- 出演者
- 滝川クリステル
オープニング映像。今回の主役は「ラッコ」。今、絶滅の危機に直面している。ラッコは日本の水族館に一時は122頭もいたが、絶滅危惧種になり現在は3頭のみ。しかし、北海道に野生のラッコが定住し始めているという。ラッコは生態系のエンジニアと言われるほど大切な仕事をしている。
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2024年12月、滝川クリステルさんは釧路空港に到着した。ラッコを見に、厚岸霧多布昆布森国定公園へ向かった。ラッコは毛皮目的の乱獲などで数が減り、2000年に絶滅危惧種に指定された。近年、北海道の霧多布岬でラッコが定住しているのが確認された。「遊歩道から出ない」「ドローンを飛ばさない」などのルールを守れば誰でも岬に入ることができる。滝川さんは岬に向かった。
滝川さんはラッコを見に岬へ入った。岬からは2頭のラッコが見えた。寝ている時間のためあまり動きがないという。餌をとる時間になったら潜ったり貝を割ったりするとのこと。片岡さんは近隣に住み、霧多布周辺の生き物を調査・記録し保護活動を続けている。2017年に3頭のラッコを撮影した。メスの1頭はAと呼ばれこれまで7頭生んでおり、4番目の子・A4が今年、赤ちゃんを生んだ。
滝川さんはラッコを見に岬へ。岬からは生後1カ月半の赤ちゃんをつれた親子が見られた。岬にはオオワシも見られた。ラッコの赤ちゃんにとっては脅威となる。片岡さんは赤ちゃんの生存率は低く、ここでも30数%しか生き残らないと話した。2024年11月16日には、AとA4、A4の子・A4-1の3世代がそろってくつろいでいる様子が撮影された。片岡さんは、お母さんが病気で子どもを離した可哀想な例もあったと話した。霧多布岬周辺では16頭のラッコが確認されている。
霧多布湿原を案内してもらった。森・湿原・海が隣り合う環境がラッコを呼んでいるという。森ではたぬきの溜めフンが見られた。たぬきは仲間で共同のトイレを使う習性があり、食べられるものの情報や体調を把握する。またキツツキの作った穴が見られた。モモンガやリスも利用し、違う種でも繋がっているという。
霧多布湿原を案内してもらった。森と湿原の境目には「やちぼうず」が見られた。進んで行くと滝川さんが地面に足を取られた。泥炭という植物が分解されずに蓄積した場所だった。厚岸ウイスキーは香り付けに泥炭を使用している。大正時代、霧多布湿原の泥炭は天然記念物に指定された。湿原を進んだ。ぬかるみの水には泥炭から滲み出たミネラルが含まれており、これが海を育て、ラッコを支えている。
霧多布湿原を案内してもらった。泥炭のなかにありフルボ酸に、土に含まれる鉄分が合わさると、水にとける「フルボ酸鉄」が生まれる。水に溶けた鉄分は海に流れ、コンブ・海藻の栄養分となる。海藻はラッコが流されないよう体に巻きつけたりする。またラッコの餌となるウニは昆布などを食べている。湿原を維持することがラッコの生息地を守ることに重要となる。滝川さんは湿原から流れる琵琶瀬川を下り、海へ向かった。
2013年、滝川さんはアメリカのイエローストーン国立公園を訪れた。生き物の楽園で、巨大な生態系があったが、生態系の頂点・オオカミの絶滅により森が崩壊した。そのため、他の地域からオオカミを「再導入」した。オオカミが再導入されたことでエルクが減り、植物が増えて豊かな環境が戻ってきた。
アメリカのイエローストーン国立公園では、オオカミ絶滅したのち、ビーバーのダムの材料であるヤナギが少なくなり、ビーバーは1グループまで減った。オオカミが再導入されたことでヤナギが復活し、ビーバーは絶滅の危機を脱したという。現在は12グループまで増えているとのこと。滝川さんはオオカミを発見した。オオカミとラッコには共通点があり、「キーストーン種」と呼ばれる地球になくてはならない生き物。
ラッコは1日に体重の約20~30%の餌を食べ、体温を維持している。ラッコの餌は貝類やウニで、これがコンブの森を守ることに繋がり、地球温暖化の緩和に貢献しているという研究発表もある。今、コンブの森が危機にあるという。滝川さんは北海道大学忍路臨海実験所を訪ねた。実験所では様々な場所のコンブ株を培養している。この30年間で北海道のコンブ漁獲量は3分の1に減ったという。コンブは生命の拠り所として重要で、二酸化炭素の吸収源としても期待されている。
ラッコは、ウニや貝を食べることでコンブの森を守るといわれている。ラッコはなくてはならない存在「キーストーン種」。専門家は、群落を保つ・拡大する上では有用な生物、バランスを保つべくみんなで考えていく必要がある、など話した。コンブは海の生き物たちを育て、ラッコは貝やウニを食べることでコンブとウニや貝の均衡を保っている。滝川さんは湿原について「ひっそりと豊かな場所」など話した。
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