モーサテ (マーケット情報)
岡三証券NYの荻原裕司さんは「今回の決算シーズンでは消費関連企業、特にファストフード業界に注目しています。去年は物価の上昇により低所得者層を中心に打撃となり、ファストフード企業を中心に構成されるレストラン株指数は冴えない展開が続いていましたが、足元では消費関連株の中でも特に堅調な値動きとなっています。昨年夏以降、消費者の買い控えの動きを受け主要ファストフード企業が揃って低価格メニューを投入したことで、顧客を呼び戻すことに成功、既存店売上高の回復とともに株価の上昇をもたらしていると考えられます。今年上半期の既存店売上高の市場予想は前年の反動もあり、プラス成長が続く見通しです。ヤム・ブランズは、AIを積極的に導入したことで、顧客の支持向上につながっているとしています。今後のリスクは、外食業界で働く人は移民の割合が高いため、トランプ政権の移民政策の短期的な影響は否定できないことです。ただ、ヤム・ブランズ傘下のファストフード店では、人間によるサービスが重視される一般的なレストランと比べると省人化が進んでいるとみられます。ファストフード企業は、移民政策で労働市場が縮小した場合でも経営に与える影響が小さくなり、経営の自由度も高まれば、外食市場におけるシェア拡大に期待できそうです」などと話した。