2025年10月11日放送 20:54 - 22:52 テレビ朝日

サタデーステーション

出演者
柳澤秀夫 板倉朋希 高島彩 桝田沙也香 
(ニュース)
共生続けてきた知床も「緊急声明」へ 止まらないクマ被害“異常事態”の打開策は

全国で相次ぐクマの人身被害。この背景にある異変が顕著に分かるのが知床だ。番組が向かったのは、観光船によるヒグマ観察ツアーも行われている場所。この日、海岸沿いを歩いていたのは親子とみられるクマ。母グマをよく見てみると首回りがほっそりしていて肩の部分もくぼんでいるように見える。専門家によると痩せた個体であるという。2年前にもガリガリに痩せ細ったクマも目撃されていた。なぜここまで痩せているのか。その大きな要因が知床の川にあった。山岳ガイドの資格を持ち知床周辺の川の調査も行っている東京農業大学の笠井文考非常勤講師に案内してもらった。本来この時期には産卵のために川を遡上したカラフトマスであふれている。しかし、今回川の中にカメラを入れてみると流れが緩やかな川底には小さな魚が泳いでいるのは分かるが、大きな魚は見当たらない。奥のほうでわずかに確認できたのはサケとみられる魚だった。知床のクマは夏から秋にかけて川に集まるサケやマスなどの魚を捕まえて命をつなぐ。しかし、海水温の上昇でカラフトマスの減少が顕著でこの数年は過去最低レベルが続いている。地球温暖化の影響も受け貴重な食料を失い、秋以降の食料についても懸念が残るという。知床に程近い標津町でクマの捕獲調査を行う藤本靖主任研究員はワインやジャムの原料にもなり栄養価の高い果実として知られるヤマブドウの樹を見せてくれた。今年はこうしたクマの餌が実る場所はかなり少なくなっている。更に北海道は今週、ヒグマの秋の主な餌4種類の調査結果を発表。ドングリ2種類は広範囲で凶作、ヤマブドウとコクワは広範囲で例年並みか不作、一部凶作だった。今年は全国的に見ても木の実が不作で生活圏へのクマの出没の要因になっている。一方で人間が作るトウモロコシなど栄養価の高い農作物によって。各都道府県によるクマの推定個体数も増加傾向の地域が多い状況だ。

人間を恐れないクマも増えている。3日、宮城県栗原市でキノコ狩りをしていた女性がクマに襲われ死亡した際には爆竹を鳴らしても逃げず、知床で男性を襲ったクマも人を恐れないことで知られた個体だった。羅臼岳で山小屋の管理人を務めていた四井弘さんは今回の事故の前から変化を感じていた。近年、知床では人の側からクマに近づいていく行為が問題となっており餌やりや過度の接近は禁止されている。カメラマンなどが近づいて撮影をするなどして、逃げなくてもいいとクマが思ってしまっているのではないかと見ている。

アメリカ北西部に位置し3つの州にまたがるイエローストーン国立公園は世界自然遺産であり人とクマの共生を図っている点は知床と同じ。ここで50年続いている調査があった。一部のクマを捕獲して麻酔をしたうえでGPS付きの首輪を装着。最大2年間、行動を追跡することで人間との衝突が起きやすい場所や時期も把握している。更に、ほとんどのキャンプ場にベアボックスと呼ばれる食料をクマから守るための箱を設置。しかし、年間400万人以上の観光客が訪れるためクマ被害を完全に防ぐことは難しいのが現状だという。先月もハイキング中の男性がクマに襲われ重傷、4年ぶりの人身被害が出てしまった。クマ対策をしたごみ箱を何度も破壊するクマも現れ、5月に駆除されている。こうした中、日本で現在進んでいるのがAIを使ったクマ対策。石川県小松市では設置したカメラ映像からAIがクマの出没を察知するBアラートと呼ばれるシステムを導入。富山市でも15台のカメラ映像をAIで解析。クマが出没したと判断した場合は防災無線などで周辺住民へ即座に注意喚起を行うシステムを10月からスタートさせている。

クマの“専門職員”人財不在課題に クマ被害 全国の死者“過去最悪”

過去最多ペースで増え続けているクマの人身被害。アメリカで野生動物管理学の博士号を取得し日本では複数の自治体でクマ対策に携わっている野生動物保護管理事務所の大西勝博さんは日本では長期間、同じ地域でクマ対策に携わる専門職員が少ないと指摘する。日本では、鳥獣行政に携わる職員が全国に3600人ほどいる。この職員たちは先月から始まった市町村の判断でクマに発砲できる制度緊急銃猟にも携わるような人たちだが、公務員のため、数年で異動するケースが多い。更に、この中でもクマの専門的な知識を持つ職員は全国でわずか57人。クマの人身被害が出ている地域と照らし合わせてみると専門職員が1人もいないという地域がいくつもある。大西さんは「異動せずに長期で配備するのはハードルが高く、なにか仕組みを作らないといけないのではないか」と話していた。

