グッド!モーニング GOOD!いちおし
国内最大級の鉱物展示がある東京・上野の国立科学博物館。約300種類、約500点の鉱物を見ることができる。訪れたのは、茨城県つくば市にある筑波研究施設。地学研究部の門馬博士は、石を日々分析していて、新種が見つかることもあるという。2009年には、門馬博士の調査で、内部にメタンなどの天然ガス分子を含むといった特徴を持つ千葉石が新種として承認された。門馬博士に見せてもらったのは、収蔵庫。鉱物標本が約6万点収蔵されていて、地球上の鉱物の約半数にあたる3000種が集まっている。日本産のガーネットのほか、日本の代表鉱物「輝安鉱」などを紹介。約40センチある世界的に大きな輝安鉱は、愛媛県の市之川鉱山でしか出なかったという。ハート型の水晶は、日本式双晶と言い、2本の柱状水晶がくっついていて、V字の谷の部分が上に成長するため、そこに接する面だけが引きずられるように伸びていくという。逸見石は、岡山県の布賀鉱山でしか見つかっていない石。銅とホウ素が組み合わさってできていて、地球上で珍しいという。湯河原沸石は、神奈川県の湯河原温泉で見つかったもので、収蔵庫には新種を発表する際に基準となる指定された標本「タイプ標本」がある。タイプ標本は、1種類の鉱物に1つだけしか存在しないため、貴重すぎて展示されないという。収蔵庫は一般公開されていないが、隣の筑波実験植物園は一般公開されていて、企画展も開催されている。