2024年8月1日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【プライベートブランドで躍進!食品スーパー売り上げ日本一】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

食品スーパー売り上げNo.1の「ライフ」
1低価格2高級品3健康志向 3つのPBで大躍進!

ライフが出しているプライベートブランドには時短料理ができるミールキットなどがあり、メーカーと共同で開発した商品などがある。小粒納豆やもめん豆腐は手頃な価格が売りの商品で高級志向のプライベートブランドまである。食品スーパー業界は原材料の高騰によるコスト高の影響で苦境に陥る所が多い。2020年度は7割近い商品が減益や赤字に。そんな中首都圏と近畿におよそ300店舗を展開しているライフの業績は好調で売上は8000億円超え。イオンやイトーヨーカドーといった総合スーパーを除いた食品スーパーの中では日本一の売上を誇る。その売り場を見てみると色取りどりの野菜売り場と鮮魚コーナーが。惣菜売場は400種類があるが、そのほとんどを店内の厨房で作っている。

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イオンイトーヨーカドーバローホールディングスフジライフライフ 桜新町店ライフコーポレーション世田谷区(東京)八百屋さんのミールキット(プルコギ)松戸市(千葉)

お客をもっとも引き付けているのはライフでしか手に入らないプライベートブランド。お手頃価格で購入できるスマイルライフ。国産大豆の納豆が3パックで106円とその他にも128円のカレールーや牛乳など、燃料価格の高騰で値上がりがする中で牛乳はスマイルライフなら213円。さらに素材や製法にこだわった高級プライベートブランドがライフプレミアム。価格は高めだが、高級スーパーに負けない品質が特徴。ライフプレミアムの一番人気がはちみつヨーグルト。信州産の生乳のみを使って作られた濃厚な味わいが特徴。得に売上を伸ばしているプライベートブランドはビオラル。オーガニックや自然由来の原材料にこだわり、コロナ禍以降の健康志向の高まりで人気を集めている。植物由来の原料で作った有機アカベシロップは、血糖値の急激な上昇を抑える低GI食品。また生乳に近い味わいが特徴の低温殺菌牛乳などがある。ライフの大きな強みは素材や価格、コンセプトの異なる3つのプライベートブランド。今年オープンしたばかりのライフ 目黒八雲店に視察にやってきたのは社長の岩崎高治。

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BIO-RAL 有機アガベシロップスマイルライフビオラルビオラル 低温殺菌牛乳 1000mlライフライフ 桜新町店ライフ 目黒八雲店ライフコーポレーションライフプレミアムライフプレミアム カニの旨味を凝縮したかに風味かまぼこライフプレミアム 信州あづみ野 おいしさ極だつ はちみつヨーグルト目黒区(東京)

岩崎はライフの人気を支える3つのプライベートブランドを充実させてきた張本人。この日、本社で行われていたのはビオラルの新商品開発。首都圏と近畿の開発担当のバイヤーが集結して新商品のプレゼンを行う。もっともこだわるのは美味しさで、植物性の原材料だけで作った体に優しいラーメン。ポイントは常温保存でも日持ちする麺。しかし開発責任者が納得がいかない様子で麺の味に不満があるという。開発はやり直しになるが一つの商品に半年以上、長くて1年かけることも。試食を重ねた商品が最後に役員や各部門のトップへのプレゼンにたどり着く。この日最終試食に臨むのはビオラルの冷凍スープだったが商品化が決定した。

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ビオラルライフライフコーポレーション品川区(東京)

有機野菜のコーナーでは、農薬や化学肥料を極力使用せずに栽培された野菜で、ここ数年で売上が10倍に伸びているという。その仕入れを担当しているのが担当のバイヤー。これまで有機野菜を使った料理キットや、下茹で野菜をヒットさせているがこの日やってきたのは千葉県香取市の加瀬農園。個別に農家を回って本当に優れた品質の野菜を自らの足で探し出している。野菜は全て自分の舌で確認し、自ら足を運ぶ狙いは生産者と関係を築くことにあるという。こうして信頼関係を築くことで優れた野菜を優先的におろしてもらっている。愛知の農園が生産しているめぐりとまとはライフでは大人気。また京都で見つけたレタスは老化防止に効果があるといわれる抗酸化値が100gあたり中玉トマト4個分。さらにライフでは都内にある弁当専用のラインのサテライトキッチンは、一般的なセントラルキッチンに比べると規模は小さめだが、十分な調理スペースの無い小型店の間に設置することで配送時間をかけずにできたてを提供できる。たとえ赤字でも他社にはないクオリティで結果的に集客につながると考えている。プライベート商品について岩崎はスーパーマーケットは日本に2万店舗以上あるが、一人のお客が一つのスーパーだけでなくいくつも店舗を使っているがその中で差別化を図って行くという意味では他社にはない商品を持つことが大事だという。また商品開発に時間をかける理由にスピードを早めて商品を出すことは可能だが、それでは思いの入っていない商品になってしまうので品質と価格のバランスが取れている商品をいかに開発していくのかが大事だという。また売上日本一とここまでライフが支持される理由は?に岩崎は1店舗1店舗地域のお客のために品揃えをかえることに力を注いできたという。

