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ことし4月、京都大学で救命講習が行われ新入生が参加、胸骨圧迫やAEDの使い方を教わった。講習はことしで11年目。きっかけは、2013年にラクロス部部員が練習後に倒れ、居合わせた学生たちの救命措置によって命が救われたこと。京都大学大学院医学研究科・石見拓教授は「心停止は身近なところで起こりうるので命を救う行動につながってほしいのが一番」などと話した。救命措置の手順はまず反応を確認し、必要に応じて胸骨圧迫やAEDを行う。講習では実際に胸骨圧迫とAEDを体験する。参加した新入生は「いざというときにもちょっと踏み出しやすい」とコメント。路上で倒れていた男性を救命処置で救った経済学部3年の男子学生2人は、救命講習を思い出しながら行動したという。心臓が突然止まる人の数は年間9万人と推定される。心停止で何もしない場合の救命率は1分ごとに約10%ずつ低下する。救急車の到着にかかる時間は平均10分、何もせずに待っていては手遅れになる。119番通報し救急車を待った場合の救命率7.3%と比べ、胸骨圧迫を行った場合は約2倍、さらにAEDにより7倍以上に救命率が高まる。消防署や日本赤十字社に問い合わせて受講可能。