2023年10月29日放送 10:05 - 10:50 NHK総合

明日をまもるナビ
(99)日本の防災力を世界へ

出演者
塚原愛 
(オープニング)
オープニング

世界で甚大な自然災害が頻発。自身、洪水、森林火災。国連によると20年単位で1.7倍。世界全体に及ぶこともある。2011年のバンコクの大洪水。多国籍企業の工場などが水没。世界経済に打撃を与えた。2015年には第3回 国連防災世界会議が行われた。仙台防災枠組がある。防災・減災の指針だ。防災教育など、日本の知恵が生かされているという。

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(明日をまもるナビ)
日本の防災力を世界へ/”予防防災”なぜ日本で発達?

南スーダンの洪水、カナダの山火事など。自然災害のニュースは多い。いとうせいこうさんは国境なき医師団を取材しているという。貧困の問題が続くことがあるとのこと。竹谷さんは50年以上世界各国で、自然災害からの復興支援に携わっている。防災のエキスパートだ。世界では洪水が増えている。明日をまもるナビホームページでも、公開中だ。日本の防災力は注目されている。予防防災が注目されている。対策を事前にとることが多い。被害にならないようにすることが重要だ。人が生活しやすい場所は、日本では27.3パーセントだ。日本は平野が少ない。洪水や土石流が起こりやすい地形だ。リスクの高い場所に住まざるを得ない。

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世界も注目!”予防防災”

2015年3月には国連防災会議が仙台市で行われた。2030年までの防災の指針が話し合われた。仙台防災枠組が出来上がった。開発途上国への支援のために、日本の予防防災が取り入れられた。災害に対する備えを開発目標の中でも重要視したという。事前の投資、被災からのより良い復興。世界では予防防災の考えは普及していなかった。東北大学 の泉教授は、各国の災害経験の違いがあるという。日本はすべての災害を経験している。阪神淡路大震災の経験で、全国の学校の耐震化を推進した。現在、公立の学校のほぼ100パーセントで達成されている。日本の復興対策が世界で評価された。復興と防災がひとつになって防災力を高めようという考えが仙台防災枠組だ。

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世界も注目!”予防防災”/日本の支援 7割以上が水害対策/どう防ぐ!アジアの洪水被害

日本の経験を元に防災対策を行い、世界に発信している。被災をなにかに結びつけることがあるべきだといとうさんがいう。仙台防災枠組は、2030年までの国際的な防災の取り組みの指針だ。国連が示す4つの指針がある。災害リスクの理解、災害リスクの管理、事前の防災投資、より良い復興。防災投資は将来のためで、より良い復興は、ビルド・バック・ベターということだ。人々が豊かになると経済損失額が増える。1ユーロの事前防災投資をすれば4ユーロの社会損失を防げるという。日本の防災支援金額は、1991年-2010年で4000億円だという。77.8パーセントは○○対策に使われているという。○○は「水害」だ。経済被害のほとんどは水害で起こる。アジアモンスーン地域では洪水被害が多い。日本の知恵が生かせるという。

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仙台市(宮城)仙台防災枠組国連防災機関国際連合
どう防ぐ!アジアの洪水被害

11年、タイで大規模な洪水が発生。大河川の河口付近に発達してきたバンコクは運河や水路を張り巡らせるこ とで水を分散し水害を軽減してきたが近年は洪水が多発していた。タイ環境研究所・パカマート・ティンパンガー氏は洪水の理由は都市の土地利用にあると指摘する。フィリピンでは日本の支援のもと、放水路を建設した。

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タイ環境研究所チャオプラヤ川バンコク(タイ)パッシグ川フィリピンマンガハン放水路
どう防ぐ!アジアの洪水被害/蓄積された日本の治水技術

竹谷公男は大河津分水や荒川など日本の治水技術は古くから確立され、明治以降日本もオランダなどからエンジニアを招き内務省直轄の技師のアドバイザーの意見を聞いて作ったなどと話した。

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水害から命を救う! 早期警戒システム

台風接近情報や緊急地震速報などの早期警戒システムの整備は世界的にみても半分に過ぎない。

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第27回気候変動枠組条約締約国会議
早期警戒システム 日本の技術を世界へ!