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めぐりとまと Azukiスマイルライフビオラルライフライフ 下目黒店ライフコーポレーションライフプレミアム体に嬉しい!みらい乃野菜 高抗酸化値はんなりレタス加瀬農園目黒区(東京)香取市(千葉)
買い物の傾向を9つに分類 店舗ごとに品揃えをかえる

ライフではお客のニーズにあわせて店ごとに品揃えを変えている。その鍵を握るのは独自に収集した客の購買データ。お客一人一人の買い物の傾向を9つに分類し、ライフ ソコラ所沢店では安さと素材や鮮度などを重視する素材手作りを意識しているお客の特製があったという。そこで買回りの客層には低価格帯のスマイルライフ専用の商品棚を設置。素材手作りの客層へは地元でとれた野菜コーナーを充実させた。一方で、とある都心の店舗ではすぐに食べられる即食や品質重視の傾向のお客が多い。即食は惣菜やミールキットなどの商品を増やし、品質重視へがライフプレミアム等の高価格帯の商品を増やしている。こうした店ごとの品揃えでニーズに応えている。

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スマイルライフライフ ソコラ所沢店ライフプレミアム所沢市(埼玉)
三菱商事の社長が改革!トップダウンから現場主導に

ライフを日本有数の食品スーパーに築き上げたのは創業者の清水信次。その第一歩は戦後間もない大阪の闇市で始めた食料品の卸売業。1961年に大阪府豊中市にライフ1号店をオープンし食品スーパー業に進出したその後首都圏にも出店し他店の錚々たるカリスマ創業者たちと切磋琢磨しながら日本スーパーの礎を築いた。一方でスポーツ少年として育った岩崎は、中学高校とバスケットボール部でキャプテンを務めた。大学を卒業後は三菱商事に入社し配属されたのは食品部門で当時輸入自由化が始まる直前だったオレンジ果汁を海外から買い付ける業務を担当。入社5年目にはイギリスの食品メーカーに出向を命じられ海外勤務に。そんな中でライフの名物社長だった清水が現地の小売業を視察にやってきた。食品業界に精通していた岩崎が、案内役を任された。案内したのは3日間だけだったが岩崎を気に入った清水は本人の知らぬところで引き抜き交渉が行われていた。清水の熱意に三菱商事は折れてライフに出向した岩崎。首都圏のストア本部長に就任したが新店オープン前にある出来事が発生した。店の前に置く傘立ての位置について悩んでいたという従業員。岩崎は移動すればいいのでは?と聞いたが従業員はその言葉にそれができず、現場ではそれさえも決めることができないという。当時ライフは社を上げて出店攻勢をかけていたが、効率を重視するあまり現場には権限が与えられず本部主導の店作りしか与えられていなかった。岩崎はそこで現場主導の店作りにかえていく。ライフ 池袋三丁目店は単身者が多いことから入口近くに惣菜コーナーを設置。さらに野菜コーナーには小分けにした商品を増やした。こうした配置は店長の考えによるもの。

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ライフライフ 池袋三丁目店ライフコーポレーション三菱商事中内功伊藤雅俊岡田卓也慶應義塾大学清水信次郎豊中市(大阪)豊島区(東京)

岩崎はライフの創業者の清水信次については勉強熱心で世界全体の動きを死ぬ直前まで勉強していたという。また店舗営業がトップダウンだった頃については小売業は仏はトップダウで本社で決めて店舗に徹底させることが重要。同じよなフォーマットの店舗を広げていくという意味ではプラスだが一方で、お客の変化は激しくエリアによっても違うのでライフの場合は店舗にできる限り権限を渡し店舗の判断で決めていいとしているという。しかしそれも最初は時間がかかったというが、自分が最初にみたライフは一生懸命だったが他責する部分があったという。企業文化は買われるが油断すると戻ってしまうという。

