時論公論 (時論公論)
3ヶ月ごとに行われる日銀短観では景気動向をタイムリーに把握できる。半導体、IT関連が好調だったが、中国経済の減速など海外需要が伸び悩んだ。また、アメリカは政策金利の大幅な引き下げを図った。円高が進んだ場合、輸入コストをおさえる側面があるが、企業業績への影響には注意が必要だという。金利上昇などによる収益の下振れリスクを抱える中、物価上昇に負けない賃上げの動きが持続的に広がるのか。石破茂氏は就任後、初の会見で「金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられるべきもの」と話している。アメリカが景気後退に陥らないか、動向を見極めていく難しい舵取りが必要とされている。