2025年12月24日放送 22:00 - 22:58 テレビ東京

ワールドビジネスサテライト

出演者
豊島晋作 竹崎由佳 藤沢久美 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
物価高に対応 診療報酬 3.09%引き上げ

茨城県の筑波大学附属病院では今日の取材中にも救急の患者が運び込まれ、レントゲン検査をしていた。しかし、院内にあるレントゲン写真を読み取る装置。導入したのは2011年ですでに耐用年数は過ぎ、一部が壊れている。実はこの病院、経営が厳しく昨年度は28億円の赤字。CTやロボット手術で使う機材などの高度な設備にお金を回す必要があり、病院で使用しているすべての機材のうち、およそ7割については人の健康に影響がないよう安全面の確認をしたうえで耐用年数を超えて使っている。平松祐司病院長は、この状況に頭を悩ませている。追い打ちをかけるのが物価高だ。高額な機械にかかる費用だけでなく手術用のキャップやガウン、医療用テープや注射などあらゆる資材の価格が高騰。医療従事者の人件費も上がっている。ただ、病院が診療や治療への対価として受け取る診療報酬は国が全国一律で価格を決めている。そのため個別の病院ができる経営努力は限られていて原則2年ごとの診療報酬の改定に大きく影響を受ける。経営難に苦しむ医療機関は多く、厚生労働省の調査では昨年度、病院全体のおよそ7割が赤字だった。平松病院長は赤字経営が続くと医療のレベルを維持できなくなると危惧している。

政府は今日、診察や治療への対価として病院が受け取る診療報酬の引き上げを決めた。診療報酬は大きく医師や看護師の人件費などにあたる本体と薬の価格である薬価の2つにわかれるが、そのうち本体については3.09%引き上げる。直近10年ほどは1%以下の引き上げにとどまっていて、3%を超えるのは30年ぶり。一方、薬価は0.87%引き下げ。本体と合わせた全体では2.22%の引き上げとなった。引き上げを受け、日本医師会はの松本会長は「インフレ下での道標となる極めて重要な改定」とコメント。一方、診療報酬の引き上げは患者の負担の引き上げにつながる。財務省によると診療報酬を1%引き上げると、追加でおよそ5000億円が必要になる。財源は保険料や公費のほか患者の自己負担で賄われる。都内のクリニックによると例えば風邪の症状で診察を受けた場合、医療費はおよそ5000円となる。この場合、自己負担が3割の患者では支払額は、およそ1500円。初診料や検査費などそれぞれの項目がどのくらい上がるかは、まだ決まっていないが、仮に診療報酬全体の引き上げ分を3%と単純に当てはめた場合、患者の自己負担は、およそ45円増える計算になる。平松病院長は「持続性を担保するために社会全体でどうあるべきか考えてほしい」と患者に理解を求めている。

解説:日本医療機関 効率化にも遅れ 診療報酬↑で問われる努力

世の中の物価が上がる中で、病院の経営、特に一般病院、精神科病院の経営というのはこれ、いわばもう赤字経営になっているような状態で非常に厳しくなっている。そもそも病院とか診療所とかというのはキャパシティが決まっているので同じ数の患者さんを同じように手当てしていたら、ベースアップってなかなか難しい。そういう意味ではインフレなどに合わせながら上げていくっていうのは一定の理解するべきものだと思う。ただ、病院と診療所では利益率に大きな差がでているということで、診療報酬の中でも3つぐらいにしっかり層を分けて議論していく事が必要だという。例えば、病院の基本的なインフラ先ほども椅子が破れてたりとかしてますけど、そういう基本的なインフラに、どれくらいしっかり使うのかということ、必要なのか。また質や効率を上げていく、よい医療をするために、どれくらい使うのか。またどうやって効率化してるのかっていうのが、2層目、そしてもう一つ。しっかりと手当しなきゃいけないのは働く人たちの人件費。この3つをしっかり見た上で診療報酬を考えていく必要があると思う。病院の苦境というのは、もちろん理解できるだが、やはり病院は今、デジタル化地方の病院の集約、そういったものが遅れていて日本の医療システムっていうのは効率的とは、とても言えないというような批判もある。イギリスはAIとか医療データを使ってどの治療を優先的にやるかとかそういうものもしっかり考えていたりしており、やはり医療界だけで部分最適を考えるんではなくて、患者も含めて全体最適で、どうあるべきかを議論をしないと厳しくなっているという。

