ワールドビジネスサテライト (ニュース)
JPモルガン証券チーフ株式ストラテジスト・西原里江が解説。12月のFOMCの議事要旨。内容のポイントは、12月の利下げ決定は「ギリギリの判断」、「追加利下げのペースを減速」で一致。反対票自体は1票だったが、実際には数名のメンバーが利下げを見送った方が良いというように主張していたことが分かった。今後はトランプ政策のインフレ圧力が出てくるということで、追加利下げのペースを減速していくことでは全員の意見が一致したということが分かった。そもそもトランプ氏の関税政策などにより、どの程度のインフレ圧力がもたらされてくるのか不明であり、今後FRBがインフレ目標の達成を重視・実践していくのか、あるいはインフレが少し高くても利下げを続けることによって景気を支えていくことを優先するのか、ここの部分が史上はもとよりFRBにも分かっていないのではないか。市場の最大のテーマは米国の長期金利の上昇。米国の長期金利が4.5%を超えると株式市場が下落してしまうという経験がある。長期金利が上がってしまうと大きな下落幅になるリスクがあるというふうに市場は身構えているのではないか。