- 出演者
- 矢内雄一郎 大浜平太郎 パックン 片渕茜 平出真有 中原みなみ 堀古英司 矢嶋康次 藤代宏一
矢嶋さんは「全体で見ると日本は緩やかな景気回復局面だが、統計ごとに注目点がでている。雇用関係で完全失業率が下がり、普通上がるはずの有効求人倍率も下がっているので、物価高、最低賃金引き上げで中小企業を中心に人件費負担増で有効求人を控えている。今月以降でどうなるかチェックが必要」と話した。また、12月分の東京都のCP、鉱工業生産指数、うち自動車工業のグラフなどについても述べ、「トランプ関税に相当振り回されている。自動車の先行きがポイント、(外的要因、)販売台数を含め要注意」と話した。
藤代さんは「全体として植田総裁の講演で変化はない。物価と賃金がほとんど変化しない「ゼロノルム」。大企業の経営者を前で言った言葉で企業の人件費や設備投資の伸びは利益対比でみるとあまりでていないとチクリと言った感じがある。金融政策に注文つけるなら、賃上げと設備投資をしっかりお願いしますよという含意があったのでは?」と説明し、春闘に向けて注目したいと述べた。
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モーニングサテライト年内最後の放送。新ホリコ・フォーカスファンド運用マネージャー・堀古英司さんに話を聞く。今年のS&P500のグラフの紹介。トランプ関税で下落したあと右肩上がり。AIブームもあった。2026年のアメリカの相場見通しは、大きな下落はないがこれまでの3年に比べ上昇率は低い年にあるとみている。理由として市場は慎重、リセッションを伴わない利下げ局面、少ない政治的な不透明要因がある。AIバブルの懸念があるうちはバブルは弾けないと言われている。リセッションを伴わない利下げ局面のS&P500のグラフの紹介。来年はトランプ大統領就任2年目。最近は市場がトランプ節になれてきた。中間選挙はあるが、結果はほぼ見えている。下院民主党、上院共和党とねじれが有力とみられ、政治的な不透明要因が少なく、市場には有利と言われている。S&P500の上昇率は23年24.2%上昇、24年23.3%上昇、25年17.9%上昇となっているが、来年の上昇率は鈍るだろう。堀古さんは「2026年S&P500の予想は14%で7900と予想する」と話した。
2025年の日本の政治・経済を振り返って、矢嶋康次は「経済の全体の流れは今年も堅調だった。名目も実質もGDPは拡大し(出典:内閣府「国民経済計算」)、株価も税収、賃上げ率も過去最高だった。ただAIとトランプ関税、高市さんに特に振れた。ミクロベースでは物価の予想ベースの上振れが大きく、実質賃金がなかなかプラスにならず家計には相当ダメージが来ている(出典:厚生労働省「毎月勤労統計」)。企業部門では設備投資が弱かったのが、今年の大きな特徴だった。金融市場では、今年1年で見ると日本のほうがアメリカのインデックスを上回っている。日銀も2025年は2回の利上げを実施し、マクロ全体では良かったという1年だった。政治については大転換の年だった。参院選後に行われた自民党総裁選で戦後初めての女性首相の高市さんが誕生し、政権の枠組みも自公から自維政権になった。石破政権の財政規律を重んじる姿勢から一気に「責任ある積極財政」がスタートし、政策がかなり動いた。きょう閣議決定される来年度予算も、一般会計総出が過去最高の120兆円を超える。株式市場はすごく好感したが、債権市場では不安や懸念という反応。来年の日本のGDP成長率は、ニッセイ基礎研究所は緩やかに回復するとみている。海外ではAIバブルでアメリカの景気後退はなく、日中関係はコントロールされた中で問題が長期化するというのがメインシナリオ(出典:内閣府経済社会総合研究所)。日本の中では為替と長期金利が要注意。ニッセイ基礎研究所は為替がゆるやかな円高、金利は上昇とみている(出典:ブルームバーグ ニッセイ基礎研究所)。為替については来年は円安だと見る方も多く、意見が割れている。金利については高市政権が来年積極財政をどこまでやれるか、高市政権が長期政権になるのかどうかによって変わってくる。選挙は3月以降はいつでもあると見ている」などと語った。
今年も様々なワードが経済界を賑わした。第一生命経済研究所の藤代宏一と選んだワードとともに、今年を振り返る。「TACO」は「Trump Always Chickens Out」の略で、「トランプ大統領はいつもびびって退く」という意味。「始めは強硬な政策姿勢をとっていてもすぐに引っ込める」ということで、関税政策などでの朝令暮改ぶりを皮肉ったもの。EUやカナダ、メキシコ、中国など様々な国が「TACO」に惑わされた。藤代宏一は「トランプの過激な言動が金融市場の混乱を招き、政権にとって逆効果になると経験した後はそれを撤回して行くパターンが定着した。来年も中間選挙に向け熱狂的なトランプ支持者に対するアピールで、過激な言動が増えてくると思う。日本では金利が復活する中で、高市さんがどこまで積極財政を堅持できるか注目される」などと語った。