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ライフライフコーポレーション清水信次郎連合国軍最高司令官総司令部
社内公募から発掘&快進撃 健康志向のPB「ビオラル」

2006年に岩崎は39歳で清水からライフの社長を引き継いだ。大きな転機は2017年で得に問題が発生したわけでもないのに利益が減ってしまった。その時に目にとまったのはプライベートブランドのアイディア。

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ビオラルライフライフコーポレーション清水信次郎
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社内公募から発掘&快進撃 健康志向のPB「ビオラル」

2017年に始めて苦境に陥った岩崎。その原因を究明する中でライフらしさを求めた。そこで他社を意識するのではなくライフの独自性を打ち出していくことを決意。そのための新たなアイディアを募ろうと社内公募を行った所、のちのビオラルとなるオーガニックや健康食品に特化した企画案をみつけ、直ちに若手社員を中心としたプロジェクトチームを発足。自らチームをサポートするためにオーガニックアドバイザーの資格を取得。誕生したのが健康志向を打ち出したプライベートブランドのビオラル。これが大当たりし、その専門店が都内に6店舗出店した。ビオラルの売上は70億円。今ではライフを支える大きな柱に。岩崎は当初ビオラル自身には興味がなかったという。興味があったのはボトムアップの企業を作りたく従業員に新しいビジネスをやりたかったらと公募をしたが最初はうまくいかなかったが2店舗を出した所良いお店だと好評になったという。オーガニックアドバイザーの資格を取得し日本一のスーパーマーケットとしてやっていくべき仕事だと腹落ちしたという。

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ビオラルビオラル有明ガーデン店ライフライフコーポレーション江東区(東京)清水信次郎
“犬の舌をもつバイヤー”ペットフードにもPBを!

ライフには最近力を入れている売り場がある。それはペット用品売り場。ある調査によると飼い主がもっとも費用をかけるのはペットフードで、その金額は犬は年間6万円以上。ライフではペットフードまでオリジナル商品を作っている。

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ビオラルライフ 桜新町店世田谷区(東京)
テレ東BIZ、U-NEXT

テレ東BIZ、U-NEXTで配信のお知らせ。

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U-NEXTテレ東BIZ
“犬の舌をもつバイヤー”ペットフードにもPBを!

ライフが開発するオリジナルのペットフード商品は3年前に販売を初めて以来、品数を増やし売れ行きの上場だという。鳥取県の製造メーカーでは、ピューレタイプのOEM製造量は国内トップシェア。この日鳥取まで足を運んでいたのはライフのペットフード担当のバイヤーたち。新商品を考えていたがそれを食べ味を確かめていたが、人が食べても美味しいと感じるのが商品化への条件。岩崎はペットフードに目をつけた理由は社外取締役から海外ではペットフードで健康志向の商品が増えているとのアドバイスがあり、やってみたら大好評だったという。

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ビオラルライフ 桜新町店リバードコーポレーション世田谷区(東京)鳥取(鳥取)
ライフ流人材育成セミナー レゴで“未来のリーダー象”

ライフでは真剣にレゴをする社員たちの様子が。

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ライフコーポレーションレゴ

岩崎が始めた中堅社員向けの人材育成セミナーは経営のノウハウを教えている。この日はレゴを使って2030年までに目指すリーダとしての姿を作製した。

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ライフコーポレーションレゴ
(エンディング)
編集後記

村上は今日の総括に310の店舗があるが、店づくりが違う。店長に委ねられているが、独自に集めた購買データがヒントになっている。健康志向、品質重視、価格にシビア、簡便など、客層を9つに分け、店づくりに利用している。客は、そういった店側の努力に敏感だ。前社長は、稀代の昭和の商人、清水信次氏、終戦直後、進駐軍の横流し物資を大阪で販売した。そして世襲に頼らず、三菱商事の岩崎氏を社長の選んだ。そういう革命的な経営方針が、現代のライフを作っている。ライフコーポレーション=生活における協調性、そのものだ。とした。

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ライフライフコーポレーション三菱商事岩崎高治清水信次郎
次回予告

カンブリア宮殿の次回予告。

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