カンブリア宮殿 食品スーパー売り上げNo.1の「ライフ」
お客をもっとも引き付けているのはライフでしか手に入らないプライベートブランド。お手頃価格で購入できるスマイルライフ。国産大豆の納豆が3パックで106円とその他にも128円のカレールーや牛乳など、燃料価格の高騰で値上がりがする中で牛乳はスマイルライフなら213円。さらに素材や製法にこだわった高級プライベートブランドがライフプレミアム。価格は高めだが、高級スーパーに負けない品質が特徴。ライフプレミアムの一番人気がはちみつヨーグルト。信州産の生乳のみを使って作られた濃厚な味わいが特徴。得に売上を伸ばしているプライベートブランドはビオラル。オーガニックや自然由来の原材料にこだわり、コロナ禍以降の健康志向の高まりで人気を集めている。植物由来の原料で作った有機アカベシロップは、血糖値の急激な上昇を抑える低GI食品。また生乳に近い味わいが特徴の低温殺菌牛乳などがある。ライフの大きな強みは素材や価格、コンセプトの異なる3つのプライベートブランド。今年オープンしたばかりのライフ 目黒八雲店に視察にやってきたのは社長の岩崎高治。
岩崎はライフの人気を支える3つのプライベートブランドを充実させてきた張本人。この日、本社で行われていたのはビオラルの新商品開発。首都圏と近畿の開発担当のバイヤーが集結して新商品のプレゼンを行う。もっともこだわるのは美味しさで、植物性の原材料だけで作った体に優しいラーメン。ポイントは常温保存でも日持ちする麺。しかし開発責任者が納得がいかない様子で麺の味に不満があるという。開発はやり直しになるが一つの商品に半年以上、長くて1年かけることも。試食を重ねた商品が最後に役員や各部門のトップへのプレゼンにたどり着く。この日最終試食に臨むのはビオラルの冷凍スープだったが商品化が決定した。
有機野菜のコーナーでは、農薬や化学肥料を極力使用せずに栽培された野菜で、ここ数年で売上が10倍に伸びているという。その仕入れを担当しているのが担当のバイヤー。これまで有機野菜を使った料理キットや、下茹で野菜をヒットさせているがこの日やってきたのは千葉県香取市の加瀬農園。個別に農家を回って本当に優れた品質の野菜を自らの足で探し出している。野菜は全て自分の舌で確認し、自ら足を運ぶ狙いは生産者と関係を築くことにあるという。こうして信頼関係を築くことで優れた野菜を優先的におろしてもらっている。愛知の農園が生産しているめぐりとまとはライフでは大人気。また京都で見つけたレタスは老化防止に効果があるといわれる抗酸化値が100gあたり中玉トマト4個分。さらにライフでは都内にある弁当専用のラインのサテライトキッチンは、一般的なセントラルキッチンに比べると規模は小さめだが、十分な調理スペースの無い小型店の間に設置することで配送時間をかけずにできたてを提供できる。たとえ赤字でも他社にはないクオリティで結果的に集客につながると考えている。プライベート商品について岩崎はスーパーマーケットは日本に2万店舗以上あるが、一人のお客が一つのスーパーだけでなくいくつも店舗を使っているがその中で差別化を図って行くという意味では他社にはない商品を持つことが大事だという。また商品開発に時間をかける理由にスピードを早めて商品を出すことは可能だが、それでは思いの入っていない商品になってしまうので品質と価格のバランスが取れている商品をいかに開発していくのかが大事だという。また売上日本一とここまでライフが支持される理由は?に岩崎は1店舗1店舗地域のお客のために品揃えをかえることに力を注いできたという。