- 出演者
- 大浜平太郎 相場英雄
認知症をAIで早期発見し予防する。それが脳のヘルスケア。不可能と言われる脳機能の再生まで目指す新たな取り組みを紹介。相場英雄が認知症から脳を守る次世代ヘルスケアの先駆者に切り込む。
- キーワード
- 認知症
オープニング映像。
今日は脳に関するスタートアップ。本日の開拓者はスプリンクの青山裕紀。青山は、認知症や脳卒中など脳の課題を見える化して適切にアプローチすると話す。一体どんなものか早速見せてもらった。記憶や空間認知に関わる海馬という部位が認知症の人は萎縮が進行しているという。しかし目視での判別が難しいため画像診断だけでは誤診や見落としが生じる可能性がある。スプリンクでは膨大なMRI画像をAIに学習させてきた。そのデータを基にAIが解析し、脳の健康状態を見える化するソフトウェアを開発した。AIがMRI画像を解析し海馬の体積を算出。算出した海馬の体積は、同年齢の平均値をグラフで比較。 自分の脳の状態を正確に把握することができる。さらに将来を予測することができる。医師の診断をサポートすることができるこの技術。事前に脳のMRIを撮影していた相場が認知機能テストに臨む。出題される問題は全5種類で所要時間は約10分。MRI画像と認知機能テストを解析し、相場英雄の脳の状態を見える化。結果は、認知機能もAで将来予測も現在の脳機能を維持ということで問題はなかった。脳を見える化するスプリンクの技術は100以上の医療機関で導入。トヨタ自動車が2024年から認知機能テストを健診に標準採用した。青山は、オールインワンでやっている会社は世界中で私たちだけだと話す。
脳の状態を見える化する脳のヘルスケア。その先頭に立つ開拓者に作家・相場英雄が切り込む。なぜ認知症予防をビジネスにしたのか利かれた青山は、適時適切に診断・予防する世界を作り出すことによって診断が付かない、見落とされる患者や家族に貢献できるなどと答えた。青山はもともとキーエンス出身。入社2年目の24歳で最年少トップセールスを記録。華々しい成績を残していたが、2015年キーエンスを退社。父・重造さんは長年脳の疾患に悩まされていた。10年に渡りいくつもの病院で検査したが、原因は特定できなかった。父と同じように苦しむ人を救いたいと青山は2017年スプリンクを起業した。総務省がICT分野の創出プログラムとしてスプリンクに約3200万円の支援を行った。青山は当時について、医師は対して賛同していない、「君は何もわかってないね」と50人に49人が、解きほぐしていくために日本中を走り回って見つけて、分かってくれる医師が何人もいる、そういう医師にまず使ってもらいながら、などと説明した。青山は、もともとキーエンスにいたときにハードウェアを売っている会社なので非常に利益率は高いが裏側は細かい物流の管理が決まっている、ハードウェアビジネスの経営の難易度を考えながらソフトウェアに移ってきたというのもあると語った。
NEXT 新たな驚きの研究
AIで認知症予防を行うスプリンクの青山裕紀CEO。脳の健康を実現するため超えなければいけない壁がある。それが脳機能の再生。青山は新たなアプローチで脳機能の再生を目指している。青山は、海馬は一度萎縮したら終わりではなく、戻れるといい、適切にアプローチすることで健康な状態に戻せる希望があると語る。慶應義塾大学医学部の岸本泰士郎教授は、軽度認知障害(MCI)の一定の割合の人は認知機能が戻る訓練を行う、その人にあった行動変容の提案をすると話す。スプリンクは慶応大学・日立製作所子会社と共同研究をし、今開発しているのがオーダーメイドのプログラム。人それぞれにあった脳トレや食生活、運動などをアドバイスするというもの。この取り組みは国も支援していて、政府からの支援も受けて2027年度の実用化を目指している。青山は早期発見だけでなく、機能を回復するという新たな領域にも乗り出している。青山は「認知症以外にパーキンソン病や希少疾患、いろいろな課題がある 脳の別の部位や別の解析手法でアプローチができるようになっている」と語る。MRI先進国の日本。青山はこの強みを活かした海外展開を見据えていた。青山は、海外展開を最初から視野に入れた製品開発をしている分野もあるといい、特に脳の分野が発展しているアメリカ、あとは中東・党んアナジアもこれからどんどん成長していくという。
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青山にとってのブレイクスルーは「脳の病気のない世界を作ること」だった。相場英雄は「やっぱり営業マンだなと思った。面白かった」などと話した。
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