トランプ氏 SNS投稿 「私の反対者はFRB議長になれない」

アメリカのトランプ大統領は「トランプルール」と題名を付け、次のFRB(連邦準備制度理事会)の議長について「自身の方針に反する者は決して議長になれない」とSNSに投稿した。来年5月に任期を終えるFRBのパウエル議長。早期の利下げに否定的なことからトランプ氏は批判を繰り返してきた。そのため、後任の議長に対し市場が好調なら利下げすることを望むと投稿。一般に、金融市場が好調な状況ではインフレの懸念が高まり中央銀行は利下げに慎重になるが「インフレを起こすのは力強い市場ではなく愚かさが原因」と持論を展開した。次のFRB議長の候補者をめぐっては先週、記者の質問に対し「3〜4人と面接している」と話し今後、数週間で発表するとした。その有力候補とされているのが2人の「ケビン」だ。最有力と報道されているのがケビン・ハセット氏。トランプ氏の側近の1人でホワイトハウスで経済政策を助言する国家経済会議=NECの委員長を務めている。一方、今月に入ってから存在感を高めているのがFRBの元理事ケビン・ウォーシュ氏。今月、アメリカの経済紙ウォールストリートジャーナルのインタビューでトランプ氏が「2人のケビンはすばらしい」と強調したことで注目を集めている。アメリカの賭けサイト、ポリマーケットの次のFRB議長は誰かという賭けでウォーシュ氏がハセット氏を抜き一時、1番人気に浮上。他にも現職ではクリストファー・ウォラー理事も有力視されていて混戦模様となっている。

36年ぶり雨の“イブ” 平日のクリスマス商戦は?

今日はクリスマスイブで、街は華やかな雰囲気に包まれている。ただ物価高や節約志向が続いているうえに今年も去年に続いて平日ということもあって、クリスマスに関連した予算は1万6400円ほどで、イブが土曜日だった2023年を大きく下回る。そこで平日のクリスマス商戦を盛り上げようとする取り組みを取材した。東京・神宮外苑で開かれているクリスマスマーケットには若者を中心に大勢の人が訪れていた。都心ではイブは晴れる日が多いだが、今日は、あいにくの天気。1989年以来、実に36年ぶりの雨もようとなった。雨にもかかわらず、いつも通りににぎわっていたのが丸亀製麺。ところが午クリスマスイブの今日、丸亀製麺は全国の店舗で一部を除き、午後3時半で閉店した。従業員への一足早いクリスマスプレゼントだという。クリスマスイブに営業時間を短縮することは初めての試み。丸亀製麺の営業時間短縮は今年の夏に続いて今回が2回目。従業員のプライベートを充実させることで、人材の確保にもつなげるねらいだ。

クリスマスに欠かせないのがケーキ。ただ原材料費の高騰からクリスマスケーキも値上がりしている。帝国データバンクによるとケーキの平均価格は4740円。去年から3.9%上昇している。この物価高を逆手に取ったのがコンビニ大手のローソン。店内にはさまざまなクリスマスケーキが並ぶが、中でも売り上げが好調だというのがこちらの真っ白なケーキ。ホイップクリームだけで他には何ものっていない。同じサイズでいちごがのると4990円だが、こちらは2290円と価格は半分以下。その値段もさることながらトッピングが楽しめることが人気を呼び、予約数は去年のおよそ1.8倍に。都内の百貨店でもケーキの販売である変化が起きている。今年は平日のクリスマスイブということもあり、京王百貨店はケーキを予約しない客が多いと予測。仕事帰りの客を狙って予約なしでも買えるケーキの種類を充実させ、売り上げを伸ばす考えだ。

WBS Quick
柏崎再稼働へ 最終確認を申請 26年1月20日にも原子炉起動

東京電力は今日、新潟県の柏崎刈羽原発6号機の再稼働に向けて原子力規制委員会に設備を最終チェックする使用前確認を申請した。使用前確認で問題がなければ来年1月20日に原子炉を起動させる予定。初めは調整運転で確認し、異常がなければ営業運転へと移行する。東京電力が原発を再稼働させるのは2011年の福島第一原発の事故後、初めてとなる。

