2026年10月22日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【逆境の中で売り上げ過去最高筆記具にこだわり続ける老舗メーカー】

出演者
金原ひとみ ヒャダイン 数原滋彦 
(オープニング)
今回は…

ヒャダインと金原は今回は明治時代から筆記具にこだわり続けるメーカーの社長が登場すると答えた。

少子化で逆境の中…唯一無二の筆記具で躍進!

画家の川端健太さんは東京藝術大学美術学部を卒業し、今注目の画家だという。川端さんがライフワークにしている作品に鉛筆だけで描く絵がある。中でも愛用しているのがハイユニという鉛筆。東京芸大を目指していた頃から10年来の相棒だという。今回の主役は川端さんの活動を支える筆記具メーカーの三菱鉛筆。社長は数原滋彦。

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ハイユニ三菱鉛筆東京藝術大学
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿 デジタル時代でも絶好調!三菱鉛筆
少子化で逆境の中…唯一無二の筆記具で躍進!

数原はアメリカの小学校では鉛筆を使っていると語り、ヨーロッパでは万年筆を低学年から使う人も多いと答えた。日本ではなぜ文房具にこだわる人が多い?については元々日本のユーザーはそういう傾向にあると語った。

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三菱鉛筆

宮城県・仙台市で杜の文具博2026が開催した。三菱鉛筆も出展し、客の目当ては限定コラボ商品や7000円もするシャープペンが人気。三菱鉛筆は文房具の中でも筆記具だけにこだわってきたメーカー。ライバルは多いが独自のポジションを気付いてきた。しかし国内の市場は少子化やデジタルで縮小傾向にある。そんな中三菱鉛筆の25年の売上は898億円と過去最高を達成。中でも国内の筆記用具事業は伸びている。一昨年にはドイツの高級筆記具メーカーのラミーを買収し、日本での販路を広げている。三菱鉛筆で特に売れているのはジェットストリームシリーズ。全世界で年間1億本以上も売れる大ヒットシリーズ。

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クルトガシリーズは芯がトガッたまま書けることが特徴で、一般的なシャープペンは芯の同じ面で書き続けると字が太く薄くなっていく。クルトガは芯を支える軸を回転させる仕組みで書く時に軸が少しずつ回転。回転することで芯の違う面が当たりつねに尖った状態で書けるという。これまでになかった筆記具を世に送り出している三菱鉛筆。海外でも人気となり、ここ数年で大きく売上を伸ばしている。海外で特に人気なのがポスカ。重ね塗りはできるのが特徴でプラスチックやガラス、木材などさまざまな素材に書くことができるためストリートアートなどに使用され画材として大ヒットしている。本社には中国のバイヤーが訪れていた。中国で売れている三菱鉛筆の商品は、ユニボール エア。ペンの角度や筆圧によって線の太さを変えることができる。

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クルトガポスカユニボール エア三菱鉛筆

スタジオに三菱鉛筆の商品が登場。数原は「エモット」という商品はサインペンでペン先が潰れてしまうことがあるが、そこをカバーし、折れないように施し、多色展開している商品だという。また数原は字に自信がない人にはゼントというペンがおすすめだと答えたが、サラサラした書き味だと伝えた。またボールペンはここまで種類が必要なのか?に数原はすごい数のペンが文房具店に並んでいると答え、日本の文房具店の特徴でもあると答えた。さらに三菱鉛筆が過去最高の売上を達成したが海外での売上が伸びている。数原は自身が社長になってから海外に注力していこうと、デジタル化などを危惧し海外に販路を拡大したと答えた。その中ではボールペンとポスカがよく売れているという。

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エモット 10色アソートサラサジェットストリームスタンダードゼブラポスカユニボール ゼント三菱鉛筆品川区(東京)
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企業マークの秘密とは? プロも愛用!高級鉛筆「ユニ」

三菱鉛筆は1887年に創業者の三菱鉛筆が東京・四谷に製造所を開いた。1901年に現在の総務省へ国産初の鉛筆を納入した。これを記念し、納入した3種の鉛筆と眞崎家の家紋をもとに3つのひし形のマークを商標登録。三菱グループとロゴの形は一緒だが、両社に資本関係はなく別会社だという。三菱グループは岩崎弥太郎が創設した三菱商会が前身だが、マークの登録は三菱鉛筆の10年以上後。事業が被っていないことから双方にマークの使用が認められた。三菱商品のか音も言える商品は「ユニ」1958年に発売され、鉛筆1本10円だった時代に50円という価格で話題に。今も愛されるロングセラー商品。開発を主導したのは4代目だった数原の祖父。唯一無二で「ユニ」と名付けた。芯の硬さや太さなど22通りで、一番薄い10Hから10Bまである。アメリカ産の針葉樹の品質の高いものを使用している。ユニは絵を描くプロからも高い評価を得ている。アニメーションスタジオのMAPPAでは、第一線で活躍するアニメーターの平松貞史さんが在籍。下書きには必ずユニを使っているという。ユニから数々の名作が生まれている。

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数原は三菱グループだと思っていたという意見に、入社してようやく三菱グループとは違うと気付いた社員もいたという。さらに話題は25年に経済産業省の調査で三菱鉛筆など15社に対する下請け企業への支払いに関する調査を公表。その評価が最低と判断された。数原はこの件について申し訳なく感じていると答え、仕入先に支払いをする方法で指摘を受けたが昔から手形という支払い方法がある。それを止めようという指針が出されていたと答えた。また手形は割引料を支払って現金に早めに替えることができると答え、割引料を支払ってしまった仕入先には返金の対応をしたという。

