2026年7月26日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
徹底解説!暑さはどこまで?対策は

出演者
伊藤雅之 上原光紀 
(オープニング)
オープニング

酷暑日が続く日本列島。熱中症の搬送は全国で1万人を超えた。今日はこの暑さがこれからどうなるのか、どんな備えが必要なのかを考える。

キーワード
熱中症豊田(愛知)
(日曜討論)
徹底解説!暑さはどこまで?対策は

40℃以上を観測したのは昨日で5日連続となり、最も長くなった。きょうは暑さについて専門家が解説する。

この夏はどう違う?

なぜ夏がここまで暑くなったのか、立花義裕氏が解説する。暑さの要素は偏西風の蛇行、スーパーエルニーニョ、地球温暖化。今年は地球の温暖化に伴って偏西風が大きく蛇行している。高気圧は時計回りに回転する。また、通常のエルニーニョでは日本付近の海面温度が下がるが、今年は温暖化の影響で全体の海水の温度がさらに上がり、日本付近の海面水温が下がらないのだという。

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パプアニューギニア
この夏の暑さをどうみる?

この暑さをどう見るのか。新家義貴氏は「夏の暑さの経済の関係は昔と変わっていて、暑すぎる夏が消費を冷やすと言われることが増えてきている。今年も猛暑になりそうなため、夏の消費が落ちるのではないかと心配」、肱岡靖明氏は「研究を始めた20何年前と比べると想定以上」、小西雅子氏は「2007年に始めて35℃以上の日を猛暑日と名付けた。真夏日から猛暑日までに大体40年ぐらいかかっている。そこから今度20年弱で40℃以上の日に名前を付けなければならなくなるくらい温暖化が加速しているなということを感じる」などと話した。

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気象庁酷暑日
命と健康をどう守る?/食卓への影響は/暑さの影響・対策は/経済への影響は

今日、熱中症警戒アラートが29の都府県に発表されている。暑さに関する情報はNHK ONEのニュースサイトでも伝えている。熱中症警戒アラートの危険度について小西雅子氏は「いまの暑さは災害と気象庁も言っている。命を守るという面で熱中症警戒アラートを使って頂きたい。実は25℃以上に下がらない熱帯夜が非常に増えている。夜に気温が下がりにくくなるというのは人の健康に影響を与える。夜にも熱中症対策を徹底して頂きたい」などと話した。熱中症対策のポイントは暑さを避けること、こまめに水分をとること。周りの人が気をつけてあげることや屋内での対策も大事とのこと。災害と酷暑が重なった場合のことについて立花義裕氏は「これを僕らの業界では複合災害という」、食卓への影響について肱岡靖明氏は「とれるものも変わる。変わっていく気温に対してどう美味しく作れるのか、なにをもって稼いでいくのか考えるべき。品種改良は努力されている。ただしそれには時間がかかる。」、新家義貴氏は「暑すぎると生育が悪くなってしまう。そうすると値段は上がりやすい。節約はなかなか難しい。その他の消費を圧迫することになる。また、毎日買うもののため物価上昇を実感しやすく心理的な面での悪影響も出てくる」などと話した。

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NHK ONEみかん気象庁沖縄県熱中症警戒アラート環境省

家計への負担についての新家義貴氏の解説。新家氏は「かなり心配。夏から秋にかけて物価が上がってくる恐れがある。燃料価格の上昇はタイムラグをもって上がってくる。電気代もおそらく秋冬くらいに上がる。家計への負担という意味ではかなり大きくなってくる恐れがある」などと話した。これまでは暑い夏は消費にプラスと言われていて、猛暑効果と言われることが多かった。しかし暑すぎるとむしろマイナスが大きくなる。一番大きいのは外出控え。電気代の負担の増加や食料品価格の高騰という影響もある。どちらも節約に限度があるため、生活を圧迫し、最終的に他の消費を圧迫してトータルで見ると消費が減ってしまうリスクがある。また、突然の大雨など昨今の異常気象も消費抑制の要因になり得る。立花義裕氏は「日本の猛暑はヨーロッパの猛暑と違ってジメジメしている。そのため外に出ない」などと話した。

キーワード
熱中症

暑さが経済に与える影響について。肱岡靖明氏は「働く人も暑くて働けない。我々は気候に合わせた営みをしてきたので変わることになかなか適応できない。個人で出来ることは限られている。しっかり国や自治体がこうやっていこうと示して頂けると有難い」、小西雅子氏は「新しい景気の刺激策も生まれるのではないか。例えば太陽光発電がたくさん導入されている地域では熱中症の死亡率が低いという研究データもある。新たな日常を景気の策としていく発想もあるのではないか」、企業の暑さ対策について新家義貴氏は「特に屋外で仕事をする企業は難しい。コスト増加要因にはなるので、これをどうしていくかが問題。日本企業は人手不足が深刻。そこに猛暑でますます供給力が不足すると日本の宣材成長力を押し下げるという面がある。供給力をどうするかという話しに繋がってくる」などと話した。

キーワード
熱中症
この先の気温上昇は/温暖化の影響は/気温上昇 影響は/気候の変化は/気温上昇にどう対応?/温暖化の「緩和策」は/アメリカの「パリ協定」離脱は/環境と経済のバランスは