第27回気候変動枠組条約締約国会議では27年までに早期警戒システムを全世界に普及、途上国で気象観測や予報の改善を行うとした。船舶用の気象レーダーを開発する兵庫・西宮市 古野電気は小型気象レーダーを開発。大型レーダーの導入が難しい途上国を始め世界20以上の国で運用されている。

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オーストラリアシャルムシェイク(エジプト)タイベトナムミャンマーメキシコ第27回気候変動枠組条約締約国会議西宮市(兵庫)
水害から命を救う! 早期警戒システム

国連・アントニオ・グテーレス国連事務総長は早期警戒システムは災害による死亡率や経済的損失を軽減するうえで最も効果的なリスク軽減策の1つだとしている。

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アントニオ・グテーレス
防災の知恵

「NHK防災これだけは」から、歩いて非難するときの注意点。大雨による冠水で、避難中に流されて死亡するケースが相次いでいる。水が大人の膝くらいの50cm程度を超えると、水圧の影響で成人男性でも歩くのが難しくなるため、冠水している場所には入らない。50cmの目安は、自動販売機の取り出し口や、車のタイヤが見えない場合など。水深が膝より低くても、水に流れがある場合は足をすくわれて転倒し流される危険があるので要注意。避難ルートが浸水する前に避難を終えるよう心がける。

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NHK防災これだけは
日本の防災力を世界へ/命をまもる!地震の知識!/日本の防災知識を世界へ!

地震・津波で日本の防災力をどう活かしているか見ていく。地震から命を守るために大事なことは、知識。日本がメキシコで行った、地震・津波知識の普及プログラムについて。メキシコで過去100年にM5.5以上の自身が起きた場所の画像。

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メキシコ
日本の防災知識を世界へ!

太平洋に面したメキシコのシワタネホ市。人口や約7万。観光地として人気があり、移住者が多い。約100年前、11mの津波に襲われているが、地震や津波のリスクをほとんどの住民が認識していなかった。しかし、大地震が発生すると津波の第一波は最短13分で到達、高さは最大7mに達すると想定されている。京都大学防災研究所の中野元太助教は、この街で2016年から防災に取り組んでいる。中野さんは、現地の防災担当者とともに様々な対策に乗り出した。津波から避難する場所として、高い頑丈なビルを使わせてもらうよう交渉。津波のシミュレーションなど、科学的知見をもとに避難ルートを提案、正しい避難方向を示す看板を街のあちこちに設置した。特に力を入れているのが、防災教育。地震や津波だけでなく、あらゆる災害に対する意識を高めるためだ。中野さんや防災局の指導で、生徒たちは応急手当の方法や、避難ルートの確認、地域のリスクを書き込んだ防災マップの作成など、様々なことを学んできた。やがて、大人たちにも変化が。中野さんの働きかけで、自主防災組織が結成された。その力は、住宅100棟が焼けた火災で発揮された。消防車が来る前に、住民がいち早く初期消火と避難誘導を行い、犠牲者を出さなかった。こうした取り組みを、メキシコ政府の防災機関の責任者は、人々の意識を高めて市民参加を促すことができて大成功だと言った。

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シワタネホ市(メキシコ)メキシコ国立防災センターラサロ・カルデナス中学校京都大学防災研究所

いとうは「東北の被災3県をまわって被災者にインタビューを続けていた。ある町が津波を東日本大震災で受けたが、地震があったら必ず全員逃げることを何十年も続けていたから、1人も死ななかった。知っていることはものすごいパワーになる」と話した。竹谷は「メキシコの例でも体験してハザードマップを作ったり避難所を作ったりした。それをどう継続するか」と述べた。玉井は「日本人は日本で地震があることを目に触れるきっかけがある。もし来たときに対応できる知識を身に着けておくのは自分だけでなく身の回りの人の命を守ることにつながる」と述べた。いとうは「文化にすることで、この代にはこなくても子どもの代に救いがくる。生き残った人たちは、できることは二度と繰り返さないことだという」と述べた。竹谷は「いろんな支援の中で、防災は一番日本の強みが生かせる。引き続き支援していきたい」と述べた。

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東日本大震災関東大震災
チャレンジ!BOSAIアクション

BOSAIアクションを起こした方々から、チャレンジ報告動画を募集している。報告動画は番組内やホームページで紹介。防災に役立つ情報も随時発信している。

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(エンディング)
東京・渋谷区 田中舞花さん

東京・渋谷区のバレエ教室から届いた報告動画。みんなで「こわがりヒーロー」を踊った。合言葉は、こわがれバレリーナ。スタジオにあるものを使って頭を守る。防災に役立つうえ、レッスンにも繋がって一石二鳥。みんなで踊ることで、怖がる大切さを学んだ。

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こわがりヒーロー渋谷区(東京)
チャレンジ!BOSAIアクション

あなたも防災力向上の「BOSAIアクション」に挑戦。「チャレンジ報告動画」募集中。詳しくは「明日をまもるナビ」HPまで。

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