ワールドビジネスサテライト (ニュース)
東京都知事選挙で現職の小池知事が300万票近くを集め、3期目の当選を果たした。都議会の各会派へのあいさつ回りでは自身が特別顧問を務める都民ファーストの会の議員から祝福の言葉を受けただけでなく、選挙戦で支援を受けた自民党の議員からは花束まで。一方、蓮舫氏を支援した、立憲民主党には挨拶のみで部屋を後にした。真っ先に取り組む政策について「チルドレンファーストも第1子の保育料の無償化。多摩地域などの給食費についての交付金を活用したサポートなど戦略的に組み込んでいきたい」などとコメント。また、これまで小池氏が推進してきたのが国際金融都市としての地位向上。すでに実行段階にあると意気込んだ。
東京都知事選挙。サプライズとなったのが2位争い。立憲民主党や共産党が支援する蓮舫氏の得票を政党の後ろ盾を持たない石丸氏が上回った。SNSを駆使した選挙戦を展開し、5000人を超えるボランティアが選挙活動を支えた。中には、石丸氏の地元、安芸高田市から駆けつけた支持者も。共同通信の出口調査では10代から20代の若年層を中心に小池氏を上回る支持を獲得した。支持政党を持たない無党派層の受け皿となったかたち。自民党幹部からは「石丸新党ブームが起こるかもしれない」と早速、石丸氏の勢いを警戒する声も出ている。一方、3位となった蓮舫氏。都知事選に敗れた場合、当初、次の衆議院選挙での国政復帰も取りざたされていたが立憲民主党の内部でも共産党との連携が失敗に終わったとの認識。戦略の見直しを迫られている。
都議補選で自民党は8つの選挙区で候補者を擁立したが、当選は2人にとどまった。派閥の政治資金事件に絡んで党の処分を受けた萩生田前政調会長の地元、八王子市選挙区でも敗北。政治とカネの問題の不信感が結果に表れた形となった。支持率の低迷が続く岸田政権。都議補選の敗北を受け、党内からの風当たりは強まる一方。岸田首相は「結果は真摯に受け止め今後に生かしていかなければならない」などとコメント。また、9月に予定されている総裁選については「先送りできない課題に全力で取り組んでいかなければならない」などとコメント。