恵比寿ガーデンプレイスなど売却 サッポロ ビール事業など本業強化

サッポロホールディングスは今日恵比寿ガーデンプレイスなどの不動産事業をアメリカの投資ファンド「コールバーグクラビスロバーツ」とアジア系ファンドPAGの企業連合に4770億円で売却すると発表した。来年6月から段階的に3年かけて売却する予定で得た資金はビール事業やノンアルコール飲料の強化など本業の成長投資に充てる。また傘下のサッポロビールを吸収合併し来年7月に社名をサッポロビールに変更すると発表した。

万博 黒字最大370億円 グッズ好調で黒字幅拡大

日本国際博覧会協会は今日、理事会を開き今年10月に閉幕した大阪関西万博の運営費の収支が320億円から370億円の黒字になる見込みだと公表した。黒字額は10月時点で最大280億円としていたが入場券の売り上げや公式キャラクター、ミャクミャクのグッズ販売が好調で90億円増えた。

ジャンボ尾崎さん死去 賞金王12度 第一人者

「ジャンボ」の愛称で親しまれ日本で最多の通算112勝を挙げたプロゴルファーの尾崎将司さんが昨日S状結腸がんのため亡くなった。78歳だった。プロ野球から転向した尾崎さんは大柄な体を活かした豪快なプレーでファンを魅了し、1998年までに12度の賞金王タイトルを獲得した。

(ニュース)
日本の新幹線をインドへ! 独占取材 運転士研修の裏側

日本政府は2030年までに45兆円規模のインフラ輸出を目指しているが、その目玉の一つがインドの高速鉄道。日本の新幹線の導入に向け運転手の乗務研修が行われていて、その現場をテレビ東京が独占取材した。JR東日本、新潟駅。新幹線の運転士たちが乗務に向けた準備をする中、更衣室から出てきたのはJR東日本の制服に身を包んだインド人のヴィシャールさん。インド高速鉄道の開業に向けて新幹線の運転技術を習得するため日本にやってきた。ヴィシャールさんが乗り込んだのは実際に客を乗せて走る上越新幹線。30歳のヴィシャールさんはインドの在来線で6年半の運転士経験がある。新幹線の実車研修を始めて、およそ1か月半。指導員の添乗のもと、この日は新潟、東京間を1往復運転します。新潟駅を出発。燕三条駅に定時に到着したが、指導員からは、時速1キロ単位でスピードを調整する技術が求められた。ヴィシャールさんが運転する予定のインド高速鉄道、ムンバイ、アーメダバード間のおよそ500キロを最高時速320キロで結ぶ大型プロジェクト。2015年に日本の新幹線方式を採用することが決定した。今年8月、モディ首相は来日した際に東北新幹線に乗車し、東京駅で研修生を激励。石破前総理との会談でJR東日本の新型車両、E10を採用する方針を確認した。

世界へ日本式の新幹線の展開を目指す日本。2007年に開業した台湾高速鉄道で、初めて輸出をしたものの、2015年インドネシアの高速鉄道は中国に競り負け実現しなかった。アメリカのテキサス新幹線は2015年に日本が出資したが、今年4月、トランプ政権が補助金を撤回し計画どおり進んでいない。唯一、日本が新幹線輸出を果たしている台湾の高速鉄道では、2023年に日立製作所と東芝の連合体が東海道新幹線N700S車両をベースとした新型車両12編成をおよそ1240億円で受注した。またJR東海は2014年から技術コンサルティング契約を締結。台湾が東海道新幹線をベースとした車両を購入することは、JR東海としても量産化による新幹線車両のコスト低減効果が得られる。夕方、東京から下り列車を運転し新潟駅に戻ってきたヴィシャールさん。彼が受けている研修はJR東日本の新幹線運転士の育成とほぼ同じ内容。JR東日本の新幹線がインドを走ることを前提とした研修だ。研修生たちはインドに帰国後、現地で高速鉄道の運転士をする役目も担っている。インドに対しては車両だけではなく信号など日本式新幹線のシステムを導入したい日本だが、ドイツのシーメンス社がインド側から高速鉄道の信号システムを受注したことを発表するなど懸念材料も出ている。そうした中、金子国土交通大臣は「今後海外インフラ展開を見据えた寒天から重要な位置づけの案件だと考えている」と述べている。

