ニュースウオッチ9 (ニュース)
物価の上昇が続いている。きょう発表された先月の消費者物価指数は生鮮食品を除いた指数で去年の同じ月より3.2%上昇。生鮮食品も含め頻繁に購入する品目を見てみると野菜の値上がりが目立っていてキャベツは192.5%の上昇と約2.9倍に。チョコレートは30.8%、バナナも10.1%などとなっている。日々の暮らしで感じる物価、数字以上に高まっている。消費者物価指数がまた上昇した。東京都内のスーパーに来ている人、どのように感じているのか聞いた。米類は、去年の同じ月より70.9%上昇し、過去最大の上昇率を4か月連続で更新する歴史的な高騰に。米に関連する品目でもスーパーなどで販売されているすしは7.3%、おにぎりは9.2%上昇。野菜や果物などの高騰も止まらない。野菜や果物などの生鮮食品全体では21.9%の上昇。およそ20年ぶりの高い水準となった。スーパー・赤津友弥本部長は「前年より価格が上昇していない商品はないと言っても過言ではないくらい上がっている」と語った。消費者物価指数の頻繁に購入する品目で圧倒的な上昇率となっているのがキャベツ。値上がりの影響を受けているのが豚カツ店。キャベツやごはんのお代わり無料サービスが売りの1つになっている。ただ取材した店のキャベツの仕入れ価格は今月去年の同じ時期と比べて3倍近くに値上がり。ほかの店と差別化するためにお代わり無料のサービスは続けたいとして単価の高い新メニューの提供などで利益を確保しようとしている。とんかつ店マネージャー・沼熊栄伸さんは「こういう時期こそ頑張って出来るかぎり続けていこうかなと」と語った。食材の値上がりの影響は学校給食にも広がっている。東京・武蔵野市の小中学校に給食を提供している調理場では使用する食材を変更するなどの工夫をしている。武蔵野市給食食育振興財団・田中浩子栄養士「栄養はきちんととらせてあげたい。色々な食材を使って色々な味を感じてもらいたい。お金がないから作れないということにならないようにしたい」と語った。日本総合研究所・後藤俊平研究員は消費者に身近な品目が特に値上がりしている点に着目し「米、野菜、外食など、購入頻度が高い品目が価格上昇すると“体感物価”としてより高くなったように感じてしまう部分は大きい。その結果として消費者マインドが冷え込む状態になる可能性がある。消費が一段と悪化する局面に入ってもおかしくない」と指摘した。