- 出演者
- 石原さとみ 大島美幸(森三中) 中西茂樹(なすなかにし)
オープニング映像。今回のトリセツは「心臓」。
- キーワード
- 黒沢かずこ
心臓病は日本人の死因で第2位。要注意なのが“カチカチ心不全”。予備群は推定4000万人以上。心臓の細胞を研究する菊地和は「ダニオネラ・セレブラム」という透明な魚を2万匹飼育している。生きたまま心臓を観察することができるため、心臓病の解明に貢献できると期待されている。人間の臓器や筋肉は生きるために酸素や栄養が詰まった血液が常に必要。心臓は休まず、全身に血液を送り続けている。心臓は1日に10万回拍動し、一生の間に25億回拍動すると言われている。ポンプ機能を持っている主要な細胞が心筋細胞。数十億の心筋細胞が集まり、動きを揃えることで拍動する。皮膚や臓器は古い細胞から新しい細胞に生まれ変わるが、心筋細胞はその生まれ変わりがほとんど起こらない。心臓は毎日、ドラム缶(1缶=200リットル)35缶分の血液を全身に回しているという。
心臓の仕事はポンプとして血液を送り出すこと。ポンプ機能が衰え、血液をうまく送れない状態が心不全。近年、急増しているのが“カチカチ心不全”。健康だと思っている人も注意が必要だという。心臓は血液を受け取る時に膨らみ、縮むことで全身に送り出す。しかし、硬くなると膨らみにくくなり、十分に血液が入らない。体に送る血液量も減少する。血液の通り道で心臓の直前にある肺。心臓が硬いせいで血液が入らないと、溢れた血液が肺に漏れ出すという。
高血圧で心臓に負担がかかった状態が長く続くと、その負担は心筋細胞にも。心筋細胞が肥大化すると、心臓の壁も分厚くなる。肥大化することでうまく広がることができなくなるという。その後、硬くなり、カチカチ心不全になる。
- キーワード
- HFpEF(ヘフペフ)心不全高血圧
高血圧の人の心臓をチェック。5人中4人の心臓に異常があったことが分かった。
- キーワード
- 心不全糖尿病群馬大学医学部附属病院高血圧
心不全の一番大きい原因は高血圧。糖尿病や脂質異常などの生活習慣病がコントロールできていない人は心臓が硬くなり、カチカチ心不全で病院に搬送されることが多いという。カチカチ心不全は高齢の方に多く、特に女性に多い。生活習慣病がコントロールできていない人は若い人でもカチカチ心不全で運ばれてくるという。男性はカチカチ心不全になる前に心筋梗塞などの心臓の病気になって心臓の筋肉が弱る。心臓が硬くなる場合、年単位で進行する。数か月の生活習慣の乱れでは硬くならないと考えられている。初期の段階であれば、治療によって元に戻る場合もある。ただ、肥大や硬化が進むと元に戻すことは難しい。
高血圧対策の基本は運動と減塩。野菜などに含まれるカリウムが血圧の低下をサポートする。
心臓の異変は気づきにくい。心臓が硬くなり、血液がうまく回らなくなっても、心拍数を上げて血液量を維持する。また、心臓の壁を伸ばすことで心臓に入る血液を増やすこともできる。そのため、不調が現れにくい。
- キーワード
- 高血圧
採血で分かる「BNP」は心臓が出すSOS。BNPは心臓にストレスがかかると増えるホルモン。これは尿を出させるホルモンで、尿が出ると心臓の負担が減るという。かかりつけ医はこれで心不全のリスクを把握することができる。群馬・前橋市では2年前から、かかりつけ医にどんな人に検査を勧めるかをまとめた資料を配付。普及前と比べ、心不全が早期発見された人は5割も増加した。
大島美幸と中西茂樹が心不全の早期発見のチェックシートを確認。高血圧や肥満、糖尿病など一つでもあてはまると心不全の可能性がある。また、下半身にむくみがある人も要注意。
76歳の中山さん(仮名)は2年前に心不全と診断された。しかし、現在は心臓病のない人と同じくらいまで回復。中山さんが鍛えたのは第2の心臓である足。ふくらはぎなどの心臓ではない所のポンプを鍛えることで心臓が休まるという。また、足を使うと血圧や糖の異常を良くする。筋トレをせず、歩くだけでも効果があるという。太ももを水平になるまで上げる。難しければ、5cm~10cm上げるだけでもOK。1日8000歩を週に3日が目安。少し早足で歩くと、さらに効果が上がる。
石原さとみは次回から、しばらく産休に入ると話した。
「あしたが変わるトリセツショー」の次回予告。