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カトマンズ盆地が栄えた理由は立地にある。ネパールはチベットとインドに挟まれており古くから交通の要所となっていた。ヒマラヤの岩塩はチベットの商人が運び、インドから香辛料が入ってきていた。物が豊かになり人などが集まる。世界遺産のカスタマンダップ寺院は元々商人のための無料宿泊施設として利用されていた。その後も発展し15世紀以降盆地には3つの王国も生まれ、それぞれ応急や寺院を作り始めた。
建物の多くがレンガと木材を組み合わせている。建築物を築いてきたのは古くから盆地に住んでいるネワール族。ネワール族の多くは仏教徒であるがヒンドゥー教などの建造物にも携わってきた。
パタンのダルバール広場にあるヒンドゥー教の寺院「ナラシンハ寺院」の修復も行われていた。建築されてから数百年が経ち劣化したレンガの交換を行っている。修復を行うネワール族のレンガ工場には修復用のレンガが保管されている。レンガは全て手作業で加工しており熟練の職人でも1日30個作るのがやっとだという。ナラシンハ寺院には600種以上異なるレンガを作っている。デグタレジュ寺院では釘を一切使わず木材を削りピッタリ合わせる。中心の柱は建築された17世紀のものを使う。また屋根を支える柱はヒンドゥーの神々が彫られている。
ネパールには生きた神も存在する。パタンにあるクマリ館には少女の神「クマリ」がいる。クマリは地に足をつけることも話すこともしない。額の目は女神の知恵を表わすとされる。クマリはネワール族の信仰として始まったとされネワール族の少女が選ばれ初潮を迎えると人間に戻るとされる。2015年にブンガマティ村のクマリを取材したがクマリ館にいるクマリはかつて国王が崇めた「ロイヤル・クマリ」で今は「カトマンズのクマリ」と呼ばれている。
世界遺産の次回予告。
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