2025年12月11日放送 22:00 - 22:58 テレビ東京

ワールドビジネスサテライト
WBS

出演者
豊島晋作 竹崎由佳 嶺百花 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、キャスターらが挨拶。

(ニュース)
利下げも日本では… クリスマスラリーは起きるか

FRBはFOMCを開き利下げを決定した。ニューヨーク市場で上昇する展開。きょうの日経平均株価は下落。今後の株価は?クリスマスラリーは起きるのか?FRBのパウエル議長はFOMCで政策金利を0.25%引き下げることを決めた。雇用に対する下振れリスクはここ数ヶ月で高まっていると述べる。労働市場を下支えするため、政策金利を0.25%引き下げることを決定。3会合連続の利下げ。ただこの決定にはトランプ大統領が指名したミラン理事など3人が反対。FOMCで3人の反対は6年ぶり、内部対立が浮き彫りになる。トランプ大統領は小幅な利下げをした。少なくとも倍にできたはずだと述べ、より大幅な利下げをすべきだったと主張した。今後の利下げについて、FOMCメンバーによる見通しでは来年1回の利下げが見込まれていることが示された。パウエル議長はFRBは追加利下げの程度や時期を慎重に判断できる状況にある。今後のデータを慎重に評価するつもりだと述べ、トランプ関税による物価の上昇は一時的との認識を明らかにす、雇用の悪化とインフレの加速するリスクを見極めながら慎重に判断していく考えを示した。ニューヨーク株式市場ではダウ平均株価の上げ幅が一時600ドル超。

中継 “追加利下げ”示唆なく NY市場なぜ株価上昇?

ワシントンから中継。ワシントン支局・宇井五郎氏に話を聞く。なぜアメリカでは株高につながったのか?市場にとってはサプライズといえる株価に追い風となる材料がいくつかあった。パウエル議長は財務省短期証券の買い入れを開始すると発言。FRBは400億ドル、6兆円規模で資産の買い入れ開始を発表。景気を下支えする量的緩和とは異なり技術的なものと説明したが株価には追い風になるとの味方が浮上した。2つ目について、追加の利下げに前向きとまではいかなかったものの、雇用の需要は明らかに弱まった、下振れリスクはあると雇用の弱さを何度も指摘していた。こうした発言を受け市場は、であれば来年の追加利下げを期待したとみられる。来年の利下げについて、政策金利の見通しでは1回に留まると示唆されていたが、市場は2回に増えると見込むなどと話した。

東京市場なぜ株価下落?“AI銘柄”オラクル決算でムード一変

東京株価市場で株価は一転して下落する展開となった。何が起こったのか?あるアメリカ企業の決算が原因。パウエル議長の会見のおよそ2時間後、AI銘柄として注目されてきたオラクル の決算が発表された。これがマーケットの雰囲気を変える可能性がある。

午前9時、東京都内の岩井コスモ証券。日経平均株価はFRBの利下げを好感し200円以上値を上げてスタートした。しかし相場の雰囲気は一変。オラクルが発表した9ー11月期の決算で売上高が市場予想に届かず。オラクル株は時間外の取り引きで一時約12%下落。東京市場ではアメリカでオラクルと共にAI向けデータセンターの事業を計画するソフトバンクグループの大幅安につながる。ソフトバンクに大きく押し下げられる格好となった日経平均株価は昨日より453円安い501483円で取り引きを終える。宇井氏はオラクルは業務用のソフトウェアから近年はクラウドサービスにも注力していて巨額の投資をしている。その投資が市場では過剰ではないかとの懸念が強まる。オラクルの株価は12.7%を超え大幅に下落している。オラクルはデータセンター向けなどの350億ドルの設備投資について、さらに150億ドル積み増しを発表。巨額のAI投資に見合うリターンを得られるか疑問視されている。AIブームによる過剰投資への懸念はほかの巨大テック企業などにも同様にある。ことしのクリスマスラリーに入るかどうかはAIバブル懸念との綱引きになるかもしれないなどと話した。

