- 出演者
- 有馬嘉男 大谷舞風 森保一
「FIFAワールドカップ 2022 カタール大会」で日本は歴代王者、ドイツ、スペインを立て続けに撃破。世紀の番狂わせに世界中が震撼した。チームを率いたのは森保一。森保一はかつてピッチに落とした大粒の涙があった。日本人は世界で戦える、そう示してみせたのは諦めの悪い負けず嫌いな男たちだった。
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オープニング映像。
有馬嘉男らの挨拶。ゲストは森保一監督。ワールドカップの歴代優勝国を紹介。ブラジルは5回。ドイツ、イタリアは4回などとなっている。2022年のカタール大会では日本代表はドイツ、スペインを撃破し世界を驚かせた。
1993年、バブル崩壊後の日本は自信を失っていた。だが1つ明るい話題があった。日本が初めてサッカーワールドカップに出るかもしれない。Jリーグが開幕したこの年、日本代表はアジア予選を勝ち上がり翌年のアメリカワールドカップ出場に王手をかけていた。キャプテンの柱谷哲二は日本の期待を肌で感じていた。10月28日、運命の一戦がカタール・ドーハで幕を上げた。相手は強豪のイラク。捨て身でボールに食らいつく男が居た。それが25歳の森保一だった。2-1で日本がリード。あと1分守りきれば、初のワールドカップだった。終了間際、イラクのコーナーキックから1点を失い、ワールドカップ出場の夢は崩れ去った。「ドーハの悲劇」と呼ばれた屈辱。その25年後の2018年、森保一は日本代表の監督に就任。奇しくもカタールで開催される4年後のワールドカップを目指す。現役引退後、森保は指導者として実績を伸ばしここまで這い上がってきた。森保がキャプテンに任命したのは吉田麻也。吉田は前回、ロシア大会でベスト8を賭けたベルギー戦。同点で迎えた後半のアディショナルタイム。ベルギーに1点を奪われ敗北。新チームの構想を練る中で森保が攻撃のカギを握る存在とにらむ若手が居た。それが20歳の堂安律だった。堂安律は幼い頃から驚異的な負けん気で有名だった。堂安律は俺の時代が来たと息巻いていた。森保はことあるごとに「最後まで戦い抜くチームを作る」と選手に告げていた。これは「ドーハの悲劇」で痛感した最大の教訓だった。予選の最終局面で森保は期待を寄せていた堂安を代表から外した。技術は申し分ないが、サブでは満足できず不服な態度を顕にし、チームに貢献しようとしなかった。堂安は外された意味がわかってなかった。
「ドーハの悲劇」どんな経験を?という質問に森保一は「勝負は最後の最後まで本当に分からないということと、積極的な姿勢を忘れてはいけないことを学んだ。積極的と消極的、どちらか選択を迫られたとき絶対に積極的を撮ってくれって選手に言っている」などと話した。堂安の態度について森保一は「当時は先発から外されたら何で俺を出さないんだよってでも、それも嬉しいんですよ。その気持がないと日本代表で生き残っていけない。でもフラストレーションだけで起用したときもパフォーマンスが良くなかった。自分だけの世界になっていて、チームとしてパワーを発揮できない状態だった」などと話した。ワールドカップの組み合わせ抽選が行われ日本は歴代優勝国である、ドイツ、スペインと同じ組に。上位2チームしか決勝トーナメントにいけない。絶体絶命のグループに入ってしまった。