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三菱グループ三菱鉛筆日本経済新聞経済産業省
技術にこだわり続ける企業文化 年間1億本「It’s magic!」

三菱鉛筆の販売店向けの新商品の発表会が開かれた。三菱鉛筆ヒット商品でも年々ブラッシュアップしている。その開発現場を直撃。三菱鉛筆ではすべての商品の設計から細部の部品まで自社で開発している。インクも原材料から調合している。超微細なレベルでの設計を行っているが、こうした取り組みがこれまでにない筆記具を生み出す原動力に。その一つが滑らかな書き味で大ヒットしているジェットストリーム。開発した市川は、油性ボールペンが苦手だったので水性ボールペンのような油性ボールペンを作りたいと思い立った。水性はサラサラと書きやすいが、油性は重く文字がかすれてしまう。油性はインクの粘り気が強いためにボールにムラになってついたり紙についたりして書き心地が重くなる。そこで水性の軽い書き味を目指し、インクを調合。1万通りの試作で出来、街頭で試してみると、海外の女性が「It’s magic!と絶賛したという。書いた文字は水性のようにサラサラで、書き心地も滑らか。ジェットストリームは一般的な油性と比べ文字がくっきりしている。

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ジェットストリームスタンダードユニボール ゼント三菱鉛筆

3年前に発売したユニボール ワンはとことん濃くした黒が特徴。黒い紙に一般的なボールペンで書いたものと比べるとその差は歴然。数原はこうした商品に研究員の技術が詰まっていると答えた。また社員には研究にはこだわってほしいと伝えていると答え、社是にも自分たちのDNAにも刻まれていると答えた。新商品を生み出すアイディアの仕組みに、研究側は勤務時間の20%を自由に使っていいと話していて、その中でジェットストリームやクルトガなどの技術の種が生まれているという。

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クルトガジェットストリームスタンダードユニボール ワン三菱鉛筆
“描く&書く”場をつくる! 「機能」と「情緒」を商品に

池袋にある人気スポットの裏トシマは子どもたちには無料で都市型スポーツなどを楽しめる。アートのショップを開催したがその中でポスカが使用されていた。ここで使われるポスカは三菱鉛筆が無料で提供したもの。三菱鉛筆では一般財団法人を設立し書く機会を作る活動を支援。各地でワークショップなどを開催している。本社のすぐそばにはスタジオ「o-i STUDIO」をオープン。三菱鉛筆の筆記具の試し書きができるなど、自由に絵も描けるデジタルの時代い絵を描くことの楽しさを広めている。

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o-i STUDIOポスカ三菱鉛筆裏トシマ豊島区(東京)

商品の作り方ではエモットはペン芯をアウターで覆うことでペン先が潰れず折れにくくなっている。そうした機能はあえて打ち出さず、ごくシンプルなデザインにした。また季節にあわせた色のセット販売も行っている。強みの機能性をうたわない理由には情緒的価値を求めた。数原は哲学者の著書の中で役に立つと意味があるという両軸の話があり、日本車は機能的だがベンツやアウディは情緒的だと述べ、技術に投資していたのでいままでは日本車の近くにいたが、それよりも情緒的にし、デザイントストーリーをかけ合わせて開発ストーリーを理解してもらうことが結果的に持つ喜びになるとした。しかし機能・技術を捨てることは決してないとした。

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アウディ・レボリュートF1チームエモット 10色アソートメルセデス・ベンツ三菱鉛筆山口周
化粧品にリチウムイオン電池 意外な分野で大活躍

三菱鉛筆は筆記具の技術で培った技術を活かして他の分野にも進出している。インクの製造技術はアイライナーなどの化粧品や鉛筆の芯で培った技術でカーボン製品を作っている。開発者の阿部は三菱鉛筆が開発した先端技術の材料は色の成分を安定的に分散させる技術を応用している。リチウムイオン電池の寿命を伸ばしたり基板の寿命を伸ばすことができる。

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社員にこっそり聞いた 答えて!数原社長

三菱鉛筆の社員に社長に聞きたい質問を数原にぶつける。みんなの名前を覚えているが、覚え方のコツは?との質問に数原は飲み会などのコミュニケーションをとっているうちに覚えていくと答えた。

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三菱鉛筆
(エンディング)
編集後記

金原は今日の総括に、スマホの登場以来、「書く」ことの意味は急速に変化した。「書く」は「入力する」に代替される行為になったからだ。つまり今、「書く」は「(敢えて)書く」という意味を孕む。この転換は「書く」以外にも表れている。敢えて使い捨てカメラを撮る、敢えてリアルで会う、敢えて本で読む、等々だ。我々は新しいものを突き詰めたい欲求と、原始的な喜びを再発見したいという欲求の狭間を生きる、わがままな生き物なのだろう。三菱鉛筆は、その両方を叶える会社だ。機能を追求した商品も、つい何か描きたくなる子供心をくすぐる商品も展開してくれる。創造には、機能も情緒も必要だ。ただの「書く」も「(敢えて)書く」も叶えてくれる、そんな三菱鉛筆に、数原さんに、創造の未来を託したい。とした。

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三菱鉛筆数原滋彦
次回予告

カンブリア宮殿の番組宣伝。

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