2026年10月30日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2026 ウクライナ 進む無人戦術

出演者
山澤里奈 藤重博貴 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
アメリカに到着 “政治的迫害から逃れるため”

ブラジルの大統領選挙で敗れたフラビオ・ボルソナロ上院議員は28日、アメリカに到着しSNSに声明を投稿した。この中でボルソナロ氏はルーラ氏の当選を認めない姿勢を改めて示した。そのうえで政治的迫害から逃れるためにやむなくアメリカに渡航したと主張した。アメリカへの入国を認めたトランプ大統領に感謝の意を示したうえで国外から野党を率いてルーラ政権と対じしていく考えを示した。トランプ大統領は記者団に対しアメリカ入国は認めるものの政治的には距離を置く考えを示唆した。

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SPOT LIGHT INTERNATIONAL
米 中間選挙 接戦州の“争点”

5日後に迫ったアメリカ中間選挙。接戦となっているミシガン州で選挙戦の争点の1つとなっているのがデータセンターの建設を巡る問題。電気料金の上昇や水資源への悪影響への懸念などを理由に建設に反対の声が高まっている。

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接戦州 データセンターが争点に

デトロイトで開かれたイベントに現れたのは民主党のアブドゥル・エルサイード候補。AIデータセンターの建設に対して雇用創出など厳しい条件を求めている。すでにデータセンターの建設計画が進む地域では環境などに影響する懸念からエルサイード候補を支持する声が上がっている。シガン州ではデータセンターの建設に対する世論の変化が表れ始め、最新の世論調査では建設反対が賛成を大きく上回った。共和党のマイク・ロジャース候補はこれまでデータセンターの建設を推進してきたが、公約の変更を余儀なくされる事態になった。現在の支持率は45.6%と民主党のエルサイード候補にややリードされている。両党の大物も相次いで応援に駆けつけた。AIデータセンター建設を巡る論議は接戦州の結果を左右するのか注目される。

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ワシントンより中継。無党派層にどこまで支持を広げられるかがポイントになる。民主党は左派色の強い政策を掲げるエルサイード候補のもとで党内をどこまでまとめられるかも焦点。またエルサイード候補が勝てば初めてのイスラム教徒の上院議員となり結果に全米が注目している。

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WOW!The World
3か月の修行終え 伝統行事

タイでは雨季での3カ月間の修行を終えた僧侶たちを人々が迎える伝統行事が各地で行われた。南部ソンクラー県では信者が大切にしている神聖な仏像が丘から担ぎ出され、祭壇に祀られた。その後僧侶たちは住民たちから料理や果物などの施しを受けた。

ハロウィーンに向け 盛り上がる

ハロウィーンは今週末、パリ近郊にあるテーマパークは夜になると恐怖の国に姿を変える。深夜1時まで続く特別ショーに、怪物たちが歩き回るホラー博物館。パークではこの季節スタッフ400人以上動員、コストはかかるがあっという間に来場者記録を塗り替えた。ハロウィーン当日に向けさらなる来園者が期待される。

山澤’s Focus
学生主導 新興勢力が勝利

25日にセルビアの議会選挙が行われた。セルビア進歩党を率いるブチッチ前大統領が首相への復帰を目指して争ったが、学生主導の新興勢力「学生リスト」が過半数の議席を獲得し勝利した。セルビアでは「セルビア進歩党」が14年間にわたり政権を担ってきた。経済成長やインフラ整備を進めた一方でメディアの支配、汚職、権力集中への批判が高まる。この流れを大きく変えたのがおととし起きた鉄道の駅の屋根の崩落事故。16人が死亡し、多くの市民は工事で不正が行われ、事故の責任追及が不十分だと感じたため、腐敗した政治の象徴だと受け止める。抗議運動へと発展しこの中心にいたのが「学生リスト」の中心となった若者たち。大学生や若い世代が政治改革を求め街頭に立ち、その流れが全国規模の運動になり今回の選挙で勝利につながる。ブチッチは結果を受けて敗北を認めたが、公共放送のキャスターが国民に謝罪する流れにまでなる。キャスターは私たちは黙って見ぬふりをし(政権に対して)批判的でない報道をしていたと述べる。民間テレビ局や新聞も学生リストについて、テロリストだと批判したり選挙運動もほとんど伝えなかったりして公平性に欠いていたと指摘されていた。学生リストの候補者に学生はいない。当選者は大学教授、医師、研究や農家など政治経験がない人がほとんど。学生リストが改革を進めていくためには協力なリーダーシップを発揮できる首相や閣僚が必要だが経験不足への懸念が指摘されている。