解説 「利下げ2回確実視」で米株高も…オラクルの“高投資”に市場警戒

オラクルの決算について、売り上げも利益も伸びている。JPモルガン証券チーフ株式ストラテジストの西原里江氏はたしかに伸びているが市場の期待にはわずかに届かなかったというところがある。オラクルは設備投資を引き上げている。8割近くまで引き上げられてしまった。この結果、資金繰りや将来の利益で回収できるのかというそうした懸念を生んでしまった。5割以上になると株式市場は懸念し始める。FOMCについて、無難に通過した。警戒感はなかった。3人は反対されたが大差で利下げが決まったという点がある。GDPの見通しを引き上げで、インフレは引き下げたのもポジティブだった。量的緩和ではないとしつつも短期国債の買い入れを再開したのもポジティブサプライズ。今年のクリスマスラリーは?来年が勝負の年になる。中間選挙もある。今年はふんわり少し上がるかな程度で終わるのではないか。日本株についても小幅上昇になるのではないかなどと話した。宇井氏はアメリカでは両方の味方がある。投資メディアのマーケットウォッチは、FRBが利下げを実施しクリスマスラリーの早期開始の期待が高まるとやや楽観的に伝えた。一方のブルームバーグ通信はオラクルの不振でパーティーが台無しという見出しでクリスマスラリーに入れるのか投資家は考え込んでいると伝えているなどと話した。

パソコン・ゲーム機に不可欠 メモリー高騰の背景に“AI普及”

メモリーの価格が大きく上昇している。背景にあるのはAIの普及にある。ドスパラ秋葉原本店では性能が高いメモリは32GBで52800円。価格表をみて言葉を失う客も。1か月ほどで倍になったという。サードウェーブの永井社長はDRAMメモリーDRAMメモリーは、3か月前から急激に値上がりしていて3倍以上に値上がりしているなどと話した。値上げしているのはこの店だけではない、全国の家電量販店やアマゾンなどから収集したデータによると、メモリーの単価は3年間ほど横ばいで推移していた。10月は391円だったが11月には637円、12月には929円と急上昇している。品薄の要因となっているのはデータセンター。データセンターがメモリーを大量使用するためパソコン向けの供給が減少。メモリーを供給しているのは韓国のSK hynixとサムスン電子、アメリカのマイクロン・テクノロジの3社で世界市場の9割超を占めている。マイクロンは消費者向けメモリー事業からの撤退を発表、データセンター向けに供給を集中させることを明らかにしている。店ではメモリーの購入数に制限を設けていた。ノートPCの製品も値上げされるとの予測も。BCNのエグゼクティブ・フェローの道越氏はメモリーの価格が上がると構成比も上がる。3月の年度末商戦でかなり上がると見ている。懸念されるのはスマートフォン、ゲームも大量のメモリーが必要な機器。メモリーを積んでいない家電はほぼない。影響は少なからずあると指摘。供給がどれだけ追いついていくかという問題などと話した。

最新技術を活用 家具ブランドLOWYAが新店舗

LOWYAが存在感を強めている。新たな店舗が来週オープン、現場を取材。LOWYA渋谷宮益坂店には約400点が並ぶ。テーブルセットは通常4人がけだが脚を畳むと2人がけ、さらに畳むと椅子を片付けることができサイドテーブルに様変わり。多機能かつ収納制に優れた商品の開発に力を入れてきた。低価格帯での商品展開が特徴。20~30代を中心に人気を集める。ベガコーポレーションの浮城社長はインフレの中で節約するところはしっかり節約したいニーズは多分にある。1軒当たりの平米数がどんどん縮小傾向にあると思うので限られたスペースをどう有効活用できるか機能面も最重要視していると述べる。ベガコーポレーションの3月期の売上高は159億3500万円。店にあるVRゴーグルをセットすると、LOWYAの家具が置かれたバーチャル空間が出現。AI搭載の独自アプリで家具を設置。自分好みの部屋を生成。店舗で3D体験できる仕組み。さらにTikTokなどの配信用スタジオも。リアルタイムでスタッフが商品を紹介し、視聴者がそのままオンラインで購入できるライブコマースも導入。若い世代のさらなる取り込みを図る。浮城社長は大手にはできない商品開発、マーケティングをやっていけるといいと述べる。

