- 出演者
- 望月麻美 池間昌人 マイケル・マカティア
オープニング映像。
ニューヨークから中継。トランプ大統領の就任から100日経ちまだ1300日以上残っていることにニューヨーカーは気が遠くなっていると話した。
アメリカとウクライナが署名したウクライナ国内の鉱物資源などの開発を共同で行うとする経済連携協定について、ゼレンスキー大統領は真に対等な協力関係だと述べ、意義を強調した。アメリカ側はトランプ大統領が要求してきた軍事援助に対する見返りを手にした。協定にはウクライナが要求する安全保障は含まれていない。ウクライナは、ウクライナ領土におけるアメリカ企業の存在が保障の代わりになることを期待している。
今回のアメリカとウクライナの経済協定で、ロシアはトランプ政権からウクライナの和平プロセスに長期にわたり関与するという姿勢を示されたかたち。ロシア安全保障会議のメドベージェフ副議長は、ウクライナはアメリカの軍事支援の対価に消えていく国の富を支払わされるとSNSに書き込んだ。ロシアにとっては外交的手段で目的を達成するのが難しくなったとの見方もある。
アメリカとウクライナが鉱物資源などの開発を共同で行うとの協定に署名したことについてゼレンスキー大統領は、先月バチカンで行ったトランプ大統領との会談の最初の具体的な成果で歴史的なものだと述べた。当初アメリカはこれまでの軍事支援を債務として権益を求めていたが、アメリカ側が譲歩し今後行う軍事支援が対象とした。イギリスのガーディアンは、トランプ大統領が5000万ドルを超えるウクライナへの軍事物資の輸出を承認する方針と報じた。これを承認すれば今年1月にトランプ政権が発足して初めての支援の決定になる。一方協定にはウクライナが強く求めてきた安全の確約は盛り込まれなかった。トランプ大統領は、資源の共同開発でアメリカのプレゼンスを示すことでロシアを抑止できると主張しているが、戦闘が続く中では米企業の進出が難しいとの指摘がある。またベッセント財務長官は協定について、ロシア指導部へのシグナルだとして圧力の意味を強調したがどれだけ有効かは定かではない。プーチン大統領は停戦の条件に、危機の根本的な原因の排除をあげている。ウクライナのNATO加盟断念、ウクライナの非軍事化、ウクライナの非ナチ化を主張しておりロシアの言いなりになれというもので、停戦への道筋が見えないことに変わりはない。またロシアは第二次世界大戦の戦勝記念日にあわせ、今月8日から3日間の停戦を一方的に発表している。トランプ大統領の圧力の対象がロシアに変わりつつある中、停戦が実現しなければウクライナの責任にして怒りの矛先をウクライナに向けようとする思惑がある。停戦に向けたボールは依然ロシアにある。
安全保障政策を担当するウォルツ大統領補佐官がトランプ政権2期目で初の中枢メンバーの交代となる。ABCはトランプ大統領がウォルツ氏をポストから外し新しい国連大使に指名したとトップで報じている。ウォルツ氏は民間のメッセージアプリにグループチャットを立ち上げ軍事作戦の情報を流出させたことが問題視されていた。安全保障担当の補佐官は当面ルビオ国務長官が兼務する。グループチャットに雑誌メディアの記者をメンバーに加えて軍事機密を流出させたことについて当初トランプ大統領は擁護していたが、1日トランプ大統領は自身のSNSでウォルツ氏を国連大使に起用する意向を明らかにした。国務省の報道官は記者からの質問で初めて知り驚いたと語った。
ウォルツ大統領補佐官をめぐっては、民間のメッセージアプリで軍事作戦の情報を流出させたことでリベラル系メディアが厳しく批判していた。国連大使への任命は、トランプ大統領はリベラル系メディアに屈して更迭したとみられることを避けようとしたのではないかと考えられている。安全保障担当の大統領補佐官は当面ルビオ国務長官が兼務するが、アメリカメディアはアレックス・ウォン大統領副補佐官も解任すると報じている。ウォン氏は1期目のトランプ政権で米朝首脳会談に尽力し東アジア情勢に精通している。この2人の後任次第ではアメリカのアジア政策に変化が生じる可能性がある。FOXニュースはウォルツ氏の後任としてウィトコフ中東担当特使や元国家情報長官代行を務めたリチャード・グレネル氏の名前を挙げている。
BRICSは今週、ブラジルで外相などによる会合を相次いで開いた。各国の安全保障担当の会合で中国の王毅外相はアメリカのトランプ政権の関税措置に対抗し連携するよう呼びかけた。王毅外相は会合で、BRICS諸国は正当な権益が奪われるのを手をこまねいて見ているわけにはいかない、新興国に与えられた権利と地位を守るため団結し多国間主義を守ろうと呼びかけた。BRICS外相会合では共同声明は出ず、ブラジルが保護貿易主義に反対する議長声明を発表したがアメリカは名指ししなかった。
