オープニング映像。

こうした着手金トラブルはどこまで広がっているのか。NHKは、被害金の回収を巡って弁護士会から懲戒請求を受けた弁護士、弁護士法違反の罪で起訴された弁護士がどれくらいいるのか独自に調査。すると、懲戒請求などを受けた弁護士がこの4年間で全国に11人いることが分かった。トラブルに巻き込まれた人は少なくとも8000人。着手金の総額は50億円超にものぼっている。11人のうちの1人・弁護士Bから話を聴くことができた。弁護士Bが被害金事業を始めるようになったのは4年前。知り合いから誘われたのがきっかけだったという。安定した収入を得るためにはネット広告を出して被害者を多く集める必要があると勧められ、広告会社と契約した。高齢でネットの知識が乏しかった弁護士B。広告会社から紹介されたスタッフを受け入れた。そして、ネット広告が作られた。弁護士が1人しかいないのに24時間365日対応できると掲載。別人の写真を載せ、被害金回収の経験がほとんどないにもかかわらず「詐欺被害に強い弁護士が返金請求」と宣伝していた。弁護士法違反の罪で逮捕・起訴された弁護士B。契約した被害者は8か月で270人。集めた着手金は1億円にのぼった。しかし、被害金の回収はほとんどできていない。1億円の着手金のほとんどは広告会社などに広告費として流れていた。

エンディングの挨拶。