中央経済工作会議 中国経済の現状に異例の厳しい認識

きのうから開かれていた中国の中央経済工作会議がきょう閉幕。異例の厳しい認識を示した。習近平主席も出席して行われた会議では内需の拡大を最優先に掲げ、国民所得を引き上げていく方針。その上で現在行っている消費財の買い替え支援策の継続を示唆。景気を下支えしているサービス消費をさらに伸ばすため規制緩和を進める。 デフレ懸念に対しては物価を合理的に引き上げることを金融政策の重点に位置づけ金融緩和を継続する。中国経済の専門家はテレビ東京の取材に対し、これまで認めてこなかった厳しい現状認識がようやく示されたことは大きい。物価の引き上げなどを見るとアベノミクスをよく研究しているという印象だと話している。

WBS Quick
年収の壁「168万円」に引き上げ検討

自民党が来年度の税制改正いわゆる年収の壁について、160万円から168万円に引き上げを検討していることがわかった。基礎控除と給与所得控除の最低額を合わせて8万円引き上げる方針。自民党はこの案をもとに178万円の引き上げを求める国民民主党とあす協議を行う予定。

補正予算案が衆院通過

今年度の補正予算案が衆議院本会議で自民党と日本維新の会、国民民主党、公明党の賛成多数で可決され、参議院に送られた。採決では国民民主党がガソリン税暫定税率廃止を評価して賛成。公明党は子ども1人当たり2万円の給付金盛り込みられたとして賛成にまわる。今年度の補正予算案について臨時国会での成立が確実な情勢となっている。

ガソリン補助 暫定税率と同額に

都内のガソリンスタンド、シンエネ八幡山SSで行われていたのは、ガソリン価格の引き下げ。レギュラーガソリンの価格を1リットルあたり154円から150円に引き下げた。値下げの理由は政府による補助金の拡大。ガソリン税の暫定税率廃止への移行措置として段階的に増額され、きょう暫定税率と同じ25.1円になる。補助金拡充前のレギュラーガソリン価格は167円だった。客の反応は?昔に比べたらまだ高いなどと話した。暫定税率は31日に廃止される予定だが、その前後でガソリン価格の変動はないとの見通し。

3メガ銀でラピダスに融資意向

三菱UFJ銀行と三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行がラピダスに対し最大2兆円規模の融資を検討。現在は融資の前の意向表明書を提出した段階。実際の融資額や条件は今後協議する。融資は2027年以降の段階的な実施を想定している。

(ニュース)
ノーベル平和賞 マチャド氏“秘密作戦”でオスロに

スウェーデン・ストックホルムの現在の様子。ノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文氏と化学賞を受賞した北川進氏がまもなく記者会見に臨むとみられる。一方で平和賞の授賞式が行われるノルウェーのオスロでは異例の動きがあった。ベネズエラ政府から渡航を禁じられていたマチャド氏が変装してまで国外に脱出し姿を現した。背景は?ノーベル平和賞の授賞式でメダルを受け取ったのは受賞者本人ではなくその娘だった。アナ・コリナ・ソーサ氏は母の代わりでここにいる。母は何百万人ものベネズエラ国民を団結させノーベル平和賞でたたえられたと述べる。そのおよそ13時間後、オスロ市内のホテルでマチャド氏の姿が。民主化運動の象徴でベネズエラの鉄の女とも呼ばれている。マチャド氏は去年の大統領選の結果に意義を唱えたとして当局の捜査対象になり国外渡航は禁止されている。マドゥロ政権は出国すれば逃亡犯と認定すると警告している。授賞式への出席は不可能とされていた。オスロ入りしたマチャド氏は祖国を希望の灯台へと変える、民主主義は社会に平和をもたらすと述べる。出国にはアメリカ軍の協力があったという。マチャド氏はかつらで変装し10か所の軍の検問所を通過。木造船でオランダ領のキュラソーに渡り、そこからプライベートジェットでノルウェーに向かったという。キャラソー周辺ではアメリカ軍の戦闘機2機が追撃を受けないようにマチャド氏を護衛していたとされている。この救出劇の背景にあるのは政治的思惑があると指摘。明海大学・小谷教授はマドゥロ政権を倒しやすい環境をつくるためにアメリカも支援した。トランプ大統領はベネズエラの独裁体制を打倒するための動きを見せることが、自分が来年以降ノーベル平和賞を取るためにもプラスになることが計算にあったと思うと述べる。一方でアメリカ軍はベネズエラ沖で制裁対象の石油を運んでいたとするタンカーを拿捕。トランプ政権は9月以降、カリブ海で麻薬運搬船への軍事攻撃を続けていてベネズエラへの圧力を一段と強めている。

