2023年9月21日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【ニッポン医療の悪しき慣習を打ち破れ!】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿
患者も家族も安心できる!これまでにないクリニック

名古屋市に住む小椋さんは悪性リンパ腫という病気にかかった。定期検診のため内視鏡検査のため親子で病院へ。この病院では希望すれば検査する家族の様子に立ち会うことが可能。娘が見守る中で小椋さんの体内から医師はポリープを発見。さらに家族の問いにも答えてくれ、検査はこのまま手術に移行し目の前でポリープを除去した。この病院では検査も手術も隠すこと無く見せてくれる。余計な心配はしないですむという。患者や家族を安心させる医療機関はおおこうち内科クリニック。専門は糖尿病で内科では同じ規模のクリニックが50人規模に対しこの病院はその4倍で200人以上の患者が詰めかける。その中には県外から来る人も。クリニックを作ったのは大河内昌弘。チーム医療で医療の常識を破るという。

キーワード
おおこうち内科クリニック名古屋市(愛知)稲沢市(愛知)

病院の不満といえばとにかく待たされること。ここも患者は多いが、皆口を揃え待ち時間は少ないという。その鍵を握るのは24人もいるスタッフ。1人の男性で見てみると、来院するとその症状を書き込みスタッフに提出する。それを別のスタッフが受け取りその先に患者の待ち時間を短縮する秘密が。問診票をもったスタッフがバックヤードにいくと、電子カルテに打ち込み始めた。これは通常医師が行う仕事だが、医師が診察室でする仕事を減らすためにできることはスタッフで行っているという。このことで診察までの時間が2.3分短くなる。男性は受付から10分で呼ばれたが診察でも時間短縮の工夫が。診察しながらスタッフが行っていたのは電子カルテに今測った酸素濃度を入力していた。通常医師が診察しながら行う仕事をスタッフが行うことで医師は患者に集中できるという。こうして診察が終了。スタッフはその後医師が指示した薬も電子カルテに入力。最後に大河内がチェックし診察時間は2回あわせても3分以内だった。男性が病院にいた時間は30分だった。

キーワード
おおこうち内科クリニック

おおこうち内科クリニックでは健康診断書も待たせないというが普通は一部を他の会社へ検査を回すのが通常。しかしこのクリニックは全部一括で行っているという。血液中の糖やコレステロールの量を計測しガンマGTPなどを10分で解析してくれる。普通一週間はかかる診断書を即日発行してくれる。男性は来院から30分で健康診断書を受け取ることができた。また背中を痛みを感じてやってきた女性がクリニックを訪れた。肩甲骨なら整形外科になりそうだが内科医の大河内はこうした専門外にみえる患者も断らない。念のためにレントゲンも撮影したができる限り調べれば大きな病院に送るという。スタッフが他の病院では診ないようなサービスを率先して行っている。足の悪い患者がいれば車に乗るのもサポート。さらに汗だくの患者を見つけると、見かねたスタッフがタオルを渡す配慮も行う。さらに定期的に訪れる耳の不自由な患者にも声をかける。医療の常識を変えた大河内。日本全国の医療を変えたいという思いを持つ。

キーワード
おおこうち内科クリニック

大河内は診察時間が短いと不安に思う患者もいるのでは?との質問に診察は診察時間だけではないと答え、駐車場から始まっていてそこで話しかけいろいろな話をし、受付でもいろいろな悩みを話してもらい、処置室でも話をしてもらうという。すると患者は丁寧にやってくれていると感じ、チーム医療をやってくれると言ってくれると答えた。さらに医療機関がホテルのようなおもてなしをしないのかが疑問でそれは患者が一番やってほしいことであり、体調が悪いのに駐車場を歩くのは大変だと答えた。またそのおもてなしをする前提でそのスタッフ数も多くしているという。そのために人件費はかかるという。収支はトントンだというが、患者に感動を与える医療をすることで口コミがどんどん広がっていると答えた。また検査や手術に家族を同席させる経緯について大河内は大学病院で働いている時に医療が密室で行われていると感じたという。本当にしっかりやってくれているのか?と不信感が起きるという。家族はそれをみてもわからないかもしれないが医療従事者の真剣さが伝わるという。しかし医療従事者にとって第三者に見られながら行うのはプレッシャーだが医師はスゴイ緊張感でやらないといけないので覚悟が必要だと答えた。

キーワード
おおこうち内科クリニック
ニッポンの医療を変えたい 理想を阻んだ“厳しい現実”

大河内に命を救われたという永井さんは、突然声がでなくなったという。去年の夏に発熱し、喉に痛みが出たという。いくつかの病院をまわり診察を受けたが原因は特定できず。しかし大河内は呼吸がおかしく、声が出ない原因は窒息の予兆ではないかと感じたという。大河内はすぐさま救急車を呼び、大きな病院に搬送した。そこで喉に膿が溜まっていて一刻を争う状況だったことがわかった。大河内は1964年の愛知県生まれの兼業農家の家庭に生まれた。人生が大きく動いたのは小学4年生のとき。脳が炎症を起こす髄膜炎になった。この時病院で病気の特定に時間がかかり危険な状況になっていた。もう手遅れだと医師に診断され、死ぬか助かっても半身不随になると言われたという。この命の危機から生還し、後遺症もなかった大河内はこの経験を経て、医師になることを決意する。1984年に大河内は名古屋市立大学の医学部に入学しそのまま大学病院の内科医として入居。しかしそこにあったのは想像とはかけ離れた世界だった。自分の患者でもその日の症状が専門外と判断されれば、診察することすら許されず、上司にみさせてほしいと訴えても相手にされなかったという。大河内がこの状況に大学病院をやめて2012年におおこうち内科クリニックを開業した。しかし思いもよらない壁が立ちはだかった。