来月大統領選が行われる韓国、世論調査でトップに立つ共に民主党のイ・ジェミョン氏が公職選挙法違反の罪に問われた裁判で、最高裁判所は2審の無罪判決を取り消し審理のやり直しを命じ、有力候補が刑事裁判を抱えて選挙に臨む展開となっている。最高裁の有罪の趣旨を尊重して高等裁判所が裁判をやり直すこととなり、検察はやり直し裁判で罪に相応する刑が言い渡されるよう準備を徹底するとしている。一方罷免されたユン・ソンニョル前大統領の職務を代行するハン・ドクス首相が辞任を表明、無所属で大統領選挙に立候補すると伝えられ与党国民の力との保守系候補の一本化が浮上してきている。大統領選挙の候補者登録は11日が締切のため7日か8日には一本化する必要があるとされる。
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トランプ大統領就任100日を迎えたが懸念はクリスマス。アメリカ人の買うクリスマス関連の商品は9割が中国製だとされており、仕入れ業者はクリスマスのオーダーを通常は今頃発注するが関税が145%なら発注できないという。このまま行くとクリスマスのおもちゃなどどこにもないという状態が懸念されている。そんな中今週、アマゾンが商品価格の内どれだけが関税なのか表示する案があると報じられたという。これに対しホワイトハウス報道官は、敵対的・政治的行為だと批判した。
ポートオーソリティ・バスターミナルのバス乗り場隣の入口を入るとそこには衣装部屋が。ここは小さな劇場の舞台裏で、その部屋の先には40ほどの客席とステージが存在する。空き店舗だった場所で、次のテナントが決まるまで劇団が格安で借り上げミュージカルなどを上演している。劇団のリーダー アンジェラ・ハリエルさんは、通勤客が行き交う場所にあって扉を開けると別世界が広がっているユニークで予想外なところがおもしろいと語った。
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マイケル・マカティアは、異次元からすぐ電車や地下鉄に乗って帰れるというのもターミナルならではと話した。
劇団のリーダー アンジェラ・ハリエルさんにインタビュー。アンジェラさんはバスターミナルにある劇場について、ユニークで活気があってNYらしい、何も無いところから自分たちで作り上げたことも気にいっていると語った。また、口約束のようなものなのであと数ヶ月なのか1年なのかどれだけいられるか分からないという。トイレもキッチンもなく難しい問題は山積みだが、自分の劇場を持てたことが人生の大事な節目になったと話した。
ニューヨークにはこういった変わった劇場が他にもあり、駐車場やお店のショーウィンドウなどがあり、そういったアートを支援する団体もいくつもあるという。
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オーストラリアで明日総選挙が行われる。トランプ政権の関税政策などを受けアルバニージー首相が自国経済の強化を掲げて国民に信を問うもので、住宅価格の高騰などに国民の不満が高まる中、中道左派の与党労働党が政権を維持できるか、最大野党自由党などの保守連合が政権を奪うかが焦点。保守連合の予算案は次の2年間労働党案よりも赤字が増え、その後赤字削減に向かうとしている。保守連合が考える支出で最も大きいものが原子力発電で、反面、公共サービス部門の人員削減で予算削減を実施する計画となっている。
イングランドとスコットランドのサッカー協会は、トランスジェンダーの選手は女子サッカーの試合に出場できないという方針を示した。イギリスの最高裁判所が法的な女性の定義は生物学的な性に基づくという判断を示したことを受けたもの。サッカーだけでなく様々なスポーツ団体が方針を見直している。一方で今回の決定にはトランスジェンダーの人々を阻害するという批判もある。
長引く不動産不況や内需の停滞にアメリカとの貿易摩擦が加わる中国では、若年層の失業率が15%以上に達するとされ雇用情勢は厳しさを増している。中国最大の人口を抱える重慶の街で農村部から出てきたものの職に就くことが出来ず、1日1000円ほどを支払って会社で働くふりをして過ごす若者たちがいる。偽の会議や仕事のふりをしている様子を写真や動画で撮影しSNSにアップするなどしている。公式には24歳以下の失業率は17%とされており実際にはもっと多いとみられている。
ウーパールーパーの原産国メキシコでは水質汚染などで絶滅が危惧されていて保護活動が行われている。繁殖させた個体を首都メキシコシティ近くの湿地に放す取り組みが成果をあげているという。追跡装置を取り付け放された個体を再び捕まえて計測してみると体重が増えていた。ウーパールーパーはメキシコ文化のシンボルで、芸術作品や紙幣にも描かれている。