トレたまneo
CO2でプラスチックに変わるゴム

岐阜大学の三輪教授はCO2を吸収するとすごいことが起こると述べる。どんな変化が起こるのか?CO2でプラスチックに変わるゴム。ゴム状のシート1枚で約2グラムのCO2を吸収。最大まで吸収すると2キロのダンベルが上がる強度に。最大で5キロのダンベルが持ち上げられるという。ゴムに使われているのはポリエチレンイミン。分子の間に隙間があるため曲げたり伸ばしたりできるが、分子の間にCO2が入ると接着剤の代わりになり分子同士を繋ぎ止める働きをする。これにより柔らかいゴムが硬いプラスチックに変化する。逆に熱を加えるとゴムを戻すこともできる。開発のきっかけは偶然だったという。三輪教授はCO2を吸収させると個体状に変化する化学反応を見つけてきた。当時は液体が個体になるという変化だったが、そこから研究を進めてこの物質ができたという。三輪教授の研究室ではプラスチックに変わるゴム以外にもCO2を使い性質などを変化させる研究を行う。なかにも自己修復するゴムも。けがの治るゴムはCO2を使い、切れたゴム同士をつなぎ合わせられる。製品化の話も寄せられていて、CO2でプラスチックに変わるゴムは自動車部品での活用を見込んでいる。三輪教授は二酸化炭素を使って製品の昨日をコントロールすることができるようになると、きっと日本のもの作りはもっと豊かになって便利になるのではと考えていると述べる。

今後は自動車部品以外にもフローリングとしての活用も考えているという。通常は滑り止めのように使うが、掃除をする時には二酸化炭素を吹きかけて、ツルツルにすることでゴミが滑りやすくするという触り心地の違いを活かした活用を考えているなどと話した。

WBS Quick
アメリカ観光客にSNS情報提出要求

都内にある旅行会社・アムネットはアメリカへの旅行を専門にしている。アムネットの内藤さんはアメリカに渡航するのに必ず必要なESTAという事前渡航認証があるが、SNSのアカウントの登録が必須になるという報道があり、不安に思っていると述べる。トランプ政権が進める入国審査の強化が背景にある。トランプ大統領は不適切な人物がわれわれの国に入ってこないようにしたいと述べる。アメリカの税関・国境警備局は日本などビザなしでESTAを利用し入国できる外国人旅行者について、これまで以上に詳細な情報の提供を義務付ける新たな方針を公表した。過去5年間のSNSの履歴だけでなく過去10年間のメールアドレスなどの提出を求める可能性があるとしている。アメリカ当局は60日間の意見公募を実施、導入の是非を判断するとしている。

臨時おこめ券「利益上乗せせず」

JAなどを全農は経済対策向けのおこめ券の発行を2026年1月中旬にも開始すると発表。おこめ券の販売価格は通常500円だが今回は利益を上乗せせず販売し、自治体は通常より1枚当たり15円前後安く調達できる見込み。

(ニュース)
マーケット最新情報

アメリカの為替・金利・商品、株式先物、日本の10年債利回りの終値などのマーケット情報を伝えた。

解説 長期金利2%迫る 海外投資家も注視 焦点は“リフレ派”の動向?

日本の10年債利回りについて、西原氏は株式市場でもかなり気にしている。長期金利が急ピッチで上昇して2%という心理的な節目に近づいているため。背景には先月のリフレ派の方々の発言や植田総裁の利上げを示唆する発言があるかなと思う。補正予算や来年度の予算の議論とからめて財政面での不安につながっているような印象を受けている。どこまで利上げするのかはっきりしない所が問題なのかもしれない。来週日銀の会合で議論される見込みの中立金利に注目が集まっている。市場の見通しがでてくると長期金利の落ち着きもみえてくるなどと話した。

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