解説:日本 インフラ輸出の勝ち筋は? ライバルは“軍派遣”も

JR東日本は台湾への売り込みに成功したあとインドネシア、中国に競り負けるなどなかなか苦戦が続いているということでインフラ輸出に関しては中国や韓国が、特に新幹線の中国だがライバルになっている。大事なのがやっぱり人も一緒に提供できるかっていうのは大きな鍵の一つだと思われる。藤沢久美は「かつて中東などに行ってたとき、例えば原発の輸出をするときに日本ずっと負けてた。なぜ負けるのかって聞いたときに、例えば韓国は原発そのものだけではなくてウランとかを運び込むときの軍も一緒にする。日本はできないでしょって言われてやはり人ってはすごい重要だと感じた」と解説。今は日本の技術は優れているので世界に持っていけば通用するというような昔、言われたような状況ではもうないという。

WBS X NEXTテック
人工筋肉

私たちの体を支える筋肉だが、その細胞を培養し、次世代技術に応用する新たな研究が始まっている。東京で、にぎわいを見せていた「ゴールドジムジャパンカップ」。全国からおよそ400人の選手が集まり、肉体美を競うボディコンテストだ。その人の筋肉を次世代技術に応用する取り組みが東京大学で始まっている。訪ねたのはヒトや動物などの細胞を研究する実験室。研究員が取り出した白く濁った物体の正体は、およそ2週間かけて培養した人工筋肉だ。大きさは、僅か6ミリほどしかなく、ヒトから採取した筋肉細胞を培養液の中で増やしていくと2週間ほどで細胞同士が絡み合い筋肉のもととなる筋繊維が再現できる。これに電気刺激を与えると鼓動するように人工筋肉が動き出した。左側が流している電気刺激の波形に連動して人工筋肉も収縮している。筋肉は神経からの電気信号を引き金に動く。人工筋肉は、この反応を体の外で再現したものだ。これを応用して目指すのが人工筋肉を使った簡易ロボット。関節となる部分に人工筋肉が使われている。筋肉が収縮すると先端が動き、物をつまむ動きが生まれる。生体組織と機械を組み合わせたロボットは「バイオハイブリッドロボット」と呼ばれ新たな研究分野として注目されている。将来、人工筋肉を実物大でロボットに組み込み動力として使うことを目指している。研究を主導する竹内昌治教授はこれが実用化すれば大きなメリットがあると話している。。ヒトの筋肉細胞を使うためより人間に近い滑らかな動きや使えば使うほど、筋肉が大きくなりロボットの力が強くなることも理論上は可能になる。今後は人工筋肉の大きさと力をいかに高めるかが焦点になると話している。

WBS Quick
北核開発に不測の事態警告 1994年の日米首脳会談

1994年2月の日米首脳会談でアメリカ側が核開発を進める北朝鮮への対応をめぐり、コンティンジェンシー=不測の事態を考えておく必要があると当時の細川総理大臣に伝えていたことが今日、公開された外交文書で分かった。当時、核開発をめぐり北朝鮮情勢の緊張感が高まっていて、細川総理とクリントン大統領の会談に同席したクリストファー国務長官が発言したということだ。また、1994年3月の日中首脳会談では中国側が台湾との公的関係を持つことには反対すると述べ、日本をけん制していたことがわかった。

普通預金の金利0.7%に 東京スター銀行 2026年1月から

東京スター銀行は普通預金の金利を現在の最大0.6%から、0.7%に引き上げると発表した。日銀の利上げを受けたもので0.7%は普通預金として業界最高の水準。来年1月から適用する。預金金利をめぐってはメガバンク3行も0.2%から0.3%への引き上げを発表していて、東京スター銀行は競争が激化する中、高金利で顧客を獲得したい考え。

JOYSOUNDを買収 U-NEXT 既存事業と相乗効果を狙う

動画配信サービスなどを手がけるU-NEXTホールディングスは業務用カラオケ機器JOYSOUNDなどを展開するエクシングを買収すると発表した。エクシングは現在ブラザー工業の子会社だが、U-NEXTは全株式の70%を来年4月に177億円で取得する。今回の買収についてU-NEXTは、グループの既存事業と親和性が極めて高いとし大きな相乗効果が創出され持続的な成長につながるとしている。

金価格 初の2万5000円台 米ベネズエラ情勢巡り安全資産に買い

国内の金価格の指標となる地金大手の田中貴金属工業が発表した金の小売価格は今日、1gあたり2万5015円となり、初めて節目の2万5000円を超えた。アメリカのトランプ政権が麻薬の密輸に関与しているとしてベネズエラへの軍事的圧力を強めるなど地政学リスクの高まりを受け、安全資産とされる金が買われた。

マーケット最新情報

ドル円、10年国債、NY金、NY原油、アメリカ株式先物の速報値を伝えた。

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