首都圏ネットワーク (ニュース)
東京・狛江市で連日、子どもたちでにぎわっているのは懐かしのお菓子が並ぶ駄菓子屋。レジではお小遣いの100円ぴったりに買い物しようという子どもも。この駄菓子屋、狛江市のシルバー人材センターが運営している。シルバー人材センターの仕事は清掃や草取りなど、体に負担がかかる作業が少なくない。そんな中、考案されたのが駄菓子屋での仕事だった。店には地域の60代から80代の15人ほどが2時間のシフト制で働いている。店で働く田中映子さんは夫を早くに亡くし現在は1人暮らし。田中さんは当初、ひざの痛みから自分にできる仕事は少ないと考えていた。しかし、センターの勧めで駄菓子屋の仕事を始めると気持ちが明るくなったと話していた。店の常連には子育てを始めたばかりの母親もいる。1歳の男の子を育てるあやのさんは1年ほど前、結婚を機に狛江市に引っ越してきた。現在は育休中で四六時中、子どもと一緒。子どもの機嫌が悪くなってしまうこともしばしば子育てに奮闘する中、あやのさんは駄菓子屋のオープンを知り、通い始めた。今では田中さんたちと会うのを楽しみにしている。自分を気にかけてくれる何気ないおばあちゃんとのやり取りが支えになっていると話している。田中さんは年齢を重ねた自身が若い世代に必要とされていることに生きがいを感じている。狛江市のシルバー人材センターによると全国にあるシルバー人材センターの中でも駄菓子屋を作るというのは珍しいという。高齢者の豊富な経験やスキルをどうやって社会に生かしていくか、そのヒントが詰まっているように感じる。
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