で、110万票あまりを獲得して返り咲きを果たした斎藤元彦知事。当初、劣勢が報じられていた中で、逆転劇を生んだ要因の一つとされるのが、SNS上で広がりを見せた斎藤知事を応援する数多の投稿。元々はSNSが苦手だったという斎藤知事。そのSNSを巡って、ネット上に投稿されたあるコラムの内容が公職選挙法に抵触するのではないかと、大きな波紋が広がっている。コラムを投稿したのは、兵庫県内のPR会社で社長を務める女性で「選挙運動で広報全般を任されていた」という。コラムには、自らが手がけたとする斎藤知事陣営のSNS戦略の一端が赤裸々に綴られ、ハッシュタグを考案してX上でトレンド入りさせたことなどが成果として掲載されていた。一方、総務省によると、選挙運動でSNSの運用を含む企画立案を主体的に行う企業に報酬を支払った場合は、公職選挙法が禁じる買収に当たる可能性があるとしている。違法性を指摘する声が上がる中、斎藤知事の代理人弁護士が今朝、JNNの取材に応じ、ポスターデザイン制作費など5つの名目でPR会社に対して70万円余りを支払ったことを認めた。その上で「主体的な企画立案に当たるのかは疑義がある」などとして、公職選挙法が禁じる「買収には当たらない」との認識を示した。一方、コラムを投稿したPR会社の社長はこれまで取材に応じていない。突如、身内から噴出した新たな問題に今日、全国知事会に出席していた斎藤知事本人は「PR会社にはあくまでポスターなどの制作費だけを支払った」と述べた。こうした中、今日、兵庫県議会では、斎藤知事のパワハラ疑惑などを調査する百条委員会が開かれ、県の元財務部長への証人尋問が行われた。百条委員会の奥谷委員長は年内にも斎藤知事本人への証人尋問を行いたいとした上で、今年度中に調査報告書をまとめる方針を明らかにした。