2026年5月12日放送 19:30 - 19:57 NHK総合

クローズアップ現代
家の隣に“ゴミ山”が… 生活を脅かす不適正ヤード

出演者
桑子真帆 村上進亮 
(オープニング)
今夜は...

資源ごみの保管場「ヤード」が急増しており、騒音・悪臭・火災が問題となっている。条例で規制に乗り出した自治体もでてきているが課題もでてきている。生活を脅かす不適正ヤードの実態に迫っていく。

オープニング

オープニング映像。

#5120 家の隣に“ゴミ山”が… 生活を脅かす不適正ヤード
家の隣に“ゴミ山”が… ヤード急増 裏側で何が?

スクラップヤードは5303件あり都市部近郊を中心に広がっている。全国で最もヤードが多い千葉県。ヤードに悩まされているという男性は、ヤードの壁が資源ごみの重さで崩れかかっていると紹介した。騒音は70デシベルで大声でないと会話できないレベルとなっている。火災もこれまでに7回発生しているという。千葉市内のヤード数は約100件に及んでおり、ずさんな処理を行い生活環境を悪化させる業者も出ており、千葉市では不適正ヤードとして問題視してきている。千葉市はスクラップヤード条例を制定し、千葉市の産業廃棄物指導課が毎日抜き打ちの立入検査を実施している。不適正ポイントは保管の高さなどであり、去年には623回立入検査が行われたなどと伝えた。同じくヤードの多い埼玉県で違法と判断されたヤードでは敷地を借りた業者が約3500個ものコンテナ袋を運び込み、その後放置された状態が続いている。近隣住民は不法投棄だと行政に対応を求めたが業者側は有価物(資源)だと主張しているため何もできずにいた。行政は20回以上の査察を実施し、半年かけて不法投棄と認定したた、その間に業者の行方が不明となった。

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千葉市千葉市再生資源物の屋外保管に関する条例千葉市環境局千葉市(千葉)東松山環境管理事務所

東京大学大学院教授の村上進亮がスタジオに登場。不適正ヤードでは金属スクラップの崩落、屋外保管に伴う油汚染、洗浄に伴う汚水の流出などが問題となっている。国の改正案では都道府県などによる許可制、無許可で営業を行った場合は法人に最大で3億円の罰金、対策が不十分の場合には事業停止命令で改善がされなければ許可の取り消しすることを目指している。千葉市内のヤードは住宅地近くにも多くあり、物流の観点などから好条件の場所が自然と住宅地のような場所になってくるなどと伝えた。国の調査ではヤードが1年間で1400件増加していると判明。

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千葉市(千葉)東京大学
家の隣に“ゴミ山”が… 何が起きているのか?

ヤード業者と見られる人物から土地を売って欲しいと頼まれた男性は高齢となり農作業が行えず土地を手放したいと考えていたが、市街化調整区域のため中々買い手がつかない中での誘いだったなどと明かした。男性は用途の不明さから断っていたが、近隣住民には土地を業者に売った人も出ていた。千葉市ではヤードの約9割が市街化調整区域内にある。増加の背景には国際情勢の変化も影響しており、千葉市では外国人経営のヤード業者が約7割となっている。中国人ヤード業者の社長は2018年以降に中国へのリサイクルがし辛くなり資源ごみの輸出は禁止されたことの影響が大きいなどと明かした。以前日本は中国へ雑品輸出しており、その量は年間100万トン以上であったが、2018年に中国は雑品スクラップの輸入制限を実施し、その結果、海外のヤード業者が日本に拠点を置くようになった。取材した中国のヤード業者では資源ごみから資源を回収する技術があり、資源を中国市場に送り、売り上げ年間50億円としている。

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千葉市(千葉)市街化調整区域
家の隣に“ゴミ山”が… 日本の資源循環のほころび

村上らは見本で出た資源が日本で使用できないことになると安全保障上の問題にも発展し、製造業の産業競争力が著しく低下する可能性があるなどと伝えた。

めざせ資源循環の自立 技術開発に挑むヤード

大阪・東大阪の業者は中国の輸入制限以降に技術開発に取り組んでいる。この業者ではアルミ・樹脂でできた建設資材や銅・ガラス・樹脂でできた太陽光パネルを熱で接着剤を溶かす機械を開発し、これまで廃止していたものを資源にリサイクル可能とした。業者だけでは難しいリサイクルをどう進めていくのかをEUではメーカーに対しリサイクルしやすい設計を促している。フランスのメーカーでは一般的にプラスチックとガラス繊維を混ぜ合わせる素材をプラスチックと分離しやすい麻を混ぜ合わせることで十分な強度を持つ素材を作ることに成功した。業者がリサイクルに取り組む背景にはEUの拡大生産者責任があり、メーカーがリサイクルにかかる費用を負担する必要があり、リサイクルしやすい設計ほどコストダウンできるため設計段階から資源循環が重視されている。EUの鉱物資源依存率が約90%で資源循環できないと経済安全保障問題に繋がりかねないことになっている。フランス国立循環型経済研究所のジャン所長は資源を海外に依存すると有事の際に自動車産業は存続できなくなるなどと伝えた。EUでは資源循環を市民も負担しており、100ユーロの家電製品には5ユーロの環境貢献金が請求されている。

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Forvia国立循環型経済研究所拡大生産者責任東大阪(大阪)欧州連合
めざせ資源循環の自立 “ヤード任せ”にせず…

動脈産業と静脈産業の資源循環を図で紹介。村上は動脈産業ではリサイクルしやすい設計にし、静脈産業ではどうすればリサイクルしやすいのかの情報を伝え双方で連携していく必要があるなどと伝えた。EUでは自動車に再生プラスチック25%使用を義務化しており、日本メーカーもこれを実現しなければEU市場を逃してしまうため環境は変わってきているなどと解説した。村上は市場任せの資源循環では一定以上の資源循環がコスト増となり、やった人だけが損する形になるため、義務化することで皆が実施するようになるなどと説明した。

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Forvia欧州連合

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