モーサテ (ニュース)
ECB理事会の結果の注目点について田中さんは「最近ラガルド総裁の早期退陣論が浮上していて、後任人事についても考えておきたい。ECBのこれまでの総裁はオランダ、フランス、イタリア、フランスとこれまでドイツがない。ドイツ出身者の待望論もあるが今回は難しいと思っている。ECBの総裁人事はEUの交換人事と合わせて加盟国間のバランスに配慮して決定する。ドイツは色々ポストを得ているのでECB総裁は難しい。その場合の最有力候補はオランダ中銀総裁のクノットさんではないか。クノットさんは2011年から中銀総裁としてECBの討議に参加しているベテラン。前回ラガルドさんが選ばれたときにも総裁候補に名前があがった方。今月末に中銀総裁を退任するので横滑り人事としてはちょうどいい。あとタカ派の理事とみられていたが、最近中立派になってきている。これはECB総裁を狙っているのかもしれない。」などと述べた。植野さんは日本の30年国債の入札について「本日結果が発表される。先月20日の20年国債の入札が歴史的な不人気になって金利が急騰するなど最近は日本の超長期債企業が不安定化している。20年国債入札結果後の為替の反応を見ると最初は円高に振れたが結局長続きしなかった。日本国債の金利上昇は悪い金利上昇の側面がある。実際に政府債務残高のGDP比を見ると日本はアメリカの約2倍。このため米系主要2社の格付けを見ると日本は米国よりも3段階も格下なので、あまり日本人が自分のことを棚に上げてアメリカの財政の悪口を言うとブーメランが返ってきそうな状況にある。いま財務省は国債発行計画見直しの可能性をほのめかしてマーケットを落ち着かせようとしているが、朝三暮四の印象があるので、債務全体を減らさないと根本治療にならない。本日の結果が良いより悪いほうが長い目で見ると日本の財政のためにはいいのかもしれない。」などと述べた。