ヨーロッパでは民主主義は機能しているか、政治エリートと市民の距離が広がっていないかといった根本的な問いが各国で浮上している。フランスでは極右の台頭、ドイツでは排他的な政策を掲げる政党の支持が拡大、東ヨーロッパでは民主主義後退への懸念など。ロシアとの関係も需要、セルビアではEUへの加盟を目指しながらもロシアとの友好関係を維持している。ウクライナ侵攻後、EU各国が厳しい制裁に踏み切るなかで、セルビアは制裁への参加を見送り続けてきた。8月に死亡した旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴヴィナでセルビア人武装勢力の司令官だったムラディッチ受刑者の葬儀の様子。ラトコ・ムラディッチ元司令官はスレブレニツァでイスラム系住民8000人以上を殺害した大量虐殺などの罪で終身刑を言い渡された。最悪の大量虐殺の首謀者にも関わらず葬儀に数千人とも言われるセルビア人が参列した。セルビア人を守った英雄であり、欧米や国際機関はセルビアを裁いた側、同情的だったロシアはセルビアを理解する国と受け止められている。選挙で勝利した学生勢力はこうした歴史認識や地政学、親ロシアか親ヨーロッパかという選択よりも腐敗をなくすことや政治に説明責任を求めることなどを全面的に掲げていた。ヨーロッパとロシアの間でバランスを取る外交を見直すことになるのか新たな選択を迫られることになりそう。

(ニュース)
“無人機戦術” 開発現場は…

ロシアとウクライナの間ではウクライナ南部の都市で人道目的の一時的な停戦が発効した。来月上旬にはロシア、ウクライナ、アメリカの3か国高官協議が行われる見通し。しかし依然としてエネルギー施設などを標的にした攻撃は続き市民の犠牲は増え続けている。こうしたなか双方は無人機による攻撃に力を入れ続けている。ウクライナの無人機戦術と開発現場を取材した。

司令官らが明かす「ミドルストライク」

ゼレンスキー大統領は東部でウクライナ軍の攻勢が続いていることを明らかにした。前線での戦闘で効果を発揮しているのが無人機を使ったミドルストライクという攻撃。1000km以上離れた長距離への目標の攻撃をディープストライクと呼ぶのに対してミドルストライクは前線から30~200km程度離れた敵陣を狙う攻撃。ウクライナ軍はロシア国内の精油所などを攻撃するディープストライクでも効果を上げている。ミドルストライクには全く違う意味合いがあるという。無人機部隊のラクティオノフ副司令官は前線から離れれば比較的安全で砲弾が届かない後方が存在した。しかし今はそんな場所はないと述べる。ドネツク州無人機部隊の司令官がミドルストライクの具体的な戦い方を説明した。ポイントは回廊と呼ばれるゾーンの確保だという。回廊とは攻撃目標までの間に位置する敵の攻撃にさらされないゾーンのこと。先に無人機を妨害する通信措置などを攻撃し回廊を確保することで、ミドルストライクの精度を高めることができるとしている。

