FRBは年内に利下げを開始できるか

2024年6月13日放送 6:24 - 6:33 テレビ東京
モーサテ プロの眼

きょうのテーマは「FRBは年内に利下げに進むことができるのか?」。FOMCの経済見通しを見ていると、インフレ率は年内で2.8%、FF金利は5.1%。ドットチャートの24年末の中央値は5.1%。鈴木さんは「結論は利下げに進みそうだが、簡単には行かないと思う。何よりインフレ率の見通しをコアで2.6→2.8に引き上げている。FF金利の長期均衡を引き上げているが、これはもっと利上げしないとブレーキがかからないということ」などと話した。インフレ率については「きのうの夜のCPIが出るまでアメリカのインフレはすごく大変な加速が見えていた。きょうも記者会見で直近のPCEコアが前年比2.75%なのになんでそれより上がる2.8%と言う数字を出してきたのかというくらいにインフレに対し厳しい見方があった。特にスーパーコアと言われるコアの中で住宅以外のサービスが強烈な高さ。きのうの夜にCPIが出て急激に下がってので、物価は安心できるのでは?という見方もあると思う。しかし下がった中身は航空運賃などおそらく一時的なもの。これで利下げが年3回とか言っていた話が一気に吹き飛んで利下げできるかどうかというところに目線がいっていると思う」と話した。PCEの推移については「前回弱めに出て、CPIを受け継いで5月分も弱めに出るかもしれないが、この程度の前月比の勢いで行くと、きょうFOMCが年内のインフレ見通しを2.6→2.8に引き上げたが、それでも足りないほどインフレがあるかもしれない状態で走っている。利上げを言う人はおらず、パウエルさんが記者会見でも言っている。前回の議事要旨で沢山の人が利上げに関心を持っているという話をしていた割にはそこを抑え込んでいるということで、利上げは流石になさそう」と話した。
利下げをする中では何を見ておけば良いのか。鈴木さんは年内の利下げについて「あると考えている。理由はきょうの記者会見でも強調されていたが、金融の引き締め効果が出ていると言っている。パウエルさんもこの前のウイリアムズ総裁の発言の中でも金融引き締めを始めてその効果はその通り出ていると。JOLTS(労働移動調査)求人件数をみてみると、22年3月から利上げをはじめて23年7月にいまの5.5まで上げてきた。引き締めがどれだけ強く効いているかを示すのが、自然利子率から実質FF金利を引いたものが大きければ緩和でグラフが下に行くほど引き締めとなるが、きちんとその動きをしていて追いかけてJOLTSの求人件数がほぼ減ってきている。いまの減り方が続くと求人件数割る失業者数が年末頃には1倍に近いところまで落ちるという見方ができる。そうすればいまの5.5%の高いFF金利を維持する必要はないし、下がり続けるようなら来年は雇用が失速するという問題になり、利下げが送れるとビハインド・ザ・カーブという問題になってくるので、おそらく利下げには進む。ただ時期としては相当年末間際になるんじゃないかと思う。この勢いで求人件数が減っていくと失業者数がそんなに増えそうではないが、比率は下がり1倍に近いところまでいけばパウエルさんは以前に『需給均衡』と言ったことがあるので、その時に5.5%のFF金利はいらないだろうと私たちはみている」などと話した。鈴木さんの利下げの時期の予想は「11月7日」で、「7月のあと、9月だと大統領選挙の直前になる。この時は利上げをすればいまのバイデン政権に非常に打撃を与える。9月18日はそういった理由から動けないとみている」などと話した。


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