- 出演者
- 星麻琴 稲垣公雄
オープニング映像。
- キーワード
- 農業協同組合
コメの価格が一時、5kgあたり4500円近く高騰。現在は約3000円。仕入れ価格も落ち着いている。消費者が歓迎するコメ価格の下落。しかし、産地では異変が起きている。新潟・上越にある、とある倉庫には令和7年産のコメが大量にあった。なぜこれほどのコメが残っているのか。その理由は一昨年から去年にかけての深刻なコメ不足への対応にあった。各地の農協や卸売業者の間で集荷競争が激化し、コメ価格が急上昇。問題の解消を図ろうと、国は去年、約59万トンの備蓄米を放出。さらに、コメ政策の抜本的な転換も掲げた。コメの生産を抑えるそれまでの政策を見直し、増産する方針を打ち出した。しかし、高市政権になると国の政策は一転。需要に応じた生産を求めるように。コメ農家は「国の方針が1~2年の間に二転三転しているので何かに協力したいって気持ちは薄れていますよね」などと話した。
コメ政策や流通に詳しい稲垣公雄さんは今後のコメ価格の見通しについて「今一番懸念されているのは、令和8年産が順調に生産される見通しで、少なくとも40万トン程度は供給が多いという状態になるので、価格がものすごく下がってしまうのではないかということ」などと話した。
鈴木農相にインタビュー。コメ価格が乱高下していることについて「主食のコメの価格が乱高下するというのは望ましい事態ではない。われわれも大変反省をしていて、スーパーの棚に主食であるコメが並んでいないという事態は二度と生じさせてはいけない」などと話した。また、需要に応じた生産という発言について「政権が変わるたびに生産者が受け止めるメッセージが異なっているのは本当に申し訳なく思う。基本は需要に応じた生産。需要のないものを作れば結果として引取先がない、もしくは価格がすごい下がるということになる。そうならないように安定性というのがまず第一だと思っている」などと話した。
佐藤庸介記者が解説。日本は需要以上に主食用のコメを作る力があるため何も対策を講じなければ供給が多くなる。供給が多いままだとコメ価格が下がる可能性があり、それでは生産者がやっていけない。そこで国は手厚い補助金をつけることで非主食用と輸出用のコメの生産に転換させ、需要と供給のバランスを取ろうとしているという。
北海道・旭川のコメ農家は、コメ価格が高騰した去年、設備投資に踏み切った。金融機関から約4000万円を借り入れた。しかし今、燃料や肥料の価格が高騰し、生産コストが5年前の1.5倍に。そこに追い打ちをかけたのがコメ価格の急落。売り上げは去年の半分になる見通し。ローン返済の年600万円が重くのしかかっている。一方、国が目指す需要の拡大はどうなっているのか。大きな成長を見込んでいるのが海外への輸出。国はコメの輸出を年間35万トンに拡大する目標を掲げている。世界9の国と地域に輸出している会社を訪ねるとコメがほとんどない。産地のコメ余りとは裏腹に輸出用のコメは足りていないという。
日本のコメの未来について稲垣公雄さんは「足元でこれから動く新しい水田政策の中で基本で掲げた生産性を高めるというポイントを外さないことが何より重要」などと話した。
- キーワード
- 鈴木憲和
去年、国産米の高騰を受けて輸入米を使っていた弁当店。価格が下がったことで国産米に戻した。店長は「安定して供給されることが一番ありがたい」と話した。
- キーワード
- 葛飾(東京)
