報道ステーション (ニュース)
令和のコメ騒動から半年近く経つが事態は収束していない。さいたま市のお米の専門店・角田商店。農家から直接仕入れたというブランド米が並び、コメ不足は解消されたように見える。問屋からの仕入れ価格も高騰していて小売価格は去年の同じ時期と比べて1000円以上上がっている(宮城県コシヒカリ)。農林水産省は対策として保有する備蓄米の放出に向けて動き出した。1年以内に放出した分を買い戻すことを条件とし、今週中にもJAなどの集荷業者に入札で売り渡す数量などを示す方針。政府は備蓄米として毎年21万t程度買い入れ最大5年間保管、合計100万tを目安に保管。衆議院予算委員会で立憲民主党・神谷裕議員が「備蓄以外の方策も含め考えておくべきだった」と質問、江藤拓農林水産大臣が「反省がないのかと言われればおおいにある」と答弁。コシヒカリの小売価格の推移を紹介。
農林水産省が備蓄米の放出に向けて動き出した。去年のコメの生産量は前年より18万t増えていた(出典:農林水産省)。しかし年末に集荷業者が集めた量は前年より21万t減っていた。消えた21万tが価格高騰の背景にあるとみられている。江藤拓農林水産大臣は「コメはある。どこかにスタックしていると考えざるを得ない」と話した。日本有数のコメ所、新潟県魚沼市のコメ農家・うおぬま小岩農園。去年10月後半から年末にかけて、卸業者からの電話が相次いでいた。生産者から集荷業者が買い取り卸業者を通じて外食産業や小売りなどに渡るのが主なコメの流通ルート。令和のコメ騒動以降、生産者から直接市場に流れるケースが増えている。政府は調査を急いでいる。