- 出演者
- 桑子真帆 大西尚樹 清水晃平
10月の秋田市内のクマ目撃情報は約2000件にのぼった。県内で最多の人身被害が出た2023年、山の近くや郊外で目撃されていた。一方、ことしは、より市街地での目撃が増加。生活圏に入り込んだクマが人を恐れなくなっている実態も見えてきた。10月24日、4人が死傷した事故。農作業中の夫婦がクマに襲われ、助けに行った近所の親子のうち38歳の息子が亡くなった。死因は顔の深い傷による低酸素脳症だった。事故が起きる1時間ほど前にも現場のすぐ近くで別の男性が襲われていた。クマを追い払おうとクラクションを鳴らしたものの逃げることなく向かってきたという。そのクマを駆除するため猟友会や警察など十数人が向かい合ったが、クマは動じる様子を見せなかったという。20年以上の調査から、近年、豊作と凶作のサイクルが変化していることが分かった。専門家は豊作の翌年の凶作の年(ことし)を一番警戒しなくてはならないと話した。生活圏に入り込むクマの増加は経済活動にも影響が現れ始めている。
秋田放送局の清水記者はクマよけの鈴を鳴らして通勤している。町中に刃物を持った人が潜んでいるような感覚だという。森林総合研究所の大西さんによると、国内で一回も冬眠しないクマは確認されていないが冬眠が遅くなる可能性があるという。
自治体からの依頼を受け、駆除にあたってきた猟友会。しかし、限界が近づいている。対応しているさなかにまた通報。多いときは一日10件以上。昼夜を問わず、対応に追われている。ハンターの多くは別の仕事を抱えている。取材した地域での駆除の報酬は1頭あたり約8000~10000円。アメリカでは自治体の職員が駆除にあたるのが一般的。
森林総合研究所の大西さんは「自治体の専門人材育成(ガバメントハンター)が今後のクマ対策の鍵になる」などと話した。秋田県のブナの実の調査では来年は豊作となる見込み。しかし、再来年にはまた凶作になる見込みのため、ことしのようにならないような準備が必要。