続いてのワードは「AI相場 フィジカルAI・データセンター」。藤代宏一は「毎日のニュース、相場解説で半導体とAIという言葉が入らない日はほぼなかったと思う。米国株はメガテック主導で上昇し、S&P500はエヌビディアやグーグル、メタ、アマゾンなどの7社だけを見ていればいいという状況になった。日本株も同様で、AI関連株は日経平均株価の急上昇を主導した。来年はフィジカルAIに軸が移り、ロボットや工作機械などの自動化に関連する銘柄に広がっていくとみている」などと語った。
今年を彩った3つ目のワードは「中立金利」。「経済・物価に対して引き締め的にも緩和的にも作用しない中立的な金利」のこと。藤代宏一は「よく見聞きするようになった。金融緩和が終わりつつあることを象徴している。この中立金利との距離感を、植田総裁が今後どう表現してくるかが最大の注目になる。仮に次の利上げで総裁が『中立金利に少し近づいた』などと言えば、一気に利上げ打ち止めの観測が広がってくる」などと語った。
最後のワードは「株高不況」。藤代宏一は「今年は株式市場は高揚感に包まれていたが、一方では株式を持たない家計を中心にインフレが直撃し、結果的に消費者心理は冷え込んだ状態にあった。また日本でも格差の拡大が意識されるようになり、インフレが名目値で見た経済価値を膨らませた(出典:内閣府 LSEG)。経済や資産運用に必ずしも興味がないという人にとっては、インフレとの付き合い方は難しい。日本の家計が先々資産配分を見直しインフレに強くなるということがもし起きれば、マクロ的にも良い現象。来年は賃上げも4年連続になり、若い世代を中心に楽観的になるのではないか」などと語った。
テーマは「2026年は午年! アメリカ馬のヒミツ」。パックンは「アメリカには野生を含めて馬が約700万頭いる。フロリダ州マリオン郡オカラ市は『世界の馬の首都』といわれ、気候が温暖で600以上のサラブレッドの牧場があり約3万5000頭を飼育している。アメリカ最大の馬術複合施設である世界馬術センターがあり、商業施設やホテルが併設され『馬産業のディズニーランド』ともいわれる。しかしアメリカにはもう1つ『世界の馬の首都』と呼ばれる場所があり、ケンタッキー州レキシントン。多くの優勝馬を輩出し、世界トップクラスのキーンランドオークションが開催される。アメリカの馬関連産業の経済効果は、2023年で約1800億ドル。産業に従事する人は獣医師、調教師、装蹄師など約220万人。しかし2000年以降は40以上の競馬場が閉鎖され、観客数は30%減少している。かつては競馬とドッグレースが唯一合法の賭博だったが、今ではカジノもスポーツギャンブルも合法となった」などと語った。パックン流アメリカ馬産業モリアゲ作戦は、1.高級路線、2.技術やサービスの進化、3.有利な制度作り。
全国の天気予報を伝えた。
アメリカのカリフォルニア州南部の地域が集中豪雨に見舞われ、ロサンゼルスと周辺の都市に非常事態が宣言された。地元の報道によると広い範囲で洪水や鉄砲水が発生していて、少なくとも3人の死亡が確認されたという。豪雨は26日まで続くと予想され、年末の観光シーズンを迎えた地域の産業にも影響しそう。
アメリカの半導体大手エヌビディアが、AI向け半導体チップを手掛ける新興企業グロックとライセンス契約を結んだ。CNBCはエヌビディアがグロックに約200億ドル(約3兆1000億円)を支払うと伝えている。グロックはAIが自ら考えて質問に答える推論の分野に強みがある。今回の契約で、グロックのロスCEOらがエヌビディアに移るという。
日本百貨店協会は11月の全国の百貨店売上高を発表し、訪日客の購買状況を示す免税売上高が1年前に比べ2.5%減の502億円だった。マイナスは2か月ぶり。協会は中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけていることを受け、「11月下旬以降に中国人観光客の客数と売り上げが減少しているようだ」としている。そのうえで来年2月中旬から始まる中国の「春節」期間の動向にも懸念を示した。
アメリカの来年の大きなテーマについて、矢嶋康次は「アメリカのAIがリスクだという人はアメリカの資産を減らすが、結局アメリカに戻るなどアメリカで完結してしまう。来年はぜひ日本ではねてほしい」などと語った。若い世代が盛り上がる時代が日本で来るのかについて、藤代宏一は「新卒の給料が高い状態で社会人をスタートさせる人は、節約志向が上の世代と全く違うのでないか。知り合いに聞いても若い世代の節約志向が弱まっている傾向を感じる」などと語った。パックンは「AIバブルが弾けるかよりも、AIの恩恵がどれくらい回ってくるのか。AI導入企業はまだ過半数という数字もあるが、AIを使って収益率を上げてくれると株主には恩恵がある。AIによってリストラされた人がリーマン・ショック後のように新しく起業し、経済の起爆剤になるような現象がみられるとよい」などと語った。