ドイツと合弁会社設立で生産強化

効果を上げるミドルストライク。ウクライナ軍の戦略を支えているのはヨーロッパからの軍事支援。ドイツ、オランダ、デンマーク、イギリスと無人機の共同生産をしている。最大支援国はドイツ、去年12月以降合弁会社設立し、生産を強化している。今年2月設立された合弁会社がミュンヘン近郊に無人機生産拠点を設けた。メディアとして初取材が許された。2種類の無人機を共同開発し、先月から量産開始している。ドイツ側の企業「オーテリオン」のローレンツ・マイヤーCEOは「最大40キログラムの(弾頭の)搭載が可能で遥かに大型だ。電動ではなく燃料で駆動し航続距離も長くなっている」と説明した。無人機の1つは最長1500キロ飛行でき「ディープストライク」でロシア国内への攻撃可能だ。建物を破壊する威力がある。もう一つは航続距離40~80キロでウクライナ軍が力を入れるミドルストライク、威力を発揮する。比較的小型で、折り畳めるため輸送しやすく車両などの攻撃に適しているという。ドイツ側のメリットはウクライナの実践のノウハウを引き出し、欧州の安全保障に役立つ、ウクライナ側は生産体制を強化し最新技術を導入できる。「オーテリオン」のローレンツ・マイヤーCEOは「今後1年間で5000機以上、それ以上の数になる可能性がある。無人機の最先端技術は今ウクライナから生まれている。ウクライナ企業との連携は不可欠だ」と話す。ロシアは今年夏以降迎撃困難とされる時速500キロ超のジェットエンジン搭載無人機を次々に投入。被害の拡大につながっている。ウクライナと合弁企業を設立したドイツの別の企業はより高速な迎撃用無人機の開発を進めている。この日ドイツの軍基地で性能テストが行われた。ドイツ企業の技術責任者は「ロシアの無人機がますます高速で飛行し従来の無人機では追いつけない」という。開発にはドイツの大手自動車メーカーも協力した。過去最速時速770キロ余を出した。ドイツ「クオンタム・システム」フローリアン・在ベルCEOは「ロシアが何かを開発すればウクライナが対抗するせめぎあいが続いている」「ウクライナの市民や町を守るため多くの無人機を排除できるよう全力を尽くす」と話した。

ウクライナで進む “無人機戦術”

ベルリン、キーウの中継映像。ベルリン支局長・堀征巳さんは「ロシアに強い危機感を持っている。開発競争に遅れを取るとウクライナの人々を危険に晒すと強調し、ビジネスとしてではなく強い使命感を感じた」「生産は強化される見込み。無人機で先手をとることが最大の支援としている」「ヨーロッパ各国ではトランプ政権は信頼できるパートナーではなくなっている」などと話した。キーウ取材班・香月隆之さんは「この秋前線でウクライナ軍が優位に立ったのは長距離攻撃に加えミドルストライクなど新たな無人機戦略が大きな要因の一つ。双方が技術革新をしているため優位が長続きしない」「再び和平のチャンスだが、その着地点を見極めるうえでも各国の支援に注目だ」などと述べた。

INTERNATIONAL NEWS REPORT
核融合発電の研究開発企業を視察

日本を訪問中のドイツのメルツ首相はきょう京都大学発のベンチャー企業を訪問し、この企業が実用化を目指して開発している核融合発電のシステムや装置などについて説明を受けた。核融合発電は二酸化炭素や高レベル放射性廃棄物を排出しない次世代のエネルギーとして期待されているもので、メルツ首相は「日本との連携が重要で、ドイツ政府としても支援していく」と話したという。この企業はきのうドイツの企業3社と覚え書きを交わし、今後核融合発電のプラントの基盤的な技術を協力して開発する事になっている。京都フュージョニアリングの小西哲之CEOは「日本とドイツは技術的にものづくりの精神が共通しているところがあり、特にエネルギーを作ることについて助け合っている部分は多い」などと語った。

イテウォン群衆事故から4年 追悼式

日本人女性2人を含む160人が亡くなった韓国・梨泰院の群衆事故からきょうで4年。ソウル中心部で政府などが主催し追悼式が開かれた。李在明大統領は専門家らによる特別調査委員会を通じて、真相を究明し再発防止につなげる考えを強調した。

高層住宅火災 “政府に責任の一端ある”

香港では去年168人が死亡した高層住宅火災について。香港政府は政府が監督責任を果たしておらず、責任の一旦があるとする報告書を発表した上で被災者に苦痛を与えたとして謝罪した。

“中国念頭に日米と連携強化”か

ASEANの拡大国防相会議がフィリピンで開かれている。ASEAN各国の他日本やアメリカが参加する中、議長国フィリピンは南シナ海の領有権をめぐり対立する中国を念頭にASEAN各国や日米との連携強化を呼びかけるものとみられる。

(エンディング)
あすは

明日は「アメリカ中間選挙共和党“牙城”で異変」を伝える。

エンディング

エンディングの挨拶。

(番組宣伝)
NHK大河ドラマ 特別展 豊臣兄弟!

「NHK大河ドラマ 特別展 豊臣兄弟!」のイベント宣伝。

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