代表を外れて1か月、堂安はオランダの地で答えを見つけられずにいた。そこに森保が訪ねてきた。堂安はなぜ外れたか教えてくださいと質問。森保は「律、チームのために戦っているか?」と言った。堂安は返す言葉がなかった。森保は堂安に「見てるから、結果を出して戻ってこい」と伝えた。堂安はどんな形であってもチームのために戦えるようになると誓い、1つのチャンスも逃さぬよう得意の左足を磨き上げた。ワールドカップまで4か月、キャプテンの吉田も臨戦態勢に入っていた。初戦を見据えドイツリーグへの移籍を決断した。吉田はスタッフやチームメイトから日本はドイツに絶対に勝てないと言われた。吉田はその慢心こそがドイツの弱点なのでは?と思った。こうしてワールドカップ カタール大会が幕を開けた。初戦はドイツ。吉田は「ドイツは負けるなんて1ミリも思ってない。そこにチャンス、隙が絶対にある。みんなで行こう。歴史を変えよう」とメンバーに伝えた。だが、日本本は一方的にドイツの攻撃を浴び続けた。1点を先制されさらに攻め込まれた。そんな中、ベンチから戦況を虎視眈々と見つめる男がいた。それが堂安律だった。チームのために何ができるか、考え続けていた。後半、森保は超攻撃的布陣に。そして後半26分、堂安を投入。堂安は攻守に走り、1点を決めた。日本の粘りが徐々にドイツを追い込み、逆転に成功。日本は下馬評を覆し初陣を飾った。しかし第2戦、格下のコスタリカを相手に敗戦。吉田のパスが相手に渡り手痛い決勝点を献上してしまった。選手たちは容赦ない批判にさらされた。吉田には戦犯と心無い言葉が浴びせられた。
ドイツ戦について森保一は「選手たちが頑張ってくれた。インタビューで堂安は対戦相手はピッチ上の11人でしか戦ってない。俺達はベンチも含めた26人で戦っている。だから勝てたと言ってくれた。そのコメントを聞いたとき本当に嬉しかった」などと話した。第2戦終了時、全ての国にグループリーグ敗退の可能性が残されているという混戦状態。日本はスペインに勝たなければ自力でグループリーグを突破することはできなかった。
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コスタリカに敗れた責任を吉田は1人で背負い込んでいた。そこに救世主が現れた。宿舎に戻ると娘がだるまさんが転んだをしようと言ってきた。吉田はサッカー選手ではなく、父親としての自分に戻り精神が安定したという。自分に出来ることはなにか、ベテラン守護神、川島永嗣の部屋を訪れた。川島は前回大会、1つのミスでとてつもない批判を浴びた。それでも折れずに戦ったこの男に、みんなを鼓舞してほしかったという。翌日、川島は選手全員に「俺達はひとりじゃない、信じてくれる人のために戦い抜こう」と伝えた。選手たちの顔には力強さが戻っていた。スペイン戦、前半11分に先制点を取られた。後半、森保は三笘、堂安を投入。選手たちはスペインに獣のようなプレスを仕掛けていった。スペインのパス回しが乱れたとき、堂安はボールを奪いゴールを決めた。その3分後、チーム一丸で繋いだボールはライン上に1ミリ残っていて、そこから逆転。最終盤、森保の頭にはドーハの悲劇の記憶が蘇ってしまった。あと僅かで勝てる。あの時の自分は夢を掴みかけたときに足が止まってしまった。だが、選手たちは前のめりにボールを奪いにいっていた。選手たちは最後の1秒まで戦い抜いた。こうして日本はグループリーグを1位で突破しベスト16に進出。4日後、クロアチアに延長PK戦の末に敗れた。
ワールドカップ カタール大会について森保一は「彼らの日々の努力って凄くて、私自身が一番尊敬している。三笘の1mmなんかは、そこまでボールをいつも追いかけてたから折り返せた。出るか出ないか分からないけど、ここは足を伸ばそうって。歴史が力をつけさせてくれてるって感じる。どこと戦っても勝てるだけの力はついてきた」などと話した。
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カタール大会のあと目標はベスト8ではなく優勝に変わった。そのチームの中心には堂安律がいる。堂安は「優勝するためにはかなりの運が必要だと思っている。その運を引き寄せるような行動、言動、努力をしていかないと思ってこの4年間やってきた。一緒に戦ってほしい」などと話した。柱谷哲二は森保の優勝宣言に心を震わせていた。
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