2076年~2095年の平均気温のデータを紹介。“4℃上昇シナリオ”はCO2を減らすことをしないで放って置くとした場合のシナリオ。一方で“2℃上昇シナリオ”はそれなりに温暖化抑制をしてCO2を減らすことをした場合のシナリオ。日本の気温(年平均)は、“2℃上昇シナリオ”で1.4±0.4℃上昇、“4℃上昇シナリオ”で4.5±0.6上昇。立花氏は「日本の気温は“2℃上昇シナリオ”ぐらいに温暖化を抑制したとしても限りなく4℃上昇に近くなると思う。すでに日本の気温はこれらの計算結果より上をいっている。もう一つは日本近海の海面水温が上昇している。この先は猛暑と豪雨が連動する。日本は夏と冬の二季になっていくだろう」、新家氏は「日本は非常に高齢者が多い。しかも高齢者で働いている労働者が多い。供給力の低下という面でいくと、日本は他の国に比べて高齢化の方が影響を受けやすいのかなと思う。日本経済の成長力という面でも経済問題として受け止める必要がある。これから高温が続くということになると夏に消費が減るとかじゃなくて、経済構造自体を変えていかなければいけないという話になってくると思う」、肱岡氏は「経済をしっかりと回していくためにはタイミングを変えるのか季節を変えるのか構造を変えるのかということを今考えておかないといけない」、小西氏は「洪水・猛暑とこれまでにないことが起きてくるので新しい日常に慣れてくってことが重要かなと思う」等と話した。

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二酸化炭素

地球温暖化の進行を抑えるための緩和策、気候変動の影響を軽減するための適応策。緩和策・適応策の手段をどう考えれば良いのか。小西氏は「必ず両方やっていくべき。緩和策においてはパリ協定という国際連携の条約がある。国際連携というものの基礎となるものが機能しているということが重要なポイントかなと思う。パリ協定があるということは脱炭素の経済のルールが決まっているということ。脱炭素化はEUとかは明確に位置付けているが、次の経済成長の原動力だとしている。となると他の国の政治状況に一喜一憂するよりも日本は次の経済成長を目指して環境と経済の好循環を一つのドライバーとして次の経済成長を作っていくという形が良いんではないか」、肱岡氏は「緩和策が大事だと思う。気候温暖化を止めることをやらないと適応策をしたとしても超えてしまう。2050年にカーボンニュートラルを達成したとしても温暖化がすぐ止まるとは思えない。酷暑や豪雨に対しては今からやらないといけないし、適応策をしっかり準備して緩和策を努力したら気がついたら気候が安定化しているなというふうに持っていけると思う」、新家氏は「通常の設備投資だと投資した後に売上の増加や商品の開発とか効果が割と数年で出てくるが、温暖化対策だと数十年先とかに効果が出てくる。一方でコストの方は先行して出てきてしまう。短期的に言うと成長率の押し下げ要因にはなりやすいのかなと思う。環境と経済のバランスの問題は中小企業。中小については30年先の話ではなくて明日の売上が大事というところ。そういったところで果たして理解を得られるのか、コスト負担をどう配慮していくかが大きな問題だと思う。大企業にしても国際協調が必要で、いかに世界で統一した規制を作れるかが重要になってくる」、立花氏は「アメリカは得か損かで動く。温暖化対策では得をするんだということを知ってもらえれば皆さんやる。そのため新しいビジネスを日本から世界に売っていけば良いと思う」等と話した。

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アメリカカーボンニュートラル二酸化炭素
暑さへの「適応策」は

気温の上昇が続く中で、私達がどう暑さに適応していけばいいのか。肱岡さんによると適応策は7つの分野が重要と言われているが、我々の取り組みとして1つは「生活を変える」、サマータイム制で早く仕事を始めるとかテレワークにしたり、ハザードマップで住むところを確認するなど。もう1つは「技術革新」、作物の品種改良、冷感素材の開発、AIの活用など。最後は「街作り」、治水工事、渇水対策、涼み場所の設置など。新家さんは「AIの発展、フィジカルAIに期待している。日本は 供給力が足りないのでフィジカルAIを導入しやすい。」などと話した。

キーワード
フィジカルAI世界自然保護基金ジャパン国立環境研究所東京都第一ライフ資産運用経済研究所荒川
酷暑とどう向き合う/暑さにどう対応?

酷暑とどう向き合うかについて、新家さんは「二刀流」とし、「気候変動のための緩和策と適応策の両方をしないといけないということが大事だと思う。技術革新にかけるしかない」などとコメント。肱岡さんは「未来を創る気候変動適応」とし、「酷暑に直面しているので、どう我々が対応するのかの時代かと思う。それを平時に考えると生活の仕方や技術開発、国と自治体と、どう取り組むのかを考えていく社会を作りたい」などとコメント。小西さんは「酷暑への備えと、CO2削減の両論で!」とし、「今の酷暑への備えは万全にする必要がある。次に45℃以上の日にネーミングする日がすぐに来ないように、30℃以下の夜が来ないように、CO2削減は吃緊に取り組んでほしい」などとコメント。立花さんは「酷暑は人災」とし、「暑いですねで終わっちゃいけない。自然災害ではなく人災で、我々は加害者であり、被害者でもある。暑さが災害のカテゴリになっていないので、法律を変えないと行政は動かないが、変わると行政が動くので、期待している」などとコメントした。

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三重大学世界自然保護基金ジャパン二酸化炭素国立環境研究所気候変動第一ライフ資産運用経済研究所酷暑
(エンディング)
エンディング

エンディングの挨拶をした。

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