山はクマでパンパン 対策の課題は?専門家「個体数管理も必要な時代」

兵庫県でクマの管理に携わる兵庫県立大学横山真弓教授に話を聞いた。横山教授の現状認識としては「特に北海道、東日本で激増している」ということで山の中にクマがパンパンにいる状態で、ドングリなどの餌が凶作になり、山からあふれ出ている状態だ。また、東北地方では増加率20%。地域によっては、もう少し高い場所もあるのではないかということで。仮に4000頭いる地域では1年で800頭増えている計算となる。横山教授によると個体数が少ない時というのは人里に出てくるような問題個体だけを駆除することで済んでいたが、今は増えすぎているということで人里に近い場所に生息するクマを捕殺して個体数管理をする必要がある。ただ、課題もあるということで横山教授は「捕殺数を増やすにも人手が足りていない」と指摘。ジャーナリスト・柳澤秀夫は「クマを取り巻く自然環境の変化というのは気候変動があるが、人間側にも責任がある部分があると思う。クマの生態を専門家の力も借りて的確に把握したうえでクマの生息域と人間の生活圏をどう折り合わせるのか、地域全体の問題としてクマ対策っていうことを考えていく時期に来ている。」とコメントした。

(スポーツニュース)
巨人相手に DeNA“筒香無双”

日本のプロ野球は今日からクライマックスシリーズファーストステージが開幕。セ・リーグは2位DeNAと3位巨人が対戦。DeNAの4番筒香が2本塁打を打つ活躍で王手をかけた。DeNA6-2巨人。

日本ハム エースが気迫のピッチング!

日本のプロ野球は今日からクライマックスシリーズファーストステージが開幕。パ・リーグは2位日本ハムと3位オリックスが対戦。最多勝と最多奪三振のタイトルに輝いた日本ハム・伊藤大海が要所を締め、郡司のホームランで競り勝った日本ハムが王手をかけた。日本ハム2-0オリックス。

松山 日本凱旋!勝みなみ 初Vへ王手

日本で行われる唯一のアメリカPGAツアー「ベイカレントクラシック」。およそ1年ぶりの日本凱旋となった松山英樹は13番でバーディーを奪うと15番ではおよそ3mのバーディーパットを決めた。きょう5バーディーの松山はトータル4アンダーで22位タイ。雨の中見守る多くのギャラリーを沸かせた。

アメリカ女子ツアー「ビュイックLPGA上海」。先週優勝争いを繰り広げた勝みなみは今日も6つのバーディーで単独首位。悲願のアメリカツアー初優勝に王手をかけている。

“王者”との一戦へ 久保建英は… 火曜日ブラジル戦

昨日のパラグアイ戦は2-2で引き分けたサッカー日本代表。一夜明けた今日、左足首の痛みで別メニュー調整だった久保建英が練習に参加した。3日後、ワールドカップ最多5度の優勝を誇る王国ブラジルとの一戦を迎える。久保は「自分たちに自身を持って慢心しないよう、どこが相手でも全力で戦いたい」と話していた。

きょうイチ!
きょうイチバン輝いた“瞬間”たち 電光石火!ドリフトスライディング!?

きょう一番輝いたプレーを紹介。りそなBリーグから宇都宮ブレックス・鵤誠司、茨城ロボッツ・駒沢颯、川崎ブレイブサンダース・岡田大河のプレー映像。

きょう一番輝いたプレーを紹介。サッカー国際親善試合、韓国✕ブラジルからブラジルのビニシウスのプレー映像。

きょう一番輝いたプレーを紹介。MLBア・リーグ地区シリーズ、マリナーズ✕タイガースの延長15回の末のサヨナラ決着の映像。

(ニュース)
レアアース関連の輸出規制に反発 トランプ大統領「中国に100%追加関税」

アメリカのトランプ大統領は10日、自身のSNSで中国による新たなレアアース関連の輸出規制について攻撃的な行動をとったなどと非難した。そのうえで「中国からの輸入品に対し現在の関税に上乗せする形で来月1日から100%の追加関税を課す」と表明した。トランプ氏は今月末に韓国で開催される国際会議に合わせて調整している習近平国家主席との首脳会談について「取りやめたわけではない」と述べているが、米中貿易摩擦の激化が懸念される。

(気象情報)
気象情報

全国の気象情報を伝えた。

(エンディング)
エンディングトーク

大阪・関西万博の会場入口前の行列の現在の様子を伝えた。

(番組宣伝)
パパと親父のウチご飯

「パパと親父のウチご飯」の番組宣伝。

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