キーワード
おおこうち内科クリニック名古屋市立大学稲沢市(愛知)

おおこうち内科クリニックを開業した大河内だったが、当時大学病院時代の受け持ち患者がそのまま来院しクリニックはとても混み合っていた。ひどい時は2時間以上待たせることもあり、患者からクレームが相次ぎ発生した。スタッフはその対応でいっぱいいっぱいに。やる気も失っていったという。ついにはスタッフが次々とやめてしまった。この事態に陥って大河内はスタッフを大切にしなければ理想の医療は実現できないと気づいた。改革に着手したがまずスタッフを10年で3倍に増加し、チームの連携で患者の待ち時間を短くする仕組みを構築。結果、仕事に余裕が生まれてスタッフは自ら患者に寄り添うようになった。いつしかクレームもなくなりそれぞれがいきいきと働ける明るい職場に変わった。良い循環が生まれて開業から10年で患者数は4倍に伸びた。今では大河内の取り組みをみたいと全国から視察団が来るようになった。この日は東京から形成外科の医師とスタッフがやってきた。気温が30度を超える中で外に出て患者を出迎える光景や、事務や栄養士などのスタッフも持ち場を越えて動く様子に感動していた。

キーワード
おおこうち内科クリニック名古屋市立大学稲沢市(愛知)

大河内は小学生の時に髄膜炎になったことがきっかけで医師を志したが大河内は死んでいたかもれない命を誰かに使いたかったという。しかし医学部生の時に自殺を考えたというが、白斑という皮膚が白くなる病気になり総合病院で手術をうけたが治らず皆に笑われているような気がして真夜中にしか外へ出られなくなってしまったが、親により先に死ぬなと言われ、それがなければ自殺していたと答えた。病気は心まで病気になってしまい、死ぬわけではないが心がやられしまうと答えた。大河内はそうした状況にならないため、スタッフの心を満たして患者におもてなしをする必要があると答えた。しかしその中でも病院の経営がうまくいくまではスタッフは入れては辞めていくの連鎖だったという。そのためにスタッフの教育などにお金をかけ、成長すれば自分と同じマインドでやってくれると答えた。

キーワード
おおこうち内科クリニック
検査も診察も負担ゼロ!意外すぎる手当の狙いとは

おおこうち内科クリニックの看護師の浅野が受けていたのは血液検査。結果がでたところで大河内が診察する。浅野は小学生の時に糖尿病を発症しここで診察を受けている。スタッフの検査や診察はクリニックが費用を全額負担してくれるという。スタッフの半数以上が持病の治療を行いながら勤務している。

キーワード
おおこうち内科クリニック

おおこうち内科クリニックやってきた男の子は糖尿病を患っていて同じく糖尿病を患う浅野に相談をしにやってきた。心配していた母親は安心した様子だった。大河内は持病をもつスタッフを雇うことで、患者の気持ちはわかるのは自分が病気になった人であり、持病を抱える人達を雇い医療費を負担して働きやすい環境にしたという。またおおこうち内科クリニックのスタッフのための福利厚生を紹介。セミナーや英会話講座をただで受講でき、コストコの年会費も負担してもらえる。他にも美容院手当もあり、大河内は理由に女性は髪の毛を切るとテンションが上り、それで頑張る人が多いという。さらに大河内はいい病院を見極める方法は?と聞かれたがその答えには「あの開業医に行くならうちの大学病院にくるな」という医師がいたらそこは辞めておいたほうが良いと答えた。

キーワード
おおこうち内科クリニックコストコホールセールジャパン稲沢市(愛知)
院長秘密を大胆告白!患者に寄り添う衝撃写真

おおこうち内科クリニックでは院長の大河内の頭頂部を写し、薄毛治療に効果があったとその結果を紹介している。院長自ら薄毛に悩んでいたというが、その治療の様子の経過を自撮りしたという。その意図に大河内は自分に効いたものを患者にも体験してほしいと答えた。

キーワード
おおこうち内科クリニック
(エンディング)
編集後記

村上龍は今日の総括に医師の家系ではなく、兼業農家で金がなかった。医師になるまで、たくさんの苦労があった。小学生のときに髄膜炎を「もし助かっても後遺症は覚悟」医学部生のとき「白斑」にかかり、自殺を考えた。見舞いに来た親が「親より先に死ぬなよ」そして大河内先生はクリニック開業後に、「ホスピタリティ・おもてなし」を導入する。患者が殺到し、病気がなくても行きたくなると言われる。世界ナンバーワンの医療コンビニ、即日、診断書を発行する。そんなクリニックはおそらくない。だがごく普、通だからすごい。とした。

次回予告

カンブリア宮殿の番組宣伝。

テレ東BIZ、U-NEXT

テレ東BIZ、U-NEXTで配信のお知らせ。

キーワード
U-NEXTテレ東BIZ

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.