- 出演者
- 岩渕梢
コロナ禍からの回復や円安の影響で、日本を訪れる外国人旅行者の数は今年、過去最多となる見通し。今年は、先月までで3019万人余りと過去、最も速いペースで3000万人を超えた。これに伴い日本で使ったお金の額も、今年9月までで5兆8000億円余りと過去最高だった去年1年分を早くも上回っている。旺盛な消費で、企業の業績改善につながる例も出てきている。東京・渋谷のしゃぶしゃぶ店では、外国人にニーズがあるだしを生かしたスタイルに切り替えたところ、海外のSNSで評判に。今では客の7割以上をインバウンドが占め、今期の売り上げは前の期より20%増え過去最高の見通し。国内のデパートの免税品の今年の売り上げは過去最高の水準。JR東海などJR3社のインバウンド収入も増えている。グラフ「製品別輸出額との比較・訪日外国人旅行消費額」(観光庁)。外国人の旅行消費額は、鉄鋼や半導体などの輸出額よりも大きくなっている。インバウンド消費は今や海外の需要を取り込む主要な産業に成長しているといえる。政府が定める来年の目標は前倒しで達成する見込みで、観光を成長戦略の柱と位置づけるうえで、インバウンド需要をさらに押し上げようと政府は次の目標として、2030年訪日外国人旅行者数6000万人、消費額15兆円を掲げている。目標達成に向けての課題:人手不足。日銀の最新の調査では、宿泊飲食サービス業が主な業種別で人手不足感が最も強いという結果が出た。宿泊業は賃金がすべての産業の平均よりも低く、休みが取りにくいという声も根強い中で、観光関連の業界ではコロナ禍後の需要の急回復に採用が追いつかない構図があるという。群馬県の草津温泉では、今年の大型連休の客室稼働率が去年よりも4.5ポイント低下。旅館協同組合の理事長は、宿泊施設の人手不足が要因の1つと説明。また、日本旅館協会によると、福島県内の宿泊施設で年間70日以上休業するなど人手不足の影響は全国各地で広がっている。
全国各地で広がる人手不足。各地の宿泊施設などで対応する動きが広がりつつはある。例えば、宿泊客の食事を街の飲食店に任せるというやり方。兵庫県の城崎温泉のある旅館では、改装を機に今年7月から夕食の提供を取りやめた。従業員の数が従来の3分の2でも運営でき、温泉街の店も潤うと考えたという。ロボットを活用する動きも出ている。東京都は、宿泊施設のロボット導入を支援する事業を行っている。さまざまな工夫で生産性を高めて利益を増やして、従業員の賃金アップに反映できれば人材の確保、定着にもつながることが期待されるという。
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課題:地方への広がり。インバウンドが好調というが、大都市圏が中心で地方への広がりが弱い。現状では、外国人延べ宿泊者数のおよそ7割が三大都市圏。このため観光庁は、海外の富裕層を地方に呼び込もうと全国14の地域をモデル観光地に選んだ。オーバーツーリズムも課題。外国人観光客が集中する一部の地域では、バスの混雑、ごみのポイ捨て、私有地や危険な場所に立ち入っての撮影など、地域住民の暮らしに影響が及んで問題になっている。こうした中、自治体の間で対策を進めるための財源として注目されているのが宿泊税。宿泊税自治体が独自に条例で定めて宿泊料金に応じ、利用客から一定の額を徴収するものが主流。もともと集めた税金は、観光の振興に使うという自治体が多いが、この財源をオーバーツーリズム対策に使おうという動きが出ている。京都市は6年前に条例を施行したが、オーバーツーリズム対策に多額の費用が見込まれるとして、市は税額を来年度中に引き上げることを目指している。今後、同じような理由から税の導入、引き上げの動きが広がるかもしれない。最近、インバウンドの増加でホテルの宿泊料金も上がっている。例えば北海道では、業界が連携して地元の人たちを対象に割安な宿泊プランが選べるキャンペーンを今月から始めたりして、インバウンド以外の需要を掘り起こす取り組みも出てきている。インバウンド需要の増加による経済効果とともに、住民の暮らしへの不利益をどう抑えていくか。自治体、そして何より観光立国を目指す政府に、きめ細かい対応を考えてほしいと思う。
次回予告。
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