NHKニュース おはよう日本 (特集)
世界の著名なオーケストラで活躍する指揮者の佐渡裕さん。ことしは佐渡さんにとって、いくつもの節目となる年だという。佐渡産さんは自分が縦笛を吹き、周囲の友人が歌うという体験を経て「音楽っていいな」と感じたとその現tが意見を語る。小澤征爾さんに憧れ、大学でフルートを学んだ後、本格的に指揮者の道を歩む。10年前、オーストリア・ウィーンを拠点とするトーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督に就任、この時自分が正面から音楽と向き合うことを意識したという佐渡さん。理想が実現したことで10年の成果が出たと案じた佐渡さんは高い評価を得ることができた。トーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督として2025年が最後の年になるが、佐渡さんは言葉・宗教・国籍を越えたメンバーたちとしか作れない音楽を作ろうと考えているという。そして国内では、佐渡さんが長年復興に携わってきた阪神淡路大震災から30年となる。佐渡さんは兵庫県立芸術文化センターの芸術監督を務めるなど「心の復興」に力を注いだ。震災後、馴染のあったはずの被災地に欧州にいたこともあって、震災当時何も出来なかったと振り返り、後悔していると語る。そんなこともあり「震災前より豊かな心を持てるまちづくりに協力してほしい」と言われ、心が震えたという。指揮者・佐渡裕さんがこれまで大切にしてきたのは、次世代を担う子どもたちの心が育つ場を作ること。地域の小学校を訪ねたり、子どもたちで作るオーケストラを立ち上げ、劇場を拠点に活動したりしてきた。音楽を通して音楽以上の何かを作ることが役目で、次の世代が豊かな環境で育つ未來を作るのだと語る佐渡さん。この活動を通じて音楽の道に進む子どもも現れたという。佐渡さんは音楽を通して、より豊かな未来を作っていきたいと考えている。佐渡さんは阪神淡路大震災から30年となる今月17日に兵庫で